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第4章 少年は昇り行く
第29話 【帝都防衛隊駐留所】
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「さてそろそろお主たちも昇級試験を考えなくてはならんかのぉ~。」
来る日も来る日も修行に明け暮れていたある日、突如リンリッドがぽつりと呟く。
ロイドのケガの真相を知ってから既に5ヶ月は経過しており、二人とも立入禁止区域ランク2の森は散歩でもするかのごとく過ごすことが出来るようになっていた。
ガルラに至ってはもともとランク3であったこともあり、特にそれが顕著であった。
「しかし問題があるんだぁ~ね。二人はこれから先パーティーをどうするか考えてるんかいのぉ~?」
間延びした口調をしつつもその目は真剣であった。
鋭い眼差しがリヒテルたちを射抜く。
二人も時折話しており、おそらくは別々のパーティーを組むであろうと思っていた。
こうしてリンリッドのもとで修行している分にはまったくもって問題なかった。
しかし、いざリンリッドのもとを離れ独立した際に、二人でやっていくのは無理だというのが二人の結論だった。
しかしランク1の段階からパーティーを組んでいる者たちも多く、今更組むというのはなかなか難しいものが有ったのだ。
二人はリンリッドに二人で話し合った内容を伝えた。
それを聞いたリンリッドは少し険しい表情を浮かべると、一つ妙案を思いついたようだった。
そしてニヤリと口角を上げると、どこか悪巧みをする小悪党よろしい表情となっていた。
「それなら二人に一つの道を示そうかのぉ~。この場所に行って今から渡す手紙を見せると良い。決して悪いようにはならんからの。それに二人に教えることは既に終わっている。後は各々努力を重ねるのが良いさね。」
どこか好々爺を思わせるリンリッドに二人は頭を下げる。
それは卒業であると言われた瞬間だったからだ。
そしてリンリッドは手紙をしたためると、地図とともに一通の手紙を手渡した。
「では頑張ってくるんだぞぉ~。」
「「はい‼」」
それは清々しく晴れやかで穏やかな日差しの中の一幕であった。
それから二人は地図を頼りに帝都を歩いていく。
だいぶ帝都にもなれたのか、その足取りに不安は無かった。
そして聳え建つ帝城の横目に歩くと、目的の建物へとたどり着いた。
そしてそこに書かれていた看板を見て、二人はわなわなと震え始めた。
「「騙したなくそじじぃ‼」」
【帝都防衛隊駐留所】
それが目的地の名であった。
大きくため息をつき、顔を見合わせる二人。
既に諦めの境地にでも達していたのか、看板を見上げそして意を決したように二人でその扉を開いた。
ガランゴロン
来客を知らせる音が一階フロアに鳴り響く。
酒場の軽い鐘の音とは違い、何やら重苦しい雰囲気が漂う鐘の音であった。
「ハイどちら様ですか?」
奥の部屋から現れたのは一人の女声であった。
背丈は150cmと少し超えるくらいの痩せ型のスレンダー美女と言っても過言では無い容姿に、後ろで二つ結びされた髪が印象的であった。
そして少し大きめの眼鏡がなお彼女の印象を強くしていく。
隊服にその身を包み、関係者であることは一目瞭然であった。
「えっと、すいません。リンリッドさんから手紙を預かってきたんですが……」
リヒテルは少しテレが先行してしまったようで、若干キョドりながらの挨拶となってしまった。
その様子に少しいぶかしがりながらも素直に受け取った女性はその手紙に目を通した。
一行……また一行と読み進めるとその表情は徐々に喜色ばんで行く。
「少し待ってくださいね?」と言い残し女性は奥の廊下を猛ダッシュで駆けていった。
