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第7章 中立国【ジャポニシア】
第86話 ダンジョン化
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無事制圧を完了させた一団は、輸送船から次々と物資を運びだす。
その中には建築資材や食料なども含まれており、戦闘能力のない者たちも自ら行動を起こしていた。
遺跡群のあちらこちらでテントが張られていく。
その中に、ひと際豪華な天幕が張られていた。
周囲を防衛隊に囲まれており、重要人物がそこに居るというのがすぐにわかるほどだ。
その天幕を目指して、一人の男性がやってきた。
「陛下、失礼いたします。」
「佐々木総隊長か、入れ。」
辰之進は、シュトリーゲの許しを得て中に入る。
天幕中は、外の豪華さとはうって変わって、必要最低限のもので構成されていた。
あくまでも仮の住まいであるために、不要なものは表に出していないためだ。
シュトリーゲは簡素な机に置かれた書類の束を前に、せっせと作業を進めている。
「それで、地下施設は見つかったのか?」
「はい、ここより車両で5分ほどの場所にあります。中の安全確認も完了しておりますのでいつでも可能です。」
辰之進は簡素に情報を伝えると、シュトリーゲはロレンツィオに目くばせして席を立った。
どうやら、そちらの方が優先順位が高かったようだ。
「では、表に車両を回しておりますので、行きましょう。」
「うむ。ロレンツィオ、すまないが後を頼む。」
ロレンツィオは、軽く頭を下げて了承の意を示す。
それを見届けたシュトリーゲは、ばさりとかけてあったコートを羽織ると、辰之進の案内で目的地へと移動したのであった。
道中はやはり整備されていない道であるために、多脚型の輸送車両を利用していた。
一度装輪型の輸送車両の味を知ってしまっているだけに、その振動がやたらと大きいものに感じられてしまった。
少しばかり車両酔いを起こしてしまったシュトリーゲであったが、そこはメンツを考えて耐えに耐えていたのだった。
しばらくすると輸送車両が止まり、後部の昇降口が外から開けられた。
辰之進は外からやってきた防衛隊の隊員と少し話をすると、シュトリーゲを伴って車両を下りた。
そしてその先で目にしたものに、シュトリーゲは声を失った。
目の前の古代遺跡に目を奪われたのだ。
話には聞いていたが、星型の堀に囲まれたそれは、まさに圧巻であった。
いまだ壊されている様子もなく、高く築かれた防壁が当時の戦いを物語っていた。
いたるところに傷跡を残しそれでも防衛の要所として最後まで戦い抜いたことをまじまじと伝えてくる。
「今より約500年以上の前の、機械魔台頭時代。この地の最後の砦となった場所……か……。なんとも感慨深いな。」
シュトリーゲはそう呟くと、言葉を詰まらせた。
その防壁の一部には、人型の焦げた跡がくっきりと移されていた。
おそらくここで、過去の誰かが死を迎えてであろう痕跡である。
その痕跡に手を当て何かを感じとろうとしているシュトリーゲに、誰しも言葉をかけることは出来なかった。
「では行こうかの。案内を頼む佐々木総隊長。」
「は、ではこちらに。」
辰之進は防壁の門を開けると、中へと進んでいく。
シュトリーゲの目の前に、また別の光景が広がる。
そこには旧世代の戦闘車両や輸送車両が、いくつか並んでいた。
どれもすでに錆びて朽ちており、再使用不可ではあったが。
建物もいくつか点在しており、どれもこれも荒れ果てていた。
どうやら機械魔もここまで侵入しており、壊して回ったようでもあった。
なぜか生物を目の敵にでもしているかのように。
星形の中心部分には、他とは少し違って、いまだその姿を讃えている建物が存在していた。
何かに守られているのではないかと思わせるほどの存在感である。
辰之進はシュトリーゲを連れて、その建物の中に入っていく。
するとすぐに下に向かう階段が姿を現した。
それはらせん状となっており、下へ下へと伸びている。
