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第4章 ここから始まる勇者様?
三十五日目⑤ 勇者登場!!
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魔道具ギルドでの予定も終わり、思ったよりも早く今日の予定がすべて完了してしまった。
さてさてどうしたものかな……
「ねぇ、ポール。おなかすかない?」
デイジーが堪らず空腹を訴えた。
ちゃんとお腹も自己主張したようで、きゅるるるると可愛らしい音を立てていた。
その可愛らしい音になんだかほっこりしてしまった。
「そうだな、昼の時間か……。どうする?どこかによって行くか?」
ポールもそれを肯定するように、昼食について話し出した。
丁度昼時なので、食堂は既に激込み状態だと推測される。
さすがにこれから一時間とか待たされるのはきついよね。
どうしたものかと思っていると、エルダから提案があった。
「じゃあ、さっそくこの前の屋台にお世話にならない?」
「あぁ、オヤジさんの屋台か……それもいいな。」
確かにあそこの食事は昼食にはもってこいなものだ。
バリエーションも増えているし、何よりも客を飽きさせないように日々改良を加えているのがまた好感が持てる。
俺はその意見に反対する理由を見つけることはできなかった。
「デイジーもそれでいいかい?」
「うん、そうしよう!!あそこ、おいしいんだもの。」
デイジーも賛成だし、ポールも問題ないようだ。
つか、最近のポール、デイジーに甘くない?
そう思いながらエルダを見ると、目が合った。
そして、エルダは自分の口元に人差し指を当てると小さな声で「し~~。」ってやってた。
うん、お口にチャックだね。
「じゃあ、昼は屋台で決まりだね。いこっか。」
「やった~!!」
デイジーは嬉しそうにはしゃぎまくっていた。
もう少し高級なお店に行くときに見せるような態度なんだけど、本人が良いならいいか。
で、またもなんちゃってサブ〇ェイにお世話になりに来ました。
やっぱり繁盛しているだけあって、お客さんがひっきりなしに注文に来ていた。
それを上手い事捌けるようにと、どうやら食券購入制にしたみたいだ。
注文を受けて食券を出す人。
食券の半券を基に調理する人。
残りの半券を基に商品を手渡す人。
何だろ、普通のファストフード店を思い起こさせる流れ作業だな。
これからの繁盛店のモデルになるんじゃないだろうか。
俺たちの注文の順番が来ると、店員さんも分かっているようで何を食べるのか確認してきた。
メニュー表も分かり易くイラスト付きだったり、セミオーダー商品から、フルオーダー商品まで様々だった。
「R・O・L・T、ホワイトの軽焼き、マヨチーズマシマシ、オニオン!!」
「え?何それ⁈」
突然デイジーが呪文を唱えると、店員さんも噛まずにその呪文を返してきた。
いったい何が起ったんだ⁈
「ん?注文しただけだよ?」
なんてことはないといいたげだったけど、若干どや顔っていたからおそらく練習していたんだろうな……
そんなこんなで全員注文を終えて商品を受け取り、席に着いた。
注文が一番遅かったのが俺なのは言うまでもない……
かっこつけて注文しようとしてめっちゃ噛んだよ……
あ、それと、サイドメニューとかドリンクとかはお金払ってますよ?
さすがにそこまでただでっては言えないからね?
