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第5章 壁の先にあるもの
第32話 ランク3エリア
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「おら!!そっちいった……ぞっと!!」
「はい!!」
いたるところから聞こえてくる機械音と爆発音。
金属がぶつかる音。
台地が爆ぜる音。
怒号。
いくつもの音が混じり合い、ここが戦場であることを容易に理解させる状況であった。
リヒテルが【帝都防衛隊第1大隊第1中隊】に配属されてから1年が経とうとしていた。
第1中隊はほかの中隊とは方向性が若干違い、〝いつ何時誰と組んでも戦える〟ことをコンセプトとしていた。
その為か月に一度で小隊メンバーの入れ替えがあり、リヒテルも連携についてはだいぶ板についてきていた。
やなりリヒテルとしては機動性の高いメンバーとの連携が性に合っており、中隊長の辰之進やそのほかの双剣使いなどとは相性が良かった。
逆に機動性が低い魔法使いのアドリアーノとは相性が悪く、その肉体からかどうしても動きが遅くなってしまうのだった。
しかし、前衛が盾使いだった場合は相乗効果で殲滅力が爆発的に上昇していた。
臨機応変とはまさにこのことなんだろうなとリヒテルは感じていた。
そんなリヒテルだったが、狩猟免許証3への昇格を果たすことができた。
しかしリヒテルは生涯その内容を語ることはなかった。
誰に聞かれても口を重く閉ざしたままだった。
のちに中隊長の辰之進が漏らした話としては、盗賊に身をやつした狩猟者集団の壊滅が任務だったと漏れ伝わっていた。
それがソロだったのかチームだったのかは狩猟者連合協同組合としても記録から抹消しており、詳細を知るものは誰もいなかった。
「アドリアーノさん……さすがにやりすぎだって。」
「んあ?いいってこんなの。それにな俺の技能【風神・雷神】はどうしても規模がでかくなりすぎるからな。こんくらいは勘弁してくれ。」
リヒテルとアドリアーノが見つめる先には焼け焦げた大地が広がっていた。
おそらく直径で100mはあろうか。
森の木々がなぎ倒され、焼け焦げていた。
大地も爆心地が溶けており、鏡のように光り輝いていた。
それだけの威力を出した技能だったので小隊への被害も少なからず発生してしまっていた。
前衛を任されていた、盾使いのリチャード・佐久間はその余波をもろに食らってしまい、いまだ気を失ったままだった。
それを介抱するように残りのメンバーは応急処置を行っていた。
小隊長であるアドリアーノは頭を掻きながら苦笑いを浮かべるだけだった。
残りのメンバーのジト目を受けながら。
「アドリアーノ……。やるならやるで先に通信入れてくれ……」
どうやらリチャードは気が付いたらしく、のそりとその身体を起こす。
身体にはいくつかの傷がついていたが、大事には至らなかったようだった。
「いや~すまん。声をかけそびれちまったみたいだ。」
「ったく、俺じゃなかったらかすり傷じゃすまんかったぞ?」
リチャードの身体にはいくつかの傷はあるものの、それも大した傷には見えなかった。
リヒテルも最初のころは驚いてしまっていたが、リチャードの技能を知ってからは驚きはなくなった。
リチャード・佐久間。
第1中隊きっての防衛職で、リチャードの防御を突破できるものは狩猟免許証5相当だともいわれていた。
体格はさほど大きくはなく、175cmとアドリアーノと比べたら小さく見えてしまう。
しかしその手にした大盾はその身長と大して変わらないサイズであった。
重さも優に100kgは超えており、リヒテルは構えることすらできなかった。
それを軽々と抱えて飛び回る姿は、実はその盾めっちゃ軽いんじゃないのか?と思わせてしまうほどだった。