どれほど下ったことだろうか、おおよそ5分ほど降りたところで、階段は行き止まりとなった。
そして目の前に、一つの鉄の扉が姿を現した。
その鉄の扉を辰之進が明けようとするも、あまりの重さにゆっくりとしか開けることができない。
じわりじわりと扉が開くと、中にはシュトリーゲもよく知る構造となっていた。
「ここはマスタールームか……」
「申し訳ございません。それは分かりかねます。」
シュトリーゲの独り言に、律儀に答えた辰之進。
シュトリーゲも答えを期待していたわけではないので、咎めることはなかった。
ゆっくりと中に進むと、シュトリーゲの反応したのか突如として何かが起動し始めた。
———元始天王の存在を確認。認証……失敗。敵国の元始天王と断定。確認……【フランス】の【パリ】より持ち出されたものと確認———
突然室内に響き渡る声に、一同は警戒を強める。
一人状況を理解しているシュトリーゲは、慌てることなくその音声の主に指示を出す。
「これよりここは我が領土とする。」
シュトリーゲは戸惑う素振りもなく、腕輪のインベントリから元始天王を取り出すと、中央に配置された台座にセットする。
———宣言を確認……受諾。これより【日本】の孫ダンジョン【北海道】の【函館】ダンジョンは【フランス】に侵略されたモノとします———
その宣言の意味をあまり理解できていない一行は、訝しがりながらもシュトリーゲの言葉を待つ。
シュトリーゲは特に何も話すことなく、黙々と何かの作業を行っていた。
しかしそれは他人には見ることができず、傍からはおかしな行動をとっている人物にしか見えなかった。
「すまん、待たせたな。ようやくこの地は我らのものとなった。」
「そうれはどういう……いえ、なんでもありません。」
しばらくすると、シュトリーゲは作業をひと段落させたようで、先ほどまで忙しなく動かしていた手を止めた。
辰之進はそれについて聞きたかったが、聞いたところで何ら意味がないと思いとどまる。
それを見たシュトリーゲは、少し意地悪そうな表情を浮かべていた。
「何やら聞きたいようだが……とはいえ、これのことについて……であろう?」
辰之進が聞きたかったこと、先ほどの声と目の前の装置、そしてそこに浮かう結晶体。
正直、辰之進は何から突っ込んでいいのか分からなくなっていた。
その表情を愉快そうに見るシュトリーゲ。
ある意味で一触即発と言っても過言ではない緊張感が漂っていた。
「この装置は元始天王の台座だ。これを設置したことで、この台座が管理している区域を我が管理下に置いたことになるそうだ。そして……これだ。」
その装置を操作すると、ふわりと宙に浮く元始天王から何か雫の様なものが零れ落ちた。
それは辰之進も見たことのあるあの黒い液体の様なものであった。
辰之進は一瞬ゴールドラッドのことを思い出し、警戒度を上げる。
しかしそれを静止したのは、ほかでもないシュトリーゲであった。
「心配せずともよい。もともとこの元始天王をこの世界にもたらしたのが、ほかでもない【プロメテウス】なのだからな。このような形をとるのは何ら不思議でもない。伝承によればこの元始天王は、とある人物が複製したものあらしいがの。そのまま複製したために、同じ仕様になっているようだ。」
謎多き元始天王を複製できる人物。
辰之進はその人物に興味を抱いたが、それ以上に恐怖も抱いた。
すべての物を管理できる魔道具を複製できる技術力……それがこちらに〝力〟として向けられた場合、対抗できるとは思えなかったからだ。
どうにも防衛隊としての性なのか、護衛対象……この場合シュトリーゲなのだが、その安全が大前提で物事を考えてしまっていた。
「これにて設定は完了だ。付き合わせて悪かったの。これより先、私の護衛は不要だ。何せ私はこの元始天王が壊されない限り、不老不死であるからな。それとこの元始天王のレプリカコアをいくつか渡しておく。これをこのノースウェイランドの各地にある施設に設置してほしい。そうすれば少しはましになるであろうからな。」