「やっぱりここのミートサンドはおいしいね。ソースが私好みなんだよね。」
デイジーは上機嫌でパクパクと食べていく。
ちなみに、デイジーが頼んだのはR・O・L・Tサンド。
白パンを軽くあぶって具材を乗せて、追加野菜のオニオンをトッピングし、マヨソースをドバっとかけたやつ……
見た目的にカロリーがヤバそうだった。
さらにサイドメニューのポテトフライ(賢者考案)と鳥の揚げ物(勇者熱望)も食べていく。
あの細い体のどこに入るのか本当に気になる。
デイジーの食べる姿はさながらリスのようだと思ってしまった。
小動物が一生懸命食べてるのってかわいいよね。
ポールはゆっくりと味わいながら食べていた。
なんていうか、ガタイに似合わず所作が優雅なのが不思議だ(偏見)。
そんな二人を見ながら俺もゆっくりと味わっていた。
しばらくゆっくり食べていると、屋台村の中心付近に人だかりができていた。
どうやら何かトラブったらしい。
まあ、俺たちには関係の無い話だろうから、無視して食事を楽しんでいた。
屋台のおっちゃんもあまり気にしていないようで、ある意味日常茶飯事なのかもしれないな。
ただ、その騒ぎが次第に大きくなってきている。
どうやら乱闘騒ぎが発生したようだ。
ここまでくれば憲兵が出張ってくるので、問題ないだろう。
いちいち首を突っ込んでいたら体がいくつあっても足らないからね。
それでもまだ騒ぎが収まる気配がない。
さらにエキサイトしているのか声がこちらまで聞こえてくる。
「なんだと聞いているのだ!!この私にこのような食事をとらせる気か!!」
「申し訳ありません!!レストランなどが予約なしでは入れなかったもので……」
「うるさい!!私にたてつくとは……、貴様は私より偉いのか!!」
でかい男性の声とともに、何かを殴りつける音が響く。
そして人垣を押しのけるように、こちらへ吹っ飛ばされてくる人影が目に入った。
このままではこちらに直撃すると思った瞬間、ポールがその人物をうまい事受け止めた。
やばい、男前。
「大丈夫か?」
ポールが吹っ飛ばされてきた人物へ問いかけると、だいぶダメージを負っているようだった。
俺はとりあえず、このままだとかわいそうかと思い、こっそり回復ポーション(低)を振りかけておいた。
軽い擦り傷程度なら大丈夫でしょう。
「あ、ありがとうございます。」
声から察するに、女性のようだった。
「おいそこの!!私の従者に触れるんじゃない!!何勝手なことをしているのだ!!」
「こちらに飛ばされてきたんでね。食事の邪魔をされてはたまらんから、受け止めただけだが、問題があったかな?」
怒り狂ってる相手をさらに挑発するようにポールが話しかける。
ポールってなんだかんだ言って女性に優しいよな。
「おい、貴様!!いつまで呆けている!!貴様のせいで恥をかいたではないか!!」
激昂がさらに激高し、収拾がつかなくなった男性は、怒髪天をつくとはまさにこのことだろうというくらい、髪を逆立てていた。
うん、きっと雷属性でももってるんじゃなかろうか?
「そうよ、たかが従者の分際で【勇者様】に迷惑をかけないで!!」
「ごふっ!!」
「ちょ、カイト大丈夫⁈何急に咽てるのよ。」
「わ、わるい、変なところに入ったみたい……」
うわ~、ここで【勇者】かよ~。
もうさ、まじでこのフラグ回収とか勘弁してほしかったよ。
さてさてどうしたものかな……
「ねぇ、ポール。おなかすかない?」
デイジーが堪らず空腹を訴えた。
ちゃんとお腹も自己主張したようで、きゅるるるると可愛らしい音を立てていた。
その可愛らしい音になんだかほっこりしてしまった。
「そうだな、昼の時間か……。どうする?どこかによって行くか?」
ポールもそれを肯定するように、昼食について話し出した。
丁度昼時なので、食堂は既に激込み状態だと推測される。
さすがにこれから一時間とか待たされるのはきついよね。
どうしたものかと思っていると、エルダから提案があった。
「じゃあ、さっそくこの前の屋台にお世話にならない?」
「あぁ、オヤジさんの屋台か……それもいいな。」
確かにあそこの食事は昼食にはもってこいなものだ。
バリエーションも増えているし、何よりも客を飽きさせないように日々改良を加えているのがまた好感が持てる。
俺はその意見に反対する理由を見つけることはできなかった。
「デイジーもそれでいいかい?」
「うん、そうしよう!!あそこ、おいしいんだもの。」
デイジーも賛成だし、ポールも問題ないようだ。
つか、最近のポール、デイジーに甘くない?
