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第6章 ここから始まる第一歩
五十三日目⑦ 職業選択の自由的な?
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「どうしたカイト。なんで俺を呼び出したんだ?」
「あれシャバズのおっちゃん?どうしてここに?」
俺とおっちゃんは二人して顔を見合わせ疑問を浮かべていた。
それはそうだろ?だって俺よんでないしね。
「それはですな、カイト様。先ほどの話をギルマスへ話を通しておいた方がよいとの判断からです。ですので先ほどの事を事細かに説明して差し上げてください。」
すでにナンディーの言葉がおかしなことになってる。
実は内心めちゃくちゃ焦ってるんじゃなかろうか?
ナンディーから勧められるように俺はシャバズのおっちゃんに話をした。
正直いつものように掻い摘んで話そうと思ったけど、ナンディーとポールの表情がそれを否定する。
その顔にはありありと〝誤魔化すな!!〟と浮かんでいた。
おっちゃんは最初苦笑いを浮かべながら話を聞いていたが、徐々にその表情の真剣みを帯びていく。
最後はもう怒り顔だ……
俺に言われても困るんだけどね?
だって俺のせいじゃないし?
スキルが暴走しただけだし?
「わかった。ナンディー、俺を呼んだのは正解だな。カイト、すまんが物を作ってみちゃくれないか?」
「最初からそのつもりだし良いですよ。」
俺はレシピに記載された素材を順に揃えていく。
取り敢えず一つ分作れば良いだろうからこれで良いだろう?
簡易服飾作業台を稼働させると、光の糸が伸びていく。
その先には簡易鍜治場と作業台が繋がっていた。
どうやらこの三台を使って製作するみたいだ。
「じゃあ、【泥蛙の外套】【泥蛙のブーツ】」
俺の声に合わせて素材が光の中に消えていく。
マッドフロッグレザーに鉄インゴット、粘膜腺に鉄の鎖。
『泥蛙の外套作成中。残り時間:6分。泥蛙のブーツ作成中。残り時間:6分。予約枠2/5』
よし、これで大丈夫。
後は12分待てばいいだけだ。
それとちょっと気になったんだけど、この光の糸でつながってる作業台ってどういう状況なんだ?
俺は試し簡易鍜治場のディスプレイを開いてみる。
『泥蛙の外套作成中。残り時間:4分25秒。泥蛙のブーツ作成中。残り時間:6分。予約枠2/5』
なるほど、共有されているわけだ。
なかなか面白い状況だよね。
なんとなくだけど、スキルが進化しているのかもしれない。
もしくはご都合主義が大爆発しているかだけど。
さすがにこれは黙っておこう。
シャバズのおっちゃんが過労死しなけないからね。
ピコン
『泥蛙の外套が作成完了しました。』
少しすると、アナウンスが頭の中に流れた。
どうやら泥蛙の外套が完成したようだ。
簡易服飾作業台から取り出すと、そこには見まごう事なき合羽が姿を現した。
こっちの世界では見たことの無い形だ。
こっちでも上から被るマント型のレインコートは存在しているのは知っていた。
しかし、俺謹製の泥蛙の外套は全然違う。
二つに分かれているのだ。
それを見たシャバズのおっちゃんは、泥蛙の外套を手に取って色々見ていた。
しかもその合羽はタダの合羽じゃない。
裏側に鉄の鎖を張り巡らしており、簡単なリングメイルの役割も果たしている。
ゴムが存在していないのでベルトとバックルで数か所留める感じになっている。
色がまだ青だから良いけど、これが黒だったら中二病全開になるところだった。
それにレザーの性能とリングメイルの性能と相まって斬撃耐性・打撃耐性良いはず!!
いやだって、まだ鑑定してないしね?
期待を込めて的な?