リチャードは技能【加重操作】を習得しており、自身の質量や装備品の質量を操作しているのだ。
そのため盾を構えるまでは-加重をかけ、構えた後は+加重をかけるなど工夫を凝らしているそうだった。
さらに、装備している盾も特注品で、内部に魔石を仕込むことで強度を上げている。
そのためリチャードは隊の中で〝不撓不屈〟と呼ばれていた。
おそらくそれ以外にも技能は保持しているようだが、詮索は厳禁であるのでそれについては誰も聞こうとはしなかった。
「それじゃあ、次の群れに当たるぞ。リヒテルいけるな?」
「問題ないです。それよりそろそろ魔砲を使っていいですか。さすがに戦力として心もとなくなってきましたし。残弾数が残り1ケースです。」
「了解。魔砲の使用を許可する。セキュリティーレベル3までだからな。間違っても4を開放するなよ?」
「わかってますって。」
アドリアーノは全員の回復を待って進軍の指示を出す。
先ほどまでの群れはすでに壊滅しており、資源の回収は完了していた。
魔石以外の資源に関しては簡易の対機械魔領域を展開させて管理していた。
回収部隊には連絡済みで、後で回収してくれる手はずになっていた。
それを可能にしていたのが、以前リヒテルがテストでつけていた左右の腕輪であった。
片方はインベントリと呼ばれる物を収納する機能を有する腕輪。
もう一つは通信機器を搭載したものだ。
そちらにはマッピング機能や位置特定装置も搭載されており、情報は逐一隊本部へと送られている。
先ほどもアドリアーノが回収部隊に自分たちの座標を伝えていた。
リヒテルは小隊から少し離れ準備に取り掛かった。
以前ならすぐに展開していた魔砲も現在はセーフティーロックをかけられていた。
それはリンリッドの手紙が原因でもあった。
〝これからそっちに遣わす二人の面倒を頼む。
一人は先の事件の関係者、ガルラ・グリゴール。
もう一人はリヒテル・蒔苗。
ランク5相当の魔石保持者だ。
おそらく技能習得の副作用で本来2つ保持するはずが、合成されてしまったようだ。
これはいまだ研究中の技術、魔石結合の可能性が高い。
偶然かはたまた必然かはわからない。
今は安定しているので問題ないが、今後暴走しないとは限らない。
そこで防衛隊の技術を借りたい。
防衛隊の技術なら封印をすることが可能なはずだ。
リヒテルが自身で制御できるようになるまでよろしく頼む。〟
防衛隊にとっても爆弾そのものでしかない事実。
そしてそれを封印できるのは狩猟者連合協同組合か防衛隊のどちらかだった。
しかしリンリッドは狩猟者連合協同組合には報告を行わなかった。
あえて防衛隊に頼んだのには訳があった。
〝使いつぶされない為〟である。
ランク5の魔石はそうそう技能習得できるものではなかった。
したとしても魔素汚染を発生させ、機械魔化するか、よくても半機械魔になってしまう可能性が高かったからだ。
実際数十年前の実験でそれが証明され、ランク5の魔石を使用することは半ば禁忌とされていた。
しかし成功例が出てしまってはそれが覆ってしまう。
科学者や生物学者たちが絶対に色めき立つのは目に見えていた。
そこで独立組織である防衛隊ならばなんとかしてくれるだろうと、ほとんど投げっぱなしの依頼だったのだ。
その話はリヒテルも後日知らされ、封印についても了承しすぐに執り行われた。
封印は無事に終わり、リヒテルは隊より装備品を貸与された。
それが射撃管制補助装置である。
これは封印装置でもあり、魔砲の補助装備でもある。
実際これの簡易型を辰之進も使用しており、戦闘効率が上がったと自慢しているほどであった。
リヒテルはいくつかの魔石を手に持ち意識を集中した。
左目に眼帯型の射撃管制補助装置から骨伝導で機械音声が聞こえてくる。
———魔石の反応を確認……ロック第1から第3までの開放を申請……承認しました———
