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第4章 ここから始まる勇者様?
三十五日目⑧ 定期メンテナンス・『ガンテツ武具店』
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「なんかどっと疲れたね……」
「そうね……」
「だな……」
うん、満場一致でただ疲れただけの昼食になってしまった。
もう関わりたくないのが本音だけど、何となく関わりそうで怖いな……
うんやめやめ、考えていると絶対碌なことにならない。
それにしても、この後どうしたものかな。
予定はこなしたし、食事もとった。
薬師ギルドの依頼は明日からだから、今日はやることがないんだよね。
そういえばガンテツのおっちゃんから、俺の作った装備品をメンテナンスにもってこいって言われてるんだった。
丁度良いし行ってみることにするかな?
「俺はこれから装備のメンテナンスを頼みに行くけど、みんなはどうする?」
「そうだな、俺も装備のメンテナンスにガンテツさんの処に行かないとな。」
おや、ポールもガンテツさんのところなんだな。
エルダもガンテツさんのところだし、もしかしてデイジーも?
「私もポールと一緒にガンテツさんのところかな?エルダは?」
「私とカイトもガンテツさんのところね。」
「やっぱりガンテツさんは一番人気だね。」
やっぱりデイジーもガンテツさんのところだったようだ。
おそらくだけどキャサリンさんが目をかけている冒険者は、軒並みガンテツさんのところに行ってそうな気がしてきた。
「あ、そうだ。魔導弓を見てもらうのにライラさんのところにも行かないと。」
「え?ライラさんのところもなんだ。」
俺は驚いてしまった。
こうも行動範囲がかぶると運命を感じてしまうね。
って言っても、デイジーだけじゃなくて、ポールやエルダも同じなんだけどね。
「ということで、ガンテツさんとライラさんお店にいこ~~~~!!」
なんだかんだで一番元気が良いのはデイジーだよな。
それを微笑ましく見つめるポールが、何だかうらやましかった。
それから俺たちはガンテツさんのところへ向かった。
相変わらずの混雑っぷりで、大盛況だ。
まだまだ成りたての冒険者と思える人もいた。
きちんとわかっている冒険者はガンテツさんのところを頼ってくる。
本当に大人気の店名だと実感した。
他の職人が悪いわけじゃないけど、質の悪い鍛冶屋に当たると、料金だけ高くて質の悪い装備を売りつけられるらしい。
「ガンテツさん!!装備のメンテナンスをお願いします!!」
店内に入ると、さらに活気であふれていた。
どうやら変遷も終わり、普通にダンジョンに行けるようになったため、その準備で訪れている人も多いようだ。
おかげで、弟子も含めて全員でフル稼働している感じだ。
俺の声に反応したのか、奥からガンテツさんが出てきてくれた。
「おうカイト。ちゃんと持ってきたようだな。ほかのメンツもちゃんとしている連中だ。よかったなカイト。下手な仲間だったらお前さんごと追い出しているところだった。」
豪快に笑いながら冗談を言うガンテツさん。
本当に自分の仕事に誇りを持ってるんだろうな。
「じゃあ、四人分の整備をお願いします。代金はいくらですか?」
「そいつは後払いでいいぞ。なんせお前さんのは特注品だからな。やってみないことにはわからんのだ。」
あぁ~確かに〝特注品〟だわな。
なんせ俺が作ってるんだから。
おいおいみんなの分も作れるようになるといいんだけど、それはまだ先の話だしね。
「わかりました。完成日を教えてもらえますか?」
「明日朝一に取りに来い。終わらせておくからよ。」
「ありがとうございます!!じゃあ、明日の朝に伺いますね。」
俺たちはガンテツさんに装備をすべて預けた。
ちゃんと、店に来る前に麻袋に入れ替えてあるからね?
さすがに大勢いる前で、アイテムボックス+収納箱(簡易)を披露するほどあほじゃないよ?
するとポールは、おもむろに自分の財布から金貨を二枚取り出して、俺に渡してきた。
「毎度金貨二枚だから、先に渡しておく。」
「あ、わたしも~。」
デイジーがポールのマネをして、俺にお金を渡してきた。
でも俺は、そのお金を受け取らなかった。
そんな俺の態度に、不思議な顔をしているのが良く分かる。
「あのね二人とも。何のためにパーティー口座を作ったのかな?普段の生活費や探索にかかるものに使うためでしょ?じゃあ、二人の装備は自分の趣味に使うものなの?違うよね?わかった?」
「そうか……。助かる。」
ポールはすぐに理解したらしく、それならばと金貨を財布にしまった。
デイジーはポールの行動をマネて、すぐに財布にしまった。
たぶんデイジーはあまり良く分かってないようだった。
「じゃあ、次はライラさんのところだね。」
「そうね。カイトはまた魔水晶(水)を買うの?」
デイジーに「え?」って顔をされたけど、俺からしたらあれが無かったら今ここにいなかったともう。
それほどまでに俺の命を救ってくれた、大事なアイテムだ。
「そうだね。いくら魔法を覚えたって言ったて、いつ使えなくなるかわからないからね。」
「じゃあ、また一緒に行きましょうか。じゃあガンテツさんお願いしますね。」
「おう、任された!!」
エルダからのあいさつで、さらに気合を入れなおしたガンテツさんの怒号が、工房に木霊していた。
きっとここで育ったお弟子さんたちは、良い職人になるんだろうな。
そう思える環境だ。
「そうね……」
「だな……」
うん、満場一致でただ疲れただけの昼食になってしまった。
もう関わりたくないのが本音だけど、何となく関わりそうで怖いな……
うんやめやめ、考えていると絶対碌なことにならない。
それにしても、この後どうしたものかな。
予定はこなしたし、食事もとった。
薬師ギルドの依頼は明日からだから、今日はやることがないんだよね。
そういえばガンテツのおっちゃんから、俺の作った装備品をメンテナンスにもってこいって言われてるんだった。
丁度良いし行ってみることにするかな?