「カイト……。こいつはなんだ?耐水性装備を作ったんじゃないのか?なんで服なんか作ってんだ?」
おっちゃんはまじまじと観察しながら、訝しんでいた。
ポールとナンディーもそれが何なのか分からないようで、不思議そうな顔をしていた。
まあ確かに、服っちゃ服なのか。
形状はまんま服だし。
俺の知る動きやすい合羽のイメージはどちらかと言うと、このツーピースの方なんだよね。
ピコン
『泥蛙のブーツが作成完了しました。』
お、ちょうど良くブーツも完成したみたいだな。
こっちも見た目はいい感じだ。
ベルトとバックルでがっちり止められそうだ。
二つの装備を並べると、ブーツのレインカバーと雨合羽。
うん、やっぱこれが良いよね。
取り敢えず俺は二つを鑑定する事にした。
——————
泥蛙の外套:泥蛙の外皮を用いた外套。通常装備の上から装着可能。ただし、特殊形状の装備では干渉するため装備不可。耐水性防具。(体力2DOWN)。水耐性上昇。衝撃・斬撃の緩和。
泥蛙のブーツ:泥蛙の外皮を用いた長靴。通常装備の上から装着可能。。ただし、特殊形状の装備では干渉するため装備不可。耐水性防具。(体力1DONW)。水耐性上昇。
——————
鑑定内容を説明すると、さらに驚かせてしまったようだ。
ステータス値は減少する代わりに、特殊効果が付くんだから装備しないわけにはいかない。
『職業:なんでも屋の起動を確認しました。職業:鍛冶師見習い(なんでも屋)へ変更可能です。』
技能:武具製図 レベル(仮)……武具系のデザインを作成およびレシピ化。SP:10(レシピ化時)。
技能:イメージデザイン(仮)……イメージしたデザインを図面化。レベル上昇で高難易度のデザインも図面化。 SP:1/秒
技能:軽鍛冶作業 レベル(仮)……武具のメンテナンスおよび改修作業の技術補助。SP:無し。
『職業:なんでも屋の起動を確認しました。職業:研師見習い(なんでも屋)へ一時変更可能です。』
技能:簡易刃物研ぎ レベル(仮)……武器・道具の刃付けの技術補助。SP:無し。
え?なんでこのタイミングで二つも職業が解放されたんだ?
あまりの脈略の無さに驚きを隠せなかった。
どこに職業が解放されるような要素があったんだろうか。
だって作ったの合羽だよ?
意味が分からんね。
つか、あまりの予想通りのスキルにびっくりしてしまった。
スキル【武具製図】は武具を自由にレシピ化できるって事だろうな。
おそらくだけど、素材を見つけていかないと増やせない気もしている。
あくまで手持ちの素材で作成可能か否かってことだろうな。
それよりもだ、スキル【軽鍛冶作業】の方が問題だ。
メンテナンスは分かる。
だけど、改修作業ってどういうこった?
まさか装備品のカスタマイズが可能とか?
「どうしたカイト?」
「ん?あ、えっと、さらに職業が増えました……」
俺が増えた職業の事を説明すると、意味が分からないとおっちゃんは天を仰いでいた。
大丈夫だよおっちゃん、ここは室内……あるのは天井だ。
そんな冗談すらいえない雰囲気が漂っていたのだった。
「カイト、あくまで技能補助って事なんだな?」
「そうみたいですね。結局のところ自分で作業しろって事らしいですよ。」
「そうか……。」
おっちゃんは一言そう言うと黙り込んでしまった。
「あれシャバズのおっちゃん?どうしてここに?」
俺とおっちゃんは二人して顔を見合わせ疑問を浮かべていた。
それはそうだろ?だって俺よんでないしね。
「それはですな、カイト様。先ほどの話をギルマスへ話を通しておいた方がよいとの判断からです。ですので先ほどの事を事細かに説明して差し上げてください。」
すでにナンディーの言葉がおかしなことになってる。
実は内心めちゃくちゃ焦ってるんじゃなかろうか?
ナンディーから勧められるように俺はシャバズのおっちゃんに話をした。
正直いつものように掻い摘んで話そうと思ったけど、ナンディーとポールの表情がそれを否定する。
その顔にはありありと〝誤魔化すな!!〟と浮かんでいた。
おっちゃんは最初苦笑いを浮かべながら話を聞いていたが、徐々にその表情の真剣みを帯びていく。
最後はもう怒り顔だ……
俺に言われても困るんだけどね?
だって俺のせいじゃないし?
スキルが暴走しただけだし?
「わかった。ナンディー、俺を呼んだのは正解だな。カイト、すまんが物を作ってみちゃくれないか?」
「最初からそのつもりだし良いですよ。」
俺はレシピに記載された素材を順に揃えていく。
取り敢えず一つ分作れば良いだろうからこれで良いだろう?
簡易服飾作業台を稼働させると、光の糸が伸びていく。
その先には簡易鍜治場と作業台が繋がっていた。
どうやらこの三台を使って製作するみたいだ。
「じゃあ、【泥蛙の外套】【泥蛙のブーツ】」
俺の声に合わせて素材が光の中に消えていく。
マッドフロッグレザーに鉄インゴット、粘膜腺に鉄の鎖。
『泥蛙の外套作成中。残り時間:6分。泥蛙のブーツ作成中。残り時間:6分。予約枠2/5』
よし、これで大丈夫。
後は12分待てばいいだけだ。
それとちょっと気になったんだけど、この光の糸でつながってる作業台ってどういう状況なんだ?
