95 / 322
第2章 これから始まる共同生活
二十七日目⑤ キレるガンテツ。怯えるエルダ。
しおりを挟む
スキル【鑑定】!!
岩蠕虫の胸鎧:軽量防具 レベル3。(体力3UP・素早さ1DOWN)。強:土属性。弱:水属性。
岩蠕虫の腰当:軽量防具 レベル3。(体力2UP・素早さ1DOWN)。強:土属性。弱:水属性。
岩蠕虫の具足:軽量防具 レベル3。(体力2UP・素早さ1DOWN)。強:土属性。弱:水属性。
岩蠕虫の小手:軽量防具 レベル3。(体力2UP・素早さ1DOWN)。強:土属性。弱:水属性。
岩蠕虫の兜:軽量防具 レベル3。(体力2UP・素早さ1DOWN)。強:土属性。弱:水属性。
なかなかいい装備ができたな。
あれ?なんか項目増えてないか?
——————
ステータス
技能 :鑑定 レベル3(1UP)……簡易鑑定が可能。名前と簡単な効果が判明。鑑定内容の追加。SP:3
——————
レベルアップのおかげで詳細が増えたのか。
まぁ、いっか。とりあえず、出来立てほやほやの新装備を装着しよう……
正直あまり乗り気はしないけど……
おそらく、岩蠕虫の外皮が鎧下に使われていて、柔軟性があって動きやすそうだ。
外装にロックミミクリーの甲殻が使われている。
で、接続パーツに鉄の鎖。
うん、良くできている。
とりあえず装着してみることにした。
どっからどう見ても茶色いマスクドライダーでした。
しかも本気で動きやすいし軽い。
だからこそ文句が言えない……
これでバイクが有ったら完ぺきだっただろうな。
この世界に鏡がないのが悔やまれる。
ガラスが手に入ったから、そのうち作れるようになりそうだな。
よし、エルダに見せてみるかな。
俺は作業場での作業を終了して、リビングに戻ってきた。
もちろん岩蠕虫シリーズのままで。
「完成したのね?じゃあ、昼食は露店で済ませて、そのままダンジョンに潜りましょう。」
「了解。」
うん、反応は完全にスルーでした。
この装備の人見たことないけど、一般的なの?
「なぁ、エルダ。この装備をしている人って見たことないけど、どうなの?」
「え?そりゃそうよ。大体の冒険者は初期装備は金属装備だもの。魔物装備する人は少ないわ。理由は簡単で、魔物装備の値段が高いから。素材持ち込み価格ですら、金属装備より高いからね?だからその分、性能は魔物装備の方がいいわよ。」
「つまり、魔物装備している低ランク冒険者が居たら、絶好のカモって状況か?」
「そうね、だから早くランク上げもしなくちゃね。」
なるほど、通りで街中で見かける人いないわけだ。
金持ちアピール以外のなにものでもないってことね。
「そうだ、一度ガンテツのおっちゃんに見てもらった方がいいな?」
「そうね、その方が評価がわかりやすいかもね」
エルダに言われた通り、ガンテツのおっちゃんに装備を見てもらうことにした。
「おっちゃん、いきなりで悪いんだけど見てもらっていいか?」
善は急げと『ガンテツ武具店』俺たちはやってきた。
挨拶も済ませないうちから背負ってきた木箱から装備一式を取り出してカウンターに載せた。
それを見た途端、おっちゃんの目の色が変わったのがわかった。
「こいつは誰が造った?」
おっちゃんの声に怒気が滲んでいた。
「どうかしたのおっちゃん?」
いきなりの怒気に一瞬たじろいでしまい、恐る恐る聞いてみた。
「こいつは一流の見た目をした、二流だ。いや、見た目が一流だけに3流以下だ。おそらくだが、性能的には3割から4割は下がってる。」
「え?そんなに?」
これで確定したな。装備品にいたっても性能・品質が落ちる。
これが俺のスキルの欠点ってことだ。
まあ、減少率が思ったよりも大きいことにびっくりしたけど。
「お前さんが依頼して作ってもらったんだろうが……。こいつの制作主に伝えておけ。『てめぇは依頼人を殺したいのか!!』ってな。」
きっとこれが職人としての矜持なんだろうな。
ここは素直に伝えておいた方がいいかな?
って、あれ?
エルダさんがいない?