射撃管制補助装置がリヒテルの脳波を読み取り、本部への承認申請を代わりに行う。
そして本部より承認されたことにより、リヒテルの持つ魔石がその姿を変えていくのだった。
「はい!!」
いたるところから聞こえてくる機械音と爆発音。
金属がぶつかる音。
台地が爆ぜる音。
怒号。
いくつもの音が混じり合い、ここが戦場であることを容易に理解させる状況であった。
リヒテルが【帝都防衛隊第1大隊第1中隊】に配属されてから1年が経とうとしていた。
第1中隊はほかの中隊とは方向性が若干違い、〝いつ何時誰と組んでも戦える〟ことをコンセプトとしていた。
その為か月に一度で小隊メンバーの入れ替えがあり、リヒテルも連携についてはだいぶ板についてきていた。
やなりリヒテルとしては機動性の高いメンバーとの連携が性に合っており、中隊長の辰之進やそのほかの双剣使いなどとは相性が良かった。
逆に機動性が低い魔法使いのアドリアーノとは相性が悪く、その肉体からかどうしても動きが遅くなってしまうのだった。
しかし、前衛が盾使いだった場合は相乗効果で殲滅力が爆発的に上昇していた。
臨機応変とはまさにこのことなんだろうなとリヒテルは感じていた。
そんなリヒテルだったが、狩猟免許証3への昇格を果たすことができた。
しかしリヒテルは生涯その内容を語ることはなかった。
誰に聞かれても口を重く閉ざしたままだった。
のちに中隊長の辰之進が漏らした話としては、盗賊に身をやつした狩猟者集団の壊滅が任務だったと漏れ伝わっていた。
それがソロだったのかチームだったのかは狩猟者連合協同組合としても記録から抹消しており、詳細を知るものは誰もいなかった。
「アドリアーノさん……さすがにやりすぎだって。」
「んあ?いいってこんなの。それにな俺の技能【風神・雷神】はどうしても規模がでかくなりすぎるからな。こんくらいは勘弁してくれ。」
リヒテルとアドリアーノが見つめる先には焼け焦げた大地が広がっていた。
おそらく直径で100mはあろうか。
森の木々がなぎ倒され、焼け焦げていた。
大地も爆心地が溶けており、鏡のように光り輝いていた。
それだけの威力を出した技能だったので小隊への被害も少なからず発生してしまっていた。
前衛を任されていた、盾使いのリチャード・佐久間はその余波をもろに食らってしまい、いまだ気を失ったままだった。
それを介抱するように残りのメンバーは応急処置を行っていた。
小隊長であるアドリアーノは頭を掻きながら苦笑いを浮かべるだけだった。
残りのメンバーのジト目を受けながら。
「アドリアーノ……。やるならやるで先に通信入れてくれ……」
どうやらリチャードは気が付いたらしく、のそりとその身体を起こす。
身体にはいくつかの傷がついていたが、大事には至らなかったようだった。
「いや~すまん。声をかけそびれちまったみたいだ。」
「ったく、俺じゃなかったらかすり傷じゃすまんかったぞ?」
リチャードの身体にはいくつかの傷はあるものの、それも大した傷には見えなかった。
リヒテルも最初のころは驚いてしまっていたが、リチャードの技能を知ってからは驚きはなくなった。
リチャード・佐久間。
第1中隊きっての防衛職で、リチャードの防御を突破できるものは狩猟免許証5相当だともいわれていた。
体格はさほど大きくはなく、175cmとアドリアーノと比べたら小さく見えてしまう。
しかしその手にした大盾はその身長と大して変わらないサイズであった。
重さも優に100kgは超えており、リヒテルは構えることすらできなかった。
それを軽々と抱えて飛び回る姿は、実はその盾めっちゃ軽いんじゃないのか?と思わせてしまうほどだった。
リチャードは技能【加重操作】を習得しており、自身の質量や装備品の質量を操作しているのだ。
そのため盾を構えるまでは-加重をかけ、構えた後は+加重をかけるなど工夫を凝らしているそうだった。
