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第5章 ここから始まる女神様?
四十八日目⑦ もしかして……俺楽できるんじゃね?
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ナンディーの指摘を受けて考え方を変えようと思ったんだけど、ナンディーとしてはなんだか違ったようだった。
俺がお礼を述べると、首を傾げてしまった。
あれ?違ったの?
「ナンディーは俺が何でも一人で抱え込んでしまわないように、指摘してくれたんだよね?」
「いえいえ。そうではありません。私は【職業:教祖】ですからね。迷えるものを導くのもまた私の役目。ですのでカイトさんもレティシア教へお誘いしましょう!!」
うん、どこまでいってもナンディーだった。
でもまぁ、一つ心が軽くなったのは事実だからお礼はして間違いじゃないよね。
「入信はしないけど、少しだけ心が軽くなったよ。ありがとう。」
「ふむ、そうですか。いつでも歓迎しておりますよ。」
ナンディーは顎髭をさすりながら、にこやかにそう告げて来た。
頼むから街中でやらかさないでくれよ……
なんだかんだと、ナンディーと話しながらも回収してきた物を整理し終えることができた。
石は220個になったんで問題ないはずだ。
ついでに鉄鉱石も104個、銅鉱石も50個ほど集めることができた。
これだけあれば少しは問題ないはずだな。
さすがにこれからは自分で回収は少し減らしていこうと思う。
ただ、鉄鉱石とか鉱石類は俺が掘らないと品質が下がるらしいから、少し考えていかなくてはいけないかもしれないけど。
その辺は臨機応変に考えよう。
品質が重要な時は自分で掘りに来ればいいだけだしね。
「エルダ。一つ質問だけど、土ってどこで売っているか分かる?」
「え?石とか鉱石なら売っているけど、さすがに土は売ってないわよ?工事関係の人も近くの山から掘り出してくるくらいだし。」
やっぱりだめか……
仕方ないな、レンガの素材だけは自分で回収するしかないか。
レンガ?
「エルダ、耐火レンガって売っているの?」
「耐火レンガなら木工ギルドで扱っていると思うわよ?ただ、はっきりとは言えないから、確認は必要だけど。」
だよね。
まあ、可能性があるなら聞いてみるのも一つかもしれないな。
品質が低くて使えないなら諦めるけど、使えそうだったらそこで購入しよう。
考えてみると、粘土だけで5個必要でレンガ400個なんて言ったら、粘土2000個とか意味分からない数なんだよな。
そんなん掘ってたら、さすがに腕が馬鹿になるよ。
これからは、量が必要な時はギルドを利用して、質を求める時に自分で取りに行くことにしようと思う。
ん、待てよ?
木工ギルドに石釜戸置いておけば、一気に量産してもらえるんじゃないか?
しかも、作業台をレンタルすれば木工ギルドである程度のめんどくさい物を作ってもらえる?
おっとこれはこれは……
俺楽できんじゃね?
この辺は後で実験をしてみて、みんなと相談だな。
問題無いとなったら、シャバズのおっちゃんに相談して話を詰めることにするかな。
「カイト~。整理終わったぁ~?」
デイジーがポールと交代で警戒から戻ると、声をかけて来た。
大分暇をしていたようで、手には数個の魔石(極小)が握られていた。
どうやら、あまりに暇さに【ロックミミクリー】と【ロックワーム】を仕留めていたらしい。
よくあの硬いのを倒したよなって思ったら、どうやら甲羅とか装甲の隙間を狙えば問題ないって言っていた。
なるほど、デイジーなら隙間狙いもスキル【ホークアイ】を使えば問題なく行えるってことらしいね。
うん、本当に優秀だわな。
「じゃあ、整理も終わったから、そろそろ街に戻ろうか。」
「OK~。ポールにも伝えるね~。さて、お家に帰るまでが遠足だから気を引き締めて行こ~!!」
あれ?ここの世界でも遠足なんてあるの?
ってかそのセリフ絶対なんかあるフラグにしか聞こえないんだど?
エルダの顔を見てみると、なんだか嫌そうな顔をしていた。
おそらく俺と同じで、何かあるんじゃないかと警戒しているんだろうな。
「カイトさん。では行きましょうか。」
「か、カイトさん。み、皆さん移動を開始しましたよ……。行きましょう。」
ナンディーとリサも移動を開始したので、殿の俺も出口に向かって移動を開始した。
出口付近に差し掛かると、何やら騒ぎ声が聞こえて来た。
俺たちはデイジーに視線を送った。
さっきのフラグを見事に回収してくれたからだ。
「デイジー……」
「ご、ごめん……」
エルダがデイジーにぽつりとつぶやくと、デイジーも申し訳なさそうにしていた。
ただ、ここで立ち止まっていても仕方がないので、先へ進むことにした。
まぁ、俺たちに関係する何かが発生しているとは限らないからね。
「なぁ、頼むよ!!ここでとれた鉄鉱石を譲ってくれ!!それが無いと俺の店は潰れちまう!!」
「おっちゃんよぉ~。さすがにそれはルール違反もいいところだぞ?俺たちはキロ銀貨1枚で取引をしているんだ。それにな、ギルドの貢献度もあるから、はいそうですかって渡すわけにもいかないんだよ。分かったらそこをどいてくれ。」
何やら騒がしかったのは、冒険者に縋りつくおっさんがいたからだった。
【鉱山跡地ダンジョン】から出て来た冒険者全員……ってわけじゃなさそうだな。
初心者だったり、そんなにランクが高くない冒険者に頭を下げて鉄鉱石を譲ってほしいと頼み込んでいるらしいな。
絶対分かってて頼み込んでるなこれは……
俺がお礼を述べると、首を傾げてしまった。
あれ?違ったの?