「俺はこれから装備のメンテナンスを頼みに行くけど、みんなはどうする?」
「そうだな、俺も装備のメンテナンスにガンテツさんの処に行かないとな。」
おや、ポールもガンテツさんのところなんだな。
エルダもガンテツさんのところだし、もしかしてデイジーも?
「私もポールと一緒にガンテツさんのところかな?エルダは?」
「私とカイトもガンテツさんのところね。」
「やっぱりガンテツさんは一番人気だね。」
やっぱりデイジーもガンテツさんのところだったようだ。
おそらくだけどキャサリンさんが目をかけている冒険者は、軒並みガンテツさんのところに行ってそうな気がしてきた。
「あ、そうだ。魔導弓を見てもらうのにライラさんのところにも行かないと。」
「え?ライラさんのところもなんだ。」
俺は驚いてしまった。
こうも行動範囲がかぶると運命を感じてしまうね。
って言っても、デイジーだけじゃなくて、ポールやエルダも同じなんだけどね。
「ということで、ガンテツさんとライラさんお店にいこ~~~~!!」
なんだかんだで一番元気が良いのはデイジーだよな。
それを微笑ましく見つめるポールが、何だかうらやましかった。
それから俺たちはガンテツさんのところへ向かった。
相変わらずの混雑っぷりで、大盛況だ。
まだまだ成りたての冒険者と思える人もいた。
きちんとわかっている冒険者はガンテツさんのところを頼ってくる。
本当に大人気の店名だと実感した。
他の職人が悪いわけじゃないけど、質の悪い鍛冶屋に当たると、料金だけ高くて質の悪い装備を売りつけられるらしい。
「ガンテツさん!!装備のメンテナンスをお願いします!!」
店内に入ると、さらに活気であふれていた。
どうやら変遷も終わり、普通にダンジョンに行けるようになったため、その準備で訪れている人も多いようだ。
おかげで、弟子も含めて全員でフル稼働している感じだ。
俺の声に反応したのか、奥からガンテツさんが出てきてくれた。
「おうカイト。ちゃんと持ってきたようだな。ほかのメンツもちゃんとしている連中だ。よかったなカイト。下手な仲間だったらお前さんごと追い出しているところだった。」
豪快に笑いながら冗談を言うガンテツさん。
本当に自分の仕事に誇りを持ってるんだろうな。
「じゃあ、四人分の整備をお願いします。代金はいくらですか?」
「そいつは後払いでいいぞ。なんせお前さんのは特注品だからな。やってみないことにはわからんのだ。」
あぁ~確かに〝特注品〟だわな。
なんせ俺が作ってるんだから。
おいおいみんなの分も作れるようになるといいんだけど、それはまだ先の話だしね。
「わかりました。完成日を教えてもらえますか?」
「明日朝一に取りに来い。終わらせておくからよ。」
「ありがとうございます!!じゃあ、明日の朝に伺いますね。」
俺たちはガンテツさんに装備をすべて預けた。
ちゃんと、店に来る前に麻袋に入れ替えてあるからね?
さすがに大勢いる前で、アイテムボックス+収納箱(簡易)を披露するほどあほじゃないよ?
するとポールは、おもむろに自分の財布から金貨を二枚取り出して、俺に渡してきた。
「毎度金貨二枚だから、先に渡しておく。」
「あ、わたしも~。」
デイジーがポールのマネをして、俺にお金を渡してきた。
でも俺は、そのお金を受け取らなかった。
そんな俺の態度に、不思議な顔をしているのが良く分かる。
「あのね二人とも。何のためにパーティー口座を作ったのかな?普段の生活費や探索にかかるものに使うためでしょ?じゃあ、二人の装備は自分の趣味に使うものなの?違うよね?わかった?」
「そうか……。助かる。」
ポールはすぐに理解したらしく、それならばと金貨を財布にしまった。
デイジーはポールの行動をマネて、すぐに財布にしまった。
たぶんデイジーはあまり良く分かってないようだった。
「じゃあ、次はライラさんのところだね。」
「そうね。カイトはまた魔水晶(水)を買うの?」
デイジーに「え?」って顔をされたけど、俺からしたらあれが無かったら今ここにいなかったともう。
それほどまでに俺の命を救ってくれた、大事なアイテムだ。
「そうだね。いくら魔法を覚えたって言ったて、いつ使えなくなるかわからないからね。」
「じゃあ、また一緒に行きましょうか。じゃあガンテツさんお願いしますね。」
「おう、任された!!」
エルダからのあいさつで、さらに気合を入れなおしたガンテツさんの怒号が、工房に木霊していた。
きっとここで育ったお弟子さんたちは、良い職人になるんだろうな。
そう思える環境だ。
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