そう思いながらエルダを見ると、目が合った。
そして、エルダは自分の口元に人差し指を当てると小さな声で「し~~。」ってやってた。
うん、お口にチャックだね。
「じゃあ、昼は屋台で決まりだね。いこっか。」
「やった~!!」
デイジーは嬉しそうにはしゃぎまくっていた。
もう少し高級なお店に行くときに見せるような態度なんだけど、本人が良いならいいか。
で、またもなんちゃってサブ〇ェイにお世話になりに来ました。
やっぱり繁盛しているだけあって、お客さんがひっきりなしに注文に来ていた。
それを上手い事捌けるようにと、どうやら食券購入制にしたみたいだ。
注文を受けて食券を出す人。
食券の半券を基に調理する人。
残りの半券を基に商品を手渡す人。
何だろ、普通のファストフード店を思い起こさせる流れ作業だな。
これからの繁盛店のモデルになるんじゃないだろうか。
俺たちの注文の順番が来ると、店員さんも分かっているようで何を食べるのか確認してきた。
メニュー表も分かり易くイラスト付きだったり、セミオーダー商品から、フルオーダー商品まで様々だった。
「R・O・L・T、ホワイトの軽焼き、マヨチーズマシマシ、オニオン!!」
「え?何それ⁈」
突然デイジーが呪文を唱えると、店員さんも噛まずにその呪文を返してきた。
いったい何が起ったんだ⁈
「ん?注文しただけだよ?」
なんてことはないといいたげだったけど、若干どや顔っていたからおそらく練習していたんだろうな……
そんなこんなで全員注文を終えて商品を受け取り、席に着いた。
注文が一番遅かったのが俺なのは言うまでもない……
かっこつけて注文しようとしてめっちゃ噛んだよ……
あ、それと、サイドメニューとかドリンクとかはお金払ってますよ?
さすがにそこまでただでっては言えないからね?
「やっぱりここのミートサンドはおいしいね。ソースが私好みなんだよね。」
デイジーは上機嫌でパクパクと食べていく。
ちなみに、デイジーが頼んだのはR・O・L・Tサンド。
白パンを軽くあぶって具材を乗せて、追加野菜のオニオンをトッピングし、マヨソースをドバっとかけたやつ……
見た目的にカロリーがヤバそうだった。
さらにサイドメニューのポテトフライ(賢者考案)と鳥の揚げ物(勇者熱望)も食べていく。
あの細い体のどこに入るのか本当に気になる。
デイジーの食べる姿はさながらリスのようだと思ってしまった。
小動物が一生懸命食べてるのってかわいいよね。
ポールはゆっくりと味わいながら食べていた。
なんていうか、ガタイに似合わず所作が優雅なのが不思議だ(偏見)。
そんな二人を見ながら俺もゆっくりと味わっていた。
しばらくゆっくり食べていると、屋台村の中心付近に人だかりができていた。
どうやら何かトラブったらしい。
まあ、俺たちには関係の無い話だろうから、無視して食事を楽しんでいた。
屋台のおっちゃんもあまり気にしていないようで、ある意味日常茶飯事なのかもしれないな。
ただ、その騒ぎが次第に大きくなってきている。
どうやら乱闘騒ぎが発生したようだ。
ここまでくれば憲兵が出張ってくるので、問題ないだろう。
いちいち首を突っ込んでいたら体がいくつあっても足らないからね。
それでもまだ騒ぎが収まる気配がない。
さらにエキサイトしているのか声がこちらまで聞こえてくる。
「なんだと聞いているのだ!!この私にこのような食事をとらせる気か!!」
「申し訳ありません!!レストランなどが予約なしでは入れなかったもので……」
「うるさい!!私にたてつくとは……、貴様は私より偉いのか!!」
でかい男性の声とともに、何かを殴りつける音が響く。
そして人垣を押しのけるように、こちらへ吹っ飛ばされてくる人影が目に入った。
このままではこちらに直撃すると思った瞬間、ポールがその人物をうまい事受け止めた。
やばい、男前。
「大丈夫か?」
ポールが吹っ飛ばされてきた人物へ問いかけると、だいぶダメージを負っているようだった。
俺はとりあえず、このままだとかわいそうかと思い、こっそり回復ポーション(低)を振りかけておいた。
軽い擦り傷程度なら大丈夫でしょう。
「あ、ありがとうございます。」
声から察するに、女性のようだった。
「おいそこの!!私の従者に触れるんじゃない!!何勝手なことをしているのだ!!」
「こちらに飛ばされてきたんでね。食事の邪魔をされてはたまらんから、受け止めただけだが、問題があったかな?」
怒り狂ってる相手をさらに挑発するようにポールが話しかける。
ポールってなんだかんだ言って女性に優しいよな。
「おい、貴様!!いつまで呆けている!!貴様のせいで恥をかいたではないか!!」
激昂がさらに激高し、収拾がつかなくなった男性は、怒髪天をつくとはまさにこのことだろうというくらい、髪を逆立てていた。
うん、きっと雷属性でももってるんじゃなかろうか?
「そうよ、たかが従者の分際で【勇者様】に迷惑をかけないで!!」
「ごふっ!!」
「ちょ、カイト大丈夫⁈何急に咽てるのよ。」
「わ、わるい、変なところに入ったみたい……」
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