さらに、装備している盾も特注品で、内部に魔石を仕込むことで強度を上げている。
そのためリチャードは隊の中で〝不撓不屈〟と呼ばれていた。
おそらくそれ以外にも技能は保持しているようだが、詮索は厳禁であるのでそれについては誰も聞こうとはしなかった。
「それじゃあ、次の群れに当たるぞ。リヒテルいけるな?」
「問題ないです。それよりそろそろ魔砲を使っていいですか。さすがに戦力として心もとなくなってきましたし。残弾数が残り1ケースです。」
「了解。魔砲の使用を許可する。セキュリティーレベル3までだからな。間違っても4を開放するなよ?」
「わかってますって。」
アドリアーノは全員の回復を待って進軍の指示を出す。
先ほどまでの群れはすでに壊滅しており、資源の回収は完了していた。
魔石以外の資源に関しては簡易の対機械魔領域を展開させて管理していた。
回収部隊には連絡済みで、後で回収してくれる手はずになっていた。
それを可能にしていたのが、以前リヒテルがテストでつけていた左右の腕輪であった。
片方はインベントリと呼ばれる物を収納する機能を有する腕輪。
もう一つは通信機器を搭載したものだ。
そちらにはマッピング機能や位置特定装置も搭載されており、情報は逐一隊本部へと送られている。
先ほどもアドリアーノが回収部隊に自分たちの座標を伝えていた。
リヒテルは小隊から少し離れ準備に取り掛かった。
以前ならすぐに展開していた魔砲も現在はセーフティーロックをかけられていた。
それはリンリッドの手紙が原因でもあった。
〝これからそっちに遣わす二人の面倒を頼む。
一人は先の事件の関係者、ガルラ・グリゴール。
もう一人はリヒテル・蒔苗。
ランク5相当の魔石保持者だ。
おそらく技能習得の副作用で本来2つ保持するはずが、合成されてしまったようだ。
これはいまだ研究中の技術、魔石結合の可能性が高い。
偶然かはたまた必然かはわからない。
今は安定しているので問題ないが、今後暴走しないとは限らない。
そこで防衛隊の技術を借りたい。
防衛隊の技術なら封印をすることが可能なはずだ。
リヒテルが自身で制御できるようになるまでよろしく頼む。〟
防衛隊にとっても爆弾そのものでしかない事実。
そしてそれを封印できるのは狩猟者連合協同組合か防衛隊のどちらかだった。
しかしリンリッドは狩猟者連合協同組合には報告を行わなかった。
あえて防衛隊に頼んだのには訳があった。
〝使いつぶされない為〟である。
ランク5の魔石はそうそう技能習得できるものではなかった。
したとしても魔素汚染を発生させ、機械魔化するか、よくても半機械魔になってしまう可能性が高かったからだ。
実際数十年前の実験でそれが証明され、ランク5の魔石を使用することは半ば禁忌とされていた。
しかし成功例が出てしまってはそれが覆ってしまう。
科学者や生物学者たちが絶対に色めき立つのは目に見えていた。
そこで独立組織である防衛隊ならばなんとかしてくれるだろうと、ほとんど投げっぱなしの依頼だったのだ。
その話はリヒテルも後日知らされ、封印についても了承しすぐに執り行われた。
封印は無事に終わり、リヒテルは隊より装備品を貸与された。
それが射撃管制補助装置である。
これは封印装置でもあり、魔砲の補助装備でもある。
実際これの簡易型を辰之進も使用しており、戦闘効率が上がったと自慢しているほどであった。
リヒテルはいくつかの魔石を手に持ち意識を集中した。
左目に眼帯型の射撃管制補助装置から骨伝導で機械音声が聞こえてくる。
———魔石の反応を確認……ロック第1から第3までの開放を申請……承認しました———
射撃管制補助装置がリヒテルの脳波を読み取り、本部への承認申請を代わりに行う。
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