辺りを見回すと、エルダの姿が見えなくなっていた。
ふと、展示台の影を見るとエルダが隠れていたのだった。
若干震えながら、こちらをそっと隠れて見ていた。
おそらくおっちゃんの怒気が怖かったんだと思う。
「なぁ、エルダさん。これは本当のこと言うべきかな?」
エルダに小声で確認すると、首を縦に高速で振って了承してくれた。
意地でもそこから動かないつもりらしい。
「おっちゃん……。ごめん、それ作ったの俺なんだ。」
「はぁ~~~~?!なんでお前さんがこんなの作れんだ?鍛冶師じゃあるまいて。」
さすがのおっちゃんも目を丸くして驚いていた。
おっちゃんにはこれからも装備の事でいろいろ話を聞く機会が多いから、簡潔に事情を説明させてもらった。
「なるほどねぇ。事情は分かった。だがこいつはいただけねぇ。鍛冶師としてこのまま渡すわけにいかん。」
そう言うとおっちゃんはしばらくい考えこんでしまった。
エルダはと言うと、おっちゃんの怒気が収まったあたりから隠れるのをやめて周りの防具などを見て回っていた。
エルダの装備もそのうち考えないとな…
「よし、わかった!!カイト、こいつを1日預けろ。俺が調整してやる。少しはましになるはずだからよ。」
岩蠕虫の胸鎧:軽量防具 レベル3。(体力3UP・素早さ1DOWN)。強:土属性。弱:水属性。
岩蠕虫の腰当:軽量防具 レベル3。(体力2UP・素早さ1DOWN)。強:土属性。弱:水属性。
岩蠕虫の具足:軽量防具 レベル3。(体力2UP・素早さ1DOWN)。強:土属性。弱:水属性。
岩蠕虫の小手:軽量防具 レベル3。(体力2UP・素早さ1DOWN)。強:土属性。弱:水属性。
岩蠕虫の兜:軽量防具 レベル3。(体力2UP・素早さ1DOWN)。強:土属性。弱:水属性。
なかなかいい装備ができたな。
あれ?なんか項目増えてないか?
——————
ステータス
技能 :鑑定 レベル3(1UP)……簡易鑑定が可能。名前と簡単な効果が判明。鑑定内容の追加。SP:3
——————
レベルアップのおかげで詳細が増えたのか。
まぁ、いっか。とりあえず、出来立てほやほやの新装備を装着しよう……
正直あまり乗り気はしないけど……
おそらく、岩蠕虫の外皮が鎧下に使われていて、柔軟性があって動きやすそうだ。
外装にロックミミクリーの甲殻が使われている。
で、接続パーツに鉄の鎖。
うん、良くできている。
とりあえず装着してみることにした。
どっからどう見ても茶色いマスクドライダーでした。
しかも本気で動きやすいし軽い。
だからこそ文句が言えない……
これでバイクが有ったら完ぺきだっただろうな。
この世界に鏡がないのが悔やまれる。
ガラスが手に入ったから、そのうち作れるようになりそうだな。
よし、エルダに見せてみるかな。
俺は作業場での作業を終了して、リビングに戻ってきた。
もちろん岩蠕虫シリーズのままで。
「完成したのね?じゃあ、昼食は露店で済ませて、そのままダンジョンに潜りましょう。」
「了解。」
うん、反応は完全にスルーでした。
この装備の人見たことないけど、一般的なの?
「なぁ、エルダ。この装備をしている人って見たことないけど、どうなの?」
「え?そりゃそうよ。大体の冒険者は初期装備は金属装備だもの。魔物装備する人は少ないわ。理由は簡単で、魔物装備の値段が高いから。素材持ち込み価格ですら、金属装備より高いからね?だからその分、性能は魔物装備の方がいいわよ。」
「つまり、魔物装備している低ランク冒険者が居たら、絶好のカモって状況か?」
「そうね、だから早くランク上げもしなくちゃね。」
なるほど、通りで街中で見かける人いないわけだ。
金持ちアピール以外のなにものでもないってことね。
「そうだ、一度ガンテツのおっちゃんに見てもらった方がいいな?」
「そうね、その方が評価がわかりやすいかもね」
エルダに言われた通り、ガンテツのおっちゃんに装備を見てもらうことにした。
「おっちゃん、いきなりで悪いんだけど見てもらっていいか?」
善は急げと『ガンテツ武具店』俺たちはやってきた。
挨拶も済ませないうちから背負ってきた木箱から装備一式を取り出してカウンターに載せた。
それを見た途端、おっちゃんの目の色が変わったのがわかった。
「こいつは誰が造った?」
おっちゃんの声に怒気が滲んでいた。
「どうかしたのおっちゃん?」
いきなりの怒気に一瞬たじろいでしまい、恐る恐る聞いてみた。
「こいつは一流の見た目をした、二流だ。いや、見た目が一流だけに3流以下だ。おそらくだが、性能的には3割から4割は下がってる。」
「え?そんなに?」
これで確定したな。装備品にいたっても性能・品質が落ちる。
これが俺のスキルの欠点ってことだ。
まあ、減少率が思ったよりも大きいことにびっくりしたけど。
「お前さんが依頼して作ってもらったんだろうが……。こいつの制作主に伝えておけ。『てめぇは依頼人を殺したいのか!!』ってな。」
きっとこれが職人としての矜持なんだろうな。
ここは素直に伝えておいた方がいいかな?