その中には建築資材や食料なども含まれており、戦闘能力のない者たちも自ら行動を起こしていた。
遺跡群のあちらこちらでテントが張られていく。
その中に、ひと際豪華な天幕が張られていた。
周囲を防衛隊に囲まれており、重要人物がそこに居るというのがすぐにわかるほどだ。
その天幕を目指して、一人の男性がやってきた。
「陛下、失礼いたします。」
「佐々木総隊長か、入れ。」
辰之進は、シュトリーゲの許しを得て中に入る。
天幕中は、外の豪華さとはうって変わって、必要最低限のもので構成されていた。
あくまでも仮の住まいであるために、不要なものは表に出していないためだ。
シュトリーゲは簡素な机に置かれた書類の束を前に、せっせと作業を進めている。
「それで、地下施設は見つかったのか?」
「はい、ここより車両で5分ほどの場所にあります。中の安全確認も完了しておりますのでいつでも可能です。」
辰之進は簡素に情報を伝えると、シュトリーゲはロレンツィオに目くばせして席を立った。
どうやら、そちらの方が優先順位が高かったようだ。
「では、表に車両を回しておりますので、行きましょう。」
「うむ。ロレンツィオ、すまないが後を頼む。」
ロレンツィオは、軽く頭を下げて了承の意を示す。
それを見届けたシュトリーゲは、ばさりとかけてあったコートを羽織ると、辰之進の案内で目的地へと移動したのであった。
道中はやはり整備されていない道であるために、多脚型の輸送車両を利用していた。
一度装輪型の輸送車両の味を知ってしまっているだけに、その振動がやたらと大きいものに感じられてしまった。
少しばかり車両酔いを起こしてしまったシュトリーゲであったが、そこはメンツを考えて耐えに耐えていたのだった。
しばらくすると輸送車両が止まり、後部の昇降口が外から開けられた。
辰之進は外からやってきた防衛隊の隊員と少し話をすると、シュトリーゲを伴って車両を下りた。
そしてその先で目にしたものに、シュトリーゲは声を失った。
目の前の古代遺跡に目を奪われたのだ。
話には聞いていたが、星型の堀に囲まれたそれは、まさに圧巻であった。
いまだ壊されている様子もなく、高く築かれた防壁が当時の戦いを物語っていた。
いたるところに傷跡を残しそれでも防衛の要所として最後まで戦い抜いたことをまじまじと伝えてくる。
「今より約500年以上の前の、機械魔台頭時代。この地の最後の砦となった場所……か……。なんとも感慨深いな。」
シュトリーゲはそう呟くと、言葉を詰まらせた。
その防壁の一部には、人型の焦げた跡がくっきりと移されていた。
おそらくここで、過去の誰かが死を迎えてであろう痕跡である。
その痕跡に手を当て何かを感じとろうとしているシュトリーゲに、誰しも言葉をかけることは出来なかった。
「では行こうかの。案内を頼む佐々木総隊長。」
「は、ではこちらに。」
辰之進は防壁の門を開けると、中へと進んでいく。
シュトリーゲの目の前に、また別の光景が広がる。
そこには旧世代の戦闘車両や輸送車両が、いくつか並んでいた。
どれもすでに錆びて朽ちており、再使用不可ではあったが。
建物もいくつか点在しており、どれもこれも荒れ果てていた。
どうやら機械魔もここまで侵入しており、壊して回ったようでもあった。
なぜか生物を目の敵にでもしているかのように。
星形の中心部分には、他とは少し違って、いまだその姿を讃えている建物が存在していた。
何かに守られているのではないかと思わせるほどの存在感である。
辰之進はシュトリーゲを連れて、その建物の中に入っていく。
するとすぐに下に向かう階段が姿を現した。
それはらせん状となっており、下へ下へと伸びている。
どれほど下ったことだろうか、おおよそ5分ほど降りたところで、階段は行き止まりとなった。
そして目の前に、一つの鉄の扉が姿を現した。
その鉄の扉を辰之進が明けようとするも、あまりの重さにゆっくりとしか開けることができない。
じわりじわりと扉が開くと、中にはシュトリーゲもよく知る構造となっていた。
「ここはマスタールームか……」
「申し訳ございません。それは分かりかねます。」
