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第4章 ここから始まる勇者様?
四十三日目④ 守護精霊
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「どうしたのカイト?カイト?ねぇ、聞いてる?」
「え、え、えるだ……。う、う、うしろろろろ……」
俺はエルダの後ろを指差しながら、なんとか声を出そうと頑張った。
でも、ろれつが回らなく、しかも腰が抜けてしまって、立つに立てなくなってしまった。
俺の異変に気が付いたポールが、俺の落としたネックレスを拾い上げて、俺の指差す方……エルダの後ろを睨み付けた。
『やっと見つけてくれたのね……』
「また?!」
「カイル、今のを聞いたのか?」
え?ポールにも聞こえたのか……
俺はうまく話せないので、頭を上下にこれでもかってくらい振りまくった。
するとポールは俺の背中をポンポンと叩くと、苦笑いを浮かべていた。
「カイト、安心していい。あれは精霊だ。しかも家を守る精霊。【コチハルチア】だ。」
え?何それ?聞いたことないんだけど。
エルダとデイジーもポールの話を聞いて、ネックレスを順番に握りしめた。
エルダ達もその幽霊の姿を見て、問題ないと言わんばかりの顔で俺を見つめている。
それはもう、残念なものを見るかのように。
納得いかん!!
『私がわかるの?』
すると、またあの声が聞こえて来た。
これは鼓膜を通してではなくて、直接頭に語り掛けるような、正直かなり気持ちが悪い感じがする。
「わかるも何も、家付き精霊って言えばとてもありがたい存在ですもの。おそらく子爵クラスだと持ち合わせていないわよ?」
「そうだね~。まさかこの家に精霊がいるとは思わなかったわよ。」
エルダとデイジーが知ってるってことは、実はかなりメジャーなの?
って、じゃあなんであんなバッドステータスなんて付けたんだよ!?
「みんななんでそんな冷静なんだよ。俺たちにバッドステータス付けたやつかもしれないんだぞ⁉」
『ごめんなさい。それは私ではないのです。あの子たちが暴走してしまって……』
あの子たちって誰だよ!?
もう勘弁してください。
俺は既に情報過多で、思考を放棄しかけていた。
三人ともあまりにも冷静過ぎて、俺が焦ったのが阿保みたいじゃないか。
「ポール。もしかしてあの子って……」
「おそらくそうだろうな……」
で、だれですか~
もう何でもいいですよ~
もう驚きませんよ~
俺はもうあきらめて、あるがままを受け入れることにした。
「「トラスグ!!」」
ポールとデイジーが声を合わせていきなり大声を出した。
するとどうだろうか、いきなり部屋の中央付近に小さな竜巻が発生した。
次第に竜巻が治まると七つの小さな影が浮かび上がった。
『大正解~~~!!』
「のわぁ?!」
突然俺の背後から、一人の赤色の衣装を身に纏った小人が姿を現した。
そしてさっきの影に目をやると、そこには六つの影になっていた。
『褒めて使わすぞ褒めて使わすぞ!!』
その中央で、ふんぞり返りまくってる青色の小人。
『ワシ等を見つけるなんて天才じゃのぉ~』
『お爺さん。見つけやすい様にしたのはお爺さんでしょうに……』
腰が曲がった状態で杖をつく手をプルプル言わせている爺さん風の茶色い小人。
それを支えながらもしゃきっとした感じのお婆さん風の桜色の小人。
『にいちゃんにいちゃん!!もっと悪戯したい!!』
『こら!!見つかったからもう終わりだって!!』
『あらあら、なんだかにぎやかねぇ~。』
なんだか駄々をこねている一番小さい黄色い衣装の小人と、それを諫める緑色の衣装の小人。
そしてそれを「あらあらうふふ。こまったわねぇ~」って空気で見つめる紫衣装の小人。
もうさ、キャラ渋滞ですありがとうございます。
うん、もう帰っていいですか?
目の前に居るのは七色の小人たちだった。
これってあれか、某おとぎ話のキャラクターかな何かなのか?
あれか、ネックレスの精霊が某白い雪のお姫様なのか?