「ナンディーは俺が何でも一人で抱え込んでしまわないように、指摘してくれたんだよね?」
「いえいえ。そうではありません。私は【職業:教祖】ですからね。迷えるものを導くのもまた私の役目。ですのでカイトさんもレティシア教へお誘いしましょう!!」
うん、どこまでいってもナンディーだった。
でもまぁ、一つ心が軽くなったのは事実だからお礼はして間違いじゃないよね。
「入信はしないけど、少しだけ心が軽くなったよ。ありがとう。」
「ふむ、そうですか。いつでも歓迎しておりますよ。」
ナンディーは顎髭をさすりながら、にこやかにそう告げて来た。
頼むから街中でやらかさないでくれよ……
なんだかんだと、ナンディーと話しながらも回収してきた物を整理し終えることができた。
石は220個になったんで問題ないはずだ。
ついでに鉄鉱石も104個、銅鉱石も50個ほど集めることができた。
これだけあれば少しは問題ないはずだな。
さすがにこれからは自分で回収は少し減らしていこうと思う。
ただ、鉄鉱石とか鉱石類は俺が掘らないと品質が下がるらしいから、少し考えていかなくてはいけないかもしれないけど。
その辺は臨機応変に考えよう。
品質が重要な時は自分で掘りに来ればいいだけだしね。
「エルダ。一つ質問だけど、土ってどこで売っているか分かる?」
「え?石とか鉱石なら売っているけど、さすがに土は売ってないわよ?工事関係の人も近くの山から掘り出してくるくらいだし。」
やっぱりだめか……
仕方ないな、レンガの素材だけは自分で回収するしかないか。
レンガ?
「エルダ、耐火レンガって売っているの?」
「耐火レンガなら木工ギルドで扱っていると思うわよ?ただ、はっきりとは言えないから、確認は必要だけど。」
だよね。
まあ、可能性があるなら聞いてみるのも一つかもしれないな。
品質が低くて使えないなら諦めるけど、使えそうだったらそこで購入しよう。
考えてみると、粘土だけで5個必要でレンガ400個なんて言ったら、粘土2000個とか意味分からない数なんだよな。
そんなん掘ってたら、さすがに腕が馬鹿になるよ。
これからは、量が必要な時はギルドを利用して、質を求める時に自分で取りに行くことにしようと思う。
ん、待てよ?
木工ギルドに石釜戸置いておけば、一気に量産してもらえるんじゃないか?
しかも、作業台をレンタルすれば木工ギルドである程度のめんどくさい物を作ってもらえる?
おっとこれはこれは……
俺楽できんじゃね?
この辺は後で実験をしてみて、みんなと相談だな。
問題無いとなったら、シャバズのおっちゃんに相談して話を詰めることにするかな。
「カイト~。整理終わったぁ~?」
デイジーがポールと交代で警戒から戻ると、声をかけて来た。
大分暇をしていたようで、手には数個の魔石(極小)が握られていた。
どうやら、あまりに暇さに【ロックミミクリー】と【ロックワーム】を仕留めていたらしい。
よくあの硬いのを倒したよなって思ったら、どうやら甲羅とか装甲の隙間を狙えば問題ないって言っていた。
なるほど、デイジーなら隙間狙いもスキル【ホークアイ】を使えば問題なく行えるってことらしいね。
うん、本当に優秀だわな。
「じゃあ、整理も終わったから、そろそろ街に戻ろうか。」
「OK~。ポールにも伝えるね~。さて、お家に帰るまでが遠足だから気を引き締めて行こ~!!」
あれ?ここの世界でも遠足なんてあるの?
ってかそのセリフ絶対なんかあるフラグにしか聞こえないんだど?
エルダの顔を見てみると、なんだか嫌そうな顔をしていた。
おそらく俺と同じで、何かあるんじゃないかと警戒しているんだろうな。
「カイトさん。では行きましょうか。」
「か、カイトさん。み、皆さん移動を開始しましたよ……。行きましょう。」
ナンディーとリサも移動を開始したので、殿の俺も出口に向かって移動を開始した。
出口付近に差し掛かると、何やら騒ぎ声が聞こえて来た。
俺たちはデイジーに視線を送った。
さっきのフラグを見事に回収してくれたからだ。
「デイジー……」
「ご、ごめん……」
エルダがデイジーにぽつりとつぶやくと、デイジーも申し訳なさそうにしていた。
ただ、ここで立ち止まっていても仕方がないので、先へ進むことにした。
まぁ、俺たちに関係する何かが発生しているとは限らないからね。
「なぁ、頼むよ!!ここでとれた鉄鉱石を譲ってくれ!!それが無いと俺の店は潰れちまう!!」
「おっちゃんよぉ~。さすがにそれはルール違反もいいところだぞ?俺たちはキロ銀貨1枚で取引をしているんだ。それにな、ギルドの貢献度もあるから、はいそうですかって渡すわけにもいかないんだよ。分かったらそこをどいてくれ。」
何やら騒がしかったのは、冒険者に縋りつくおっさんがいたからだった。
【鉱山跡地ダンジョン】から出て来た冒険者全員……ってわけじゃなさそうだな。
初心者だったり、そんなにランクが高くない冒険者に頭を下げて鉄鉱石を譲ってほしいと頼み込んでいるらしいな。
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