シュトリーゲの独り言に、律儀に答えた辰之進。
シュトリーゲも答えを期待していたわけではないので、咎めることはなかった。
ゆっくりと中に進むと、シュトリーゲの反応したのか突如として何かが起動し始めた。
———元始天王の存在を確認。認証……失敗。敵国の元始天王と断定。確認……【フランス】の【パリ】より持ち出されたものと確認———
突然室内に響き渡る声に、一同は警戒を強める。
一人状況を理解しているシュトリーゲは、慌てることなくその音声の主に指示を出す。
「これよりここは我が領土とする。」
シュトリーゲは戸惑う素振りもなく、腕輪のインベントリから元始天王を取り出すと、中央に配置された台座にセットする。
———宣言を確認……受諾。これより【日本】の孫ダンジョン【北海道】の【函館】ダンジョンは【フランス】に侵略されたモノとします———
その宣言の意味をあまり理解できていない一行は、訝しがりながらもシュトリーゲの言葉を待つ。
シュトリーゲは特に何も話すことなく、黙々と何かの作業を行っていた。
しかしそれは他人には見ることができず、傍からはおかしな行動をとっている人物にしか見えなかった。
「すまん、待たせたな。ようやくこの地は我らのものとなった。」
「そうれはどういう……いえ、なんでもありません。」
しばらくすると、シュトリーゲは作業をひと段落させたようで、先ほどまで忙しなく動かしていた手を止めた。
辰之進はそれについて聞きたかったが、聞いたところで何ら意味がないと思いとどまる。
それを見たシュトリーゲは、少し意地悪そうな表情を浮かべていた。
「何やら聞きたいようだが……とはいえ、これのことについて……であろう?」
辰之進が聞きたかったこと、先ほどの声と目の前の装置、そしてそこに浮かう結晶体。
正直、辰之進は何から突っ込んでいいのか分からなくなっていた。
その表情を愉快そうに見るシュトリーゲ。
ある意味で一触即発と言っても過言ではない緊張感が漂っていた。
「この装置は元始天王の台座だ。これを設置したことで、この台座が管理している区域を我が管理下に置いたことになるそうだ。そして……これだ。」
その装置を操作すると、ふわりと宙に浮く元始天王から何か雫の様なものが零れ落ちた。
それは辰之進も見たことのあるあの黒い液体の様なものであった。
辰之進は一瞬ゴールドラッドのことを思い出し、警戒度を上げる。
しかしそれを静止したのは、ほかでもないシュトリーゲであった。
「心配せずともよい。もともとこの元始天王をこの世界にもたらしたのが、ほかでもない【プロメテウス】なのだからな。このような形をとるのは何ら不思議でもない。伝承によればこの元始天王は、とある人物が複製したものあらしいがの。そのまま複製したために、同じ仕様になっているようだ。」
謎多き元始天王を複製できる人物。
辰之進はその人物に興味を抱いたが、それ以上に恐怖も抱いた。
すべての物を管理できる魔道具を複製できる技術力……それがこちらに〝力〟として向けられた場合、対抗できるとは思えなかったからだ。
どうにも防衛隊としての性なのか、護衛対象……この場合シュトリーゲなのだが、その安全が大前提で物事を考えてしまっていた。
「これにて設定は完了だ。付き合わせて悪かったの。これより先、私の護衛は不要だ。何せ私はこの元始天王が壊されない限り、不老不死であるからな。それとこの元始天王のレプリカコアをいくつか渡しておく。これをこのノースウェイランドの各地にある施設に設置してほしい。そうすれば少しはましになるであろうからな。」
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※第18回講談社ラノベ文庫新人賞の第2次選考通過、最終選考落選作品。
※『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しています。
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