七色の小人たちは銘々に騒いでいると、ネックレスの精霊が小人たちをしかりつけ始めた。
『あなた達!!ご主人様が困っていらっしゃるでしょ?いい加減になさいな!!今回の件だって私は反対したはずですよ!!』
もう私は怒ってるんですよと、腰に手を当てている女性の足は……透けていましたよ……
俺には幽霊と精霊の見分けはつきそうにありません。
そもそもさ、ご主人様って俺の事なのかな……
『あ、ごめんなさい。自己紹介が遅れました。私がこの家の守護精霊【コチハルチア】族の【レティシア】と言います。新しいご主人様にきちんとお会いできてうれしいです。』
そう言ってきた女性の精霊は見た目は美人というより、人を安心させるそんな雰囲気を醸し出していた。
淡い金色のロングヘアを後ろで一つにまとめ緩い三つ編みをしている。
服装も動きやすさを重視したメイド服調のドレスのような格好だ。
っていうより、透けてるんだもの動きやすいって関係あるのか?
『それと、この子達は私の仲間の【トラスグ】族です。一応家族ってことになっていますが……実際はわかりません。』
なんだか疲れた表情を見せるレティシアを見ると、その設定に長らく付き合わされ続け、きっと諦めたんだろうなって伝わってきた。
エルダ達もそのやり取りを見ていて、幻想を打ち砕かれたかのように落胆しているのが目に見えてわかった。
「ところで、なんでこんなこと仕掛けてきたんだ?敵じゃないんだよな?」
俺は言外に敵なら倒すって意思を乗せて、レティシアに問いかけた。
レティシアもその意味を理解しているようで、にこやかな表情で返事を返してきた。
『もちろんです。私たちは家を守る精霊。“住まう人”には危害を加えたりなんかしませんもの。』
「じゃあなんでこんなことを?」
レティシアは少し困ってように苦笑いを浮かべていた。
『簡単に申しますと、抗議ですね。この子達はこの家を気に入っていましたから。取り壊されると聞いて焦ったので、追い出したかったようです。』
なるほどね。
何となくわかってきた。
今回の解体建築工事に反対の意を表したかったってことか。
それにしてもどうしたものかな……
「え、え、えるだ……。う、う、うしろろろろ……」
俺はエルダの後ろを指差しながら、なんとか声を出そうと頑張った。
でも、ろれつが回らなく、しかも腰が抜けてしまって、立つに立てなくなってしまった。
俺の異変に気が付いたポールが、俺の落としたネックレスを拾い上げて、俺の指差す方……エルダの後ろを睨み付けた。
『やっと見つけてくれたのね……』
「また?!」
「カイル、今のを聞いたのか?」
え?ポールにも聞こえたのか……
俺はうまく話せないので、頭を上下にこれでもかってくらい振りまくった。
するとポールは俺の背中をポンポンと叩くと、苦笑いを浮かべていた。
「カイト、安心していい。あれは精霊だ。しかも家を守る精霊。【コチハルチア】だ。」
え?何それ?聞いたことないんだけど。
エルダとデイジーもポールの話を聞いて、ネックレスを順番に握りしめた。
エルダ達もその幽霊の姿を見て、問題ないと言わんばかりの顔で俺を見つめている。
それはもう、残念なものを見るかのように。
納得いかん!!
『私がわかるの?』
すると、またあの声が聞こえて来た。
これは鼓膜を通してではなくて、直接頭に語り掛けるような、正直かなり気持ちが悪い感じがする。
「わかるも何も、家付き精霊って言えばとてもありがたい存在ですもの。おそらく子爵クラスだと持ち合わせていないわよ?」
「そうだね~。まさかこの家に精霊がいるとは思わなかったわよ。」
エルダとデイジーが知ってるってことは、実はかなりメジャーなの?
って、じゃあなんであんなバッドステータスなんて付けたんだよ!?
「みんななんでそんな冷静なんだよ。俺たちにバッドステータス付けたやつかもしれないんだぞ⁉」
『ごめんなさい。それは私ではないのです。あの子たちが暴走してしまって……』
あの子たちって誰だよ!?