取り残された二人はどうしたものかと顔を見合わせて苦笑いを浮かべるだけであった。
それから数分もしないうちに一人の男性を伴って先程の女性が戻ってきたのだ。
「これはこれは逸材がきたもんだな。」
男性は大柄な躯体を揺らしながら愉快いそうに笑っていた。
女性は興奮冷めやらぬといった感じであった。
二人の態度についていけないリヒテルたちはただただ困惑するしかなかった。
そんな様子を見て男性はしまったという表情を浮かべていた。
「すまなかったね。うちは万年人手不足でな。即戦力は本当に助かるよ。俺はここの第3中隊を任せられてるザック・川西っていう。よろしく頼む。」
ニカリと白い犬歯を見せつけるように笑うザックは手を差し出した。
それを受けるようにリヒテルは握手を交わす。
その手はがっしりとしており、訓練を続けている戦士だと誰しもが納得するものだった。
続けてガルラも挨拶を交わすと、すぐさま説明へと移った。
最初に現れた女性はレイラ・川西という名前であった。
ザックの実の妹でリヒテルの3つ年上であった。
ザックと同様にやせ型ではあるものの筋肉質であることは見た目からよくわかった。
着崩した隊服からちらりと見える日焼けした肌にインナーのタンクトップがよく似合っていた。
「な、なに?なんかへん?」
リヒテルの視線に気が付いたレイラは少し恥ずかしがりながら隊服を直すとちらちらとリヒテルへ視線を向ける。
慌てて視線を外すものの時すでに遅く、リヒテルもまた照れるしかなかった。
これがリヒテルとレイラの邂逅であった。
「まずは二人ともこの隊に入ってくれるってことでいいんだよな?リンリッドさんも突拍子もないこと考えるからいつも振り回されるんだよ。君たちもだろ?」
リヒテルもガルラも答えに困窮していた。
どう答えてもリンリッドの悪口にしかならないからだ。
その様子を見ていたザックもまた苦笑いを浮かべる。
男三人なぜが共感してしまった瞬間であった。
場所を応接間へ移動し、話し合いが続いた。
レイラはザックからお茶の用意を頼まれ、しぶしぶ給湯室へ向かっていった。
「俺とリヒテルは次のステップに移ろうと思ったんです。しかしリヒテルに至ってはずっとリンリッドさんの修行を受けてたから、ついてこられるパーティーメンバーがいないんですよ。俺と組んでもいいんですが、戦闘スタイルが違いすぎてこれから先は多分無理だと感じました。」
「うん、手紙にもそうあった。君たちをいっぱしの狩猟者に鍛えてほしいって。確かにここならいろんな人間と小隊を組みながら行動するから丁度良いかもしれないな。」
少し渋い顔をするとザックは膝をパチンとたたき、何かを決めたようだった。
「よし、ガルラ。お前は俺たちの中隊に配属する。丁度近接戦のメンバーが一人ケガで離脱していたんだ。そこの穴埋めに入ってもらう。リヒテルは……。第1中隊に行ってくれ。今は出てるけど小一時間もすれば戻ってくるはずだ。レイラすまんがガルラを第3中隊の奴らに顔合わせに連れて行ってくれ。」
給仕を終えてくつろいでいたレイラは、面倒を押し付けられたとばかりに顔を顰めていた。
レイラとともにガルラが席を立つと、別の控室へと向かったのだった。
部屋に残されたリヒテルとザックは今後について簡単な打ち合わせを行う。
リヒテルの配属先の第1中隊はリヒテルと同じ魔砲使いが隊長を務めていた。
名を【佐々木 辰之進】と言い、狩猟免許証は5とのことだった。
リヒテルにとっては目指すべき目標になるだろうとザックは考えていた。
リヒテルも同様に話を聞きながらこの先のことについて思いをはせていた。
コンコンコン
「ザック、俺だ。」
「入ってくれ。」
ノックの後に聞こえてきたのは少し低めの男性の声だった。
部屋に入ってきたのは40代くらいの少し細めの男性だった.