俺は試し簡易鍜治場のディスプレイを開いてみる。
『泥蛙の外套作成中。残り時間:4分25秒。泥蛙のブーツ作成中。残り時間:6分。予約枠2/5』
なるほど、共有されているわけだ。
なかなか面白い状況だよね。
なんとなくだけど、スキルが進化しているのかもしれない。
もしくはご都合主義が大爆発しているかだけど。
さすがにこれは黙っておこう。
シャバズのおっちゃんが過労死しなけないからね。
ピコン
『泥蛙の外套が作成完了しました。』
少しすると、アナウンスが頭の中に流れた。
どうやら泥蛙の外套が完成したようだ。
簡易服飾作業台から取り出すと、そこには見まごう事なき合羽が姿を現した。
こっちの世界では見たことの無い形だ。
こっちでも上から被るマント型のレインコートは存在しているのは知っていた。
しかし、俺謹製の泥蛙の外套は全然違う。
二つに分かれているのだ。
それを見たシャバズのおっちゃんは、泥蛙の外套を手に取って色々見ていた。
しかもその合羽はタダの合羽じゃない。
裏側に鉄の鎖を張り巡らしており、簡単なリングメイルの役割も果たしている。
ゴムが存在していないのでベルトとバックルで数か所留める感じになっている。
色がまだ青だから良いけど、これが黒だったら中二病全開になるところだった。
それにレザーの性能とリングメイルの性能と相まって斬撃耐性・打撃耐性良いはず!!
いやだって、まだ鑑定してないしね?
期待を込めて的な?
「カイト……。こいつはなんだ?耐水性装備を作ったんじゃないのか?なんで服なんか作ってんだ?」
おっちゃんはまじまじと観察しながら、訝しんでいた。
ポールとナンディーもそれが何なのか分からないようで、不思議そうな顔をしていた。
まあ確かに、服っちゃ服なのか。
形状はまんま服だし。
俺の知る動きやすい合羽のイメージはどちらかと言うと、このツーピースの方なんだよね。
ピコン
『泥蛙のブーツが作成完了しました。』
お、ちょうど良くブーツも完成したみたいだな。
こっちも見た目はいい感じだ。
ベルトとバックルでがっちり止められそうだ。
二つの装備を並べると、ブーツのレインカバーと雨合羽。
うん、やっぱこれが良いよね。
取り敢えず俺は二つを鑑定する事にした。
——————
泥蛙の外套:泥蛙の外皮を用いた外套。通常装備の上から装着可能。ただし、特殊形状の装備では干渉するため装備不可。耐水性防具。(体力2DOWN)。水耐性上昇。衝撃・斬撃の緩和。
泥蛙のブーツ:泥蛙の外皮を用いた長靴。通常装備の上から装着可能。。ただし、特殊形状の装備では干渉するため装備不可。耐水性防具。(体力1DONW)。水耐性上昇。
——————
鑑定内容を説明すると、さらに驚かせてしまったようだ。
ステータス値は減少する代わりに、特殊効果が付くんだから装備しないわけにはいかない。
『職業:なんでも屋の起動を確認しました。職業:鍛冶師見習い(なんでも屋)へ変更可能です。』
技能:武具製図 レベル(仮)……武具系のデザインを作成およびレシピ化。SP:10(レシピ化時)。
技能:イメージデザイン(仮)……イメージしたデザインを図面化。レベル上昇で高難易度のデザインも図面化。 SP:1/秒
技能:軽鍛冶作業 レベル(仮)……武具のメンテナンスおよび改修作業の技術補助。SP:無し。
『職業:なんでも屋の起動を確認しました。職業:研師見習い(なんでも屋)へ一時変更可能です。』
技能:簡易刃物研ぎ レベル(仮)……武器・道具の刃付けの技術補助。SP:無し。
え?なんでこのタイミングで二つも職業が解放されたんだ?
あまりの脈略の無さに驚きを隠せなかった。
どこに職業が解放されるような要素があったんだろうか。
だって作ったの合羽だよ?
意味が分からんね。
つか、あまりの予想通りのスキルにびっくりしてしまった。
スキル【武具製図】は武具を自由にレシピ化できるって事だろうな。
おそらくだけど、素材を見つけていかないと増やせない気もしている。
あくまで手持ちの素材で作成可能か否かってことだろうな。
それよりもだ、スキル【軽鍛冶作業】の方が問題だ。
メンテナンスは分かる。
だけど、改修作業ってどういうこった?
まさか装備品のカスタマイズが可能とか?
「どうしたカイト?」
「ん?あ、えっと、さらに職業が増えました……」
俺が増えた職業の事を説明すると、意味が分からないとおっちゃんは天を仰いでいた。
大丈夫だよおっちゃん、ここは室内……あるのは天井だ。
そんな冗談すらいえない雰囲気が漂っていたのだった。
「カイト、あくまで技能補助って事なんだな?」
「そうみたいですね。結局のところ自分で作業しろって事らしいですよ。」
「そうか……。」
おっちゃんは一言そう言うと黙り込んでしまった。
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