って、あれ?
エルダさんがいない?
辺りを見回すと、エルダの姿が見えなくなっていた。
ふと、展示台の影を見るとエルダが隠れていたのだった。
若干震えながら、こちらをそっと隠れて見ていた。
おそらくおっちゃんの怒気が怖かったんだと思う。
「なぁ、エルダさん。これは本当のこと言うべきかな?」
エルダに小声で確認すると、首を縦に高速で振って了承してくれた。
意地でもそこから動かないつもりらしい。
「おっちゃん……。ごめん、それ作ったの俺なんだ。」
「はぁ~~~~?!なんでお前さんがこんなの作れんだ?鍛冶師じゃあるまいて。」
さすがのおっちゃんも目を丸くして驚いていた。
おっちゃんにはこれからも装備の事でいろいろ話を聞く機会が多いから、簡潔に事情を説明させてもらった。
「なるほどねぇ。事情は分かった。だがこいつはいただけねぇ。鍛冶師としてこのまま渡すわけにいかん。」
そう言うとおっちゃんはしばらくい考えこんでしまった。
エルダはと言うと、おっちゃんの怒気が収まったあたりから隠れるのをやめて周りの防具などを見て回っていた。
エルダの装備もそのうち考えないとな…
「よし、わかった!!カイト、こいつを1日預けろ。俺が調整してやる。少しはましになるはずだからよ。」
1,063
お気に入りに追加
3,363
あなたにおすすめの小説
【完結】見返りは、当然求めますわ
楽歩
恋愛
王太子クリストファーが突然告げた言葉に、緊張が走る王太子の私室。
伝統に従い、10歳の頃から正妃候補として選ばれたエルミーヌとシャルロットは、互いに成長を支え合いながらも、その座を争ってきた。しかし、正妃が正式に決定される半年を前に、二人の努力が無視されるかのようなその言葉に、驚きと戸惑いが広がる。
※誤字脱字、勉強不足、名前間違い、ご都合主義などなど、どうか温かい目で(o_ _)o))
テンプレを無視する異世界生活
ss
ファンタジー
主人公の如月 翔(きさらぎ しょう)は1度見聞きしたものを完璧に覚えるIQ200を超える大天才。
そんな彼が勇者召喚により異世界へ。
だが、翔には何のスキルもなかった。
翔は異世界で過ごしていくうちに異世界の真実を解き明かしていく。
これは、そんなスキルなしの大天才が行く異世界生活である..........
hotランキング2位にランクイン
人気ランキング3位にランクイン
ファンタジーで2位にランクイン
※しばらくは0時、6時、12時、6時の4本投稿にしようと思います。
※コメントが多すぎて処理しきれなくなった時は一時的に閉鎖する場合があります。
異世界で神様になってたらしい私のズボラライフ
トール
恋愛
会社帰り、駅までの道程を歩いていたはずの北野 雅(36)は、いつの間にか森の中に佇んでいた。困惑して家に帰りたいと願った雅の前に現れたのはなんと実家を模した家で!?
自身が願った事が現実になる能力を手に入れた雅が望んだのは冒険ではなく、“森に引きこもって生きる! ”だった。
果たして雅は独りで生きていけるのか!?
実は神様になっていたズボラ女と、それに巻き込まれる人々(神々)とのドタバタラブ? コメディ。
※この作品は「小説家になろう」でも掲載しています
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界でタロと一緒に冒険者生活を始めました
ももがぶ
ファンタジー
俺「佐々木光太」二十六歳はある日気付けばタロに導かれ異世界へ来てしまった。
会社から帰宅してタロと一緒に散歩していたハズが気が付けば異世界で魔法をぶっ放していた。
タロは喋るし、俺は十二歳になりましたと言われるし、これからどうなるんだろう。
婚約破棄ですね。これでざまぁが出来るのね
いくみ
ファンタジー
パトリシアは卒業パーティーで婚約者の王子から婚約破棄を言い渡される。
しかし、これは、本人が待ちに待った結果である。さぁこれからどうやって私の13年を返して貰いましょうか。
覚悟して下さいませ王子様!
転生者嘗めないで下さいね。
追記
すみません短編予定でしたが、長くなりそうなので長編に変更させて頂きます。
モフモフも、追加させて頂きます。
よろしくお願いいたします。
カクヨム様でも連載を始めました。
超越者となったおっさんはマイペースに異世界を散策する
神尾優
ファンタジー
山田博(やまだひろし)42歳、独身は年齢制限十代の筈の勇者召喚に何故か選出され、そこで神様曰く大当たりのチートスキル【超越者】を引き当てる。他の勇者を大きく上回る力を手に入れた山田博は勇者の使命そっちのけで異世界の散策を始める。
他の作品の合間にノープランで書いている作品なのでストックが無くなった後は不規則投稿となります。1話の文字数はプロローグを除いて1000文字程です。
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。