背丈はおおよそ160強と高くはなく、どことなく頼りなさそうに見える。
それを助長するかのように少し大きめの隊服が彼の身体のラインを隠していた。
一瞬だけあった視線に、リヒテルはびくりと体を震わせる。
その視線から放たれた威圧に身体が反応してしまったのだった。
来る日も来る日も修行に明け暮れていたある日、突如リンリッドがぽつりと呟く。
ロイドのケガの真相を知ってから既に5ヶ月は経過しており、二人とも立入禁止区域ランク2の森は散歩でもするかのごとく過ごすことが出来るようになっていた。
ガルラに至ってはもともとランク3であったこともあり、特にそれが顕著であった。
「しかし問題があるんだぁ~ね。二人はこれから先パーティーをどうするか考えてるんかいのぉ~?」
間延びした口調をしつつもその目は真剣であった。
鋭い眼差しがリヒテルたちを射抜く。
二人も時折話しており、おそらくは別々のパーティーを組むであろうと思っていた。
こうしてリンリッドのもとで修行している分にはまったくもって問題なかった。
しかし、いざリンリッドのもとを離れ独立した際に、二人でやっていくのは無理だというのが二人の結論だった。
しかしランク1の段階からパーティーを組んでいる者たちも多く、今更組むというのはなかなか難しいものが有ったのだ。
二人はリンリッドに二人で話し合った内容を伝えた。
それを聞いたリンリッドは少し険しい表情を浮かべると、一つ妙案を思いついたようだった。
そしてニヤリと口角を上げると、どこか悪巧みをする小悪党よろしい表情となっていた。
「それなら二人に一つの道を示そうかのぉ~。この場所に行って今から渡す手紙を見せると良い。決して悪いようにはならんからの。それに二人に教えることは既に終わっている。後は各々努力を重ねるのが良いさね。」
どこか好々爺を思わせるリンリッドに二人は頭を下げる。
それは卒業であると言われた瞬間だったからだ。
そしてリンリッドは手紙をしたためると、地図とともに一通の手紙を手渡した。
「では頑張ってくるんだぞぉ~。」
「「はい‼」」
それは清々しく晴れやかで穏やかな日差しの中の一幕であった。
それから二人は地図を頼りに帝都を歩いていく。
だいぶ帝都にもなれたのか、その足取りに不安は無かった。
そして聳え建つ帝城の横目に歩くと、目的の建物へとたどり着いた。
そしてそこに書かれていた看板を見て、二人はわなわなと震え始めた。
「「騙したなくそじじぃ‼」」
【帝都防衛隊駐留所】
それが目的地の名であった。
大きくため息をつき、顔を見合わせる二人。
既に諦めの境地にでも達していたのか、看板を見上げそして意を決したように二人でその扉を開いた。
ガランゴロン
来客を知らせる音が一階フロアに鳴り響く。
酒場の軽い鐘の音とは違い、何やら重苦しい雰囲気が漂う鐘の音であった。
「ハイどちら様ですか?」
奥の部屋から現れたのは一人の女声であった。
背丈は150cmと少し超えるくらいの痩せ型のスレンダー美女と言っても過言では無い容姿に、後ろで二つ結びされた髪が印象的であった。
そして少し大きめの眼鏡がなお彼女の印象を強くしていく。
隊服にその身を包み、関係者であることは一目瞭然であった。
「えっと、すいません。リンリッドさんから手紙を預かってきたんですが……」
リヒテルは少しテレが先行してしまったようで、若干キョドりながらの挨拶となってしまった。
その様子に少しいぶかしがりながらも素直に受け取った女性はその手紙に目を通した。
一行……また一行と読み進めるとその表情は徐々に喜色ばんで行く。
「少し待ってくださいね?」と言い残し女性は奥の廊下を猛ダッシュで駆けていった。
取り残された二人はどうしたものかと顔を見合わせて苦笑いを浮かべるだけであった。
それから数分もしないうちに一人の男性を伴って先程の女性が戻ってきたのだ。
「これはこれは逸材がきたもんだな。」
