勇者じゃないと追放された最強職【なんでも屋】は、スキル【DIY】で異世界を無双します

華音 楓

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第5章 ここから始まる女神様?

四十九日目⑥ 連携テスト4 第2回反省会

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 徐々に戦闘の流れ、戦略を詰めていった。
 ある程度形が見えてきたところで、再度反省会を開くとこにした。

「それじゃあ、第2回反省会。デイジーからは?」
「そうだねぇ~。ナンディーがもっと積極的に戦闘参加してもいいかもだね。それと【回復魔法】が本当にありがたいね。傷とか戦闘中に回復できるから、継続戦闘能力が格段に上がってる。あとは【聖属性魔法】についてはアンデッド系が出てからの調整かな?」

 デイジーはやはりナンディーとの連携を気になってしまったようだ。
 ナンディーはポールとは違うタイプの盾役で、ガチリと守るタイプではない。
 そのナンディーの動きにまだアジャストしきれていないので、少しフラストレーションが溜まってきたのかもしれないな。

「ふむ。では次は私の攻撃のタイミングと、デイジーさんのタイミングの調整ですね。あとはポールさんとの入れ替えのタイミングも少し整えましょう。」

 ナンディーもナンディーで、そろそろ次のステップへ移りたいという意識が見え隠れする。
 それはナンディーとデイジーに加え、ポールも入れての連携確認だ。
 確かにそこがうまく連携すると、さらに戦略の幅は広がっていくと思う。
 恐らくバックアタックを受けた際の状況が考えられる。
 前衛をポールと入れ替えて、ポールがすぐに後ろに行くとか、またはナンディーが後ろに行く。
 それに合わせてデイジーが射撃でフォロー。
 うん、それだけでもかなり面白そうだな。

「じゃあ、次はポールとナンディーのポジションチェンジとデイジーの連携だね。ポールからは?」
「俺からは今のところ特にはないな。敷いていうなれば、リサのフォローのタイミングをもう少し早めてもらいたいところか。場合によってはバフよりも攻撃優先にしてもらった方がいい場面も見られた。その辺の連携確認を増やしたいな。」

 要するに、後方からの火力支援を手厚くしてほしいってところか?
 初回の戦闘以降はリサに【付与魔法】による支援を頼んでいる。
 全体的にかける魔法がまだ未収得の為個々にかけ直す必要があり、リサとしても大忙しだったりする。
 しかし、そのせいもあってか攻撃に参加する機会がかなり減ってしまっていた。
 今のところエルダだけでも問題なく火力を稼いでいるので良いのだが、場合によってはエルダの攻撃が半減するときもある。
 爆発系の【魔光陣】が使えるときはあまり気にならないが、制約が増えれば増えるほど、 【無属性魔法 】の使い勝手が際立つのだ。
 一応エルダも無属性の【魔光陣】は使えるものの、連射式のガトリングガンの様な瞬間火力特化に近いもので、臨機応変とはいかないのが現状だ。
 エルダ的にはもう少し習熟して、オリジナルを作りたいと意気込んでいた。
 それと、【魔光陣】ついてリサも少し興味を持っていた。
 時間がある時にリサに少しずつエルダが教えているが、もう少し時間が必要らしい。
 この二人は魔法という共通項を元に仲が良くなっていっているらしいね。
 お陰で、二人の連携はうまく行っているようだった。

「リサ。火力支援にも少し割り振ってもらうことは出来る?」
「そうですね。少しずつ6人に【付与魔法】をかけることに慣れてきましたから、もっと攻撃参加できると思います。」
「もし無理そうなら、【付与魔法】はポールとナンディーのみに絞ってもいいからね。俺たちは何がんでも【付与魔法】が必要というわけじゃないし。ポールとナンディーが崩れなかったらどうにでもできるから。気楽にね?」
「はい!!」

 リサもこれだったら攻撃参加に問題はないはずだ。
 リサとしても頑張りたいという気持ちの表れか、両手を強く握りしめてフンスと気合を入れなおしていた。
 うん、小動物っぽいねまったく。

「エルダからは何かある?」
「私からは何も。大分安定してきたし、そろそろオークでも倒さない?」

 エルダとしてはほぼ合格点まで来ているようで、次のステップに進みたいという気持ちがあるようだ。
 皆に確認しても、否定は無かったので、次のターゲットはオークに決まった。



「デイジー。オークの気配は感じる?」
「ちょっとまってね~。うん、ここから北西にオークっぽい気配があるかな?でもちょっと自信がないなぁ~。何だろ?オークじゃないのかな?」

 俺たちは反省会の後、予定通りにオークを探し歩いた。
 しかし、一向に見つかる気配がなく、やっとデイジーが感じだオークの反応にも何か違和感があるようだ。
 なんだか嫌な感じはするけど、どうしたものかな……

「どうする?このままオークに向かう?なんだか俺的には嫌な感じがするんだよね。」
「カイトもそう考えるよねぇ~。うん、私も今回はここで引き上げることを提案するよ。」

 デイジーも俺と同じ考えを持っていたようで、撤退を視野に入れているようだ。
 俺は皆を見回したけど、撤退に反対はないようだった。

「よし、オークが狩れなかったのは残念だけど、今回はここまでしよう。無理しても意味ないしね。」

 俺は皆に撤退の指示をしたんだけど、時すでに遅しとはこのことだったんだ。

「ん!?みんな敵襲!!」

 デイジーの声が、すべてを一変させたんだ……
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