もう勘弁してください。
俺は既に情報過多で、思考を放棄しかけていた。
三人ともあまりにも冷静過ぎて、俺が焦ったのが阿保みたいじゃないか。
「ポール。もしかしてあの子って……」
「おそらくそうだろうな……」
で、だれですか~
もう何でもいいですよ~
もう驚きませんよ~
俺はもうあきらめて、あるがままを受け入れることにした。
「「トラスグ!!」」
ポールとデイジーが声を合わせていきなり大声を出した。
するとどうだろうか、いきなり部屋の中央付近に小さな竜巻が発生した。
次第に竜巻が治まると七つの小さな影が浮かび上がった。
『大正解~~~!!』
「のわぁ?!」
突然俺の背後から、一人の赤色の衣装を身に纏った小人が姿を現した。
そしてさっきの影に目をやると、そこには六つの影になっていた。
『褒めて使わすぞ褒めて使わすぞ!!』
その中央で、ふんぞり返りまくってる青色の小人。
『ワシ等を見つけるなんて天才じゃのぉ~』
『お爺さん。見つけやすい様にしたのはお爺さんでしょうに……』
腰が曲がった状態で杖をつく手をプルプル言わせている爺さん風の茶色い小人。
それを支えながらもしゃきっとした感じのお婆さん風の桜色の小人。
『にいちゃんにいちゃん!!もっと悪戯したい!!』
『こら!!見つかったからもう終わりだって!!』
『あらあら、なんだかにぎやかねぇ~。』
なんだか駄々をこねている一番小さい黄色い衣装の小人と、それを諫める緑色の衣装の小人。
そしてそれを「あらあらうふふ。こまったわねぇ~」って空気で見つめる紫衣装の小人。
もうさ、キャラ渋滞ですありがとうございます。
うん、もう帰っていいですか?
目の前に居るのは七色の小人たちだった。
これってあれか、某おとぎ話のキャラクターかな何かなのか?
あれか、ネックレスの精霊が某白い雪のお姫様なのか?
七色の小人たちは銘々に騒いでいると、ネックレスの精霊が小人たちをしかりつけ始めた。
『あなた達!!ご主人様が困っていらっしゃるでしょ?いい加減になさいな!!今回の件だって私は反対したはずですよ!!』
もう私は怒ってるんですよと、腰に手を当てている女性の足は……透けていましたよ……
俺には幽霊と精霊の見分けはつきそうにありません。
そもそもさ、ご主人様って俺の事なのかな……
『あ、ごめんなさい。自己紹介が遅れました。私がこの家の守護精霊【コチハルチア】族の【レティシア】と言います。新しいご主人様にきちんとお会いできてうれしいです。』
そう言ってきた女性の精霊は見た目は美人というより、人を安心させるそんな雰囲気を醸し出していた。
淡い金色のロングヘアを後ろで一つにまとめ緩い三つ編みをしている。
服装も動きやすさを重視したメイド服調のドレスのような格好だ。
っていうより、透けてるんだもの動きやすいって関係あるのか?
『それと、この子達は私の仲間の【トラスグ】族です。一応家族ってことになっていますが……実際はわかりません。』
なんだか疲れた表情を見せるレティシアを見ると、その設定に長らく付き合わされ続け、きっと諦めたんだろうなって伝わってきた。
エルダ達もそのやり取りを見ていて、幻想を打ち砕かれたかのように落胆しているのが目に見えてわかった。
「ところで、なんでこんなこと仕掛けてきたんだ?敵じゃないんだよな?」
俺は言外に敵なら倒すって意思を乗せて、レティシアに問いかけた。
レティシアもその意味を理解しているようで、にこやかな表情で返事を返してきた。
『もちろんです。私たちは家を守る精霊。“住まう人”には危害を加えたりなんかしませんもの。』
「じゃあなんでこんなことを?」
レティシアは少し困ってように苦笑いを浮かべていた。
『簡単に申しますと、抗議ですね。この子達はこの家を気に入っていましたから。取り壊されると聞いて焦ったので、追い出したかったようです。』
なるほどね。
何となくわかってきた。
今回の解体建築工事に反対の意を表したかったってことか。
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