男性は大柄な躯体を揺らしながら愉快いそうに笑っていた。
女性は興奮冷めやらぬといった感じであった。
二人の態度についていけないリヒテルたちはただただ困惑するしかなかった。
そんな様子を見て男性はしまったという表情を浮かべていた。
「すまなかったね。うちは万年人手不足でな。即戦力は本当に助かるよ。俺はここの第3中隊を任せられてるザック・川西っていう。よろしく頼む。」
ニカリと白い犬歯を見せつけるように笑うザックは手を差し出した。
それを受けるようにリヒテルは握手を交わす。
その手はがっしりとしており、訓練を続けている戦士だと誰しもが納得するものだった。
続けてガルラも挨拶を交わすと、すぐさま説明へと移った。
最初に現れた女性はレイラ・川西という名前であった。
ザックの実の妹でリヒテルの3つ年上であった。
ザックと同様にやせ型ではあるものの筋肉質であることは見た目からよくわかった。
着崩した隊服からちらりと見える日焼けした肌にインナーのタンクトップがよく似合っていた。
「な、なに?なんかへん?」
リヒテルの視線に気が付いたレイラは少し恥ずかしがりながら隊服を直すとちらちらとリヒテルへ視線を向ける。
慌てて視線を外すものの時すでに遅く、リヒテルもまた照れるしかなかった。
これがリヒテルとレイラの邂逅であった。
「まずは二人ともこの隊に入ってくれるってことでいいんだよな?リンリッドさんも突拍子もないこと考えるからいつも振り回されるんだよ。君たちもだろ?」
リヒテルもガルラも答えに困窮していた。
どう答えてもリンリッドの悪口にしかならないからだ。
その様子を見ていたザックもまた苦笑いを浮かべる。
男三人なぜが共感してしまった瞬間であった。
場所を応接間へ移動し、話し合いが続いた。
レイラはザックからお茶の用意を頼まれ、しぶしぶ給湯室へ向かっていった。
「俺とリヒテルは次のステップに移ろうと思ったんです。しかしリヒテルに至ってはずっとリンリッドさんの修行を受けてたから、ついてこられるパーティーメンバーがいないんですよ。俺と組んでもいいんですが、戦闘スタイルが違いすぎてこれから先は多分無理だと感じました。」
「うん、手紙にもそうあった。君たちをいっぱしの狩猟者に鍛えてほしいって。確かにここならいろんな人間と小隊を組みながら行動するから丁度良いかもしれないな。」
少し渋い顔をするとザックは膝をパチンとたたき、何かを決めたようだった。
「よし、ガルラ。お前は俺たちの中隊に配属する。丁度近接戦のメンバーが一人ケガで離脱していたんだ。そこの穴埋めに入ってもらう。リヒテルは……。第1中隊に行ってくれ。今は出てるけど小一時間もすれば戻ってくるはずだ。レイラすまんがガルラを第3中隊の奴らに顔合わせに連れて行ってくれ。」
給仕を終えてくつろいでいたレイラは、面倒を押し付けられたとばかりに顔を顰めていた。
レイラとともにガルラが席を立つと、別の控室へと向かったのだった。
部屋に残されたリヒテルとザックは今後について簡単な打ち合わせを行う。
リヒテルの配属先の第1中隊はリヒテルと同じ魔砲使いが隊長を務めていた。
名を【佐々木 辰之進】と言い、狩猟免許証は5とのことだった。
リヒテルにとっては目指すべき目標になるだろうとザックは考えていた。
リヒテルも同様に話を聞きながらこの先のことについて思いをはせていた。
コンコンコン
「ザック、俺だ。」
「入ってくれ。」
ノックの後に聞こえてきたのは少し低めの男性の声だった。
部屋に入ってきたのは40代くらいの少し細めの男性だった.
背丈はおおよそ160強と高くはなく、どことなく頼りなさそうに見える。
それを助長するかのように少し大きめの隊服が彼の身体のラインを隠していた。
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