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第2章 これから始まる共同生活
二十二日目② 面白いほどよく増える
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ギルド職員を伴って、さっそく砂の取れる地層まで来ていた。
そこはもともと鉱山跡地だった場所だ。
この鉱山跡地は元々地盤が脆く、坑道が掘れないために、露天掘りで掘り進められていた。
そのため、主要な鉱脈まで行くにしても、周りを無駄に広く深く掘る必要が出てきたそうだ。
ぶっちゃけ言えば費用対効果の面でも旨味が薄かったみたいだ。
ある程度鉱石を掘り出すと、今度は砂の地層に当たり、湧水も出始めた。
湧き水対策なんてしていたらいくらあっても足りないことから、採掘を断念したそうだ。
それに近くにダンジョンが出現したために無理して掘る必要性がなくなってしまったそうだ。
冒険者に依頼すれば掘るよりも上質な鉱石が手にはいるんだから、そうするよなって話だ。
ただ流石というべきか。
元鉄鉱山だけあって砂地には砂鉄も多く含まれているが、魔法師でないと分別ができないそうだ。
どうやって集めているんだろうな。
もしかしたら人間電磁石みたいな感じなのかな?
想像したらちょっと面白かった。
ちなみに、高品質のアイテムバックだと砂をバック内でさらにより分けることは可能だそうだが、購入には白金貨数枚が必要なため費用対効果を考えると現実的ではないそうだ。
普通にダンジョン産出の鉱石でこと足りてしまうのだから。
俺はというと、アイテムボックス様々だった。
砂にはその場所の特徴がよく現れているという。
これは、異世界転移する前の営業先の社長から教えてもらった話だ。
ここの砂には主掘削時に砕くけた砂や石英・砂鉄が含まれていた。
俺は誰彼憚ることなくどんどん回収すると、面白いように集まってきた。
ある程度集まったので素材を鑑定してみた。
スキル【鑑定】
砂:ただの砂。
石英:中間素材。砂に含まれるガラス成分。ガラスの素材。
砂鉄:鉱石。砂に含まれる鉄成分。玉鋼の素材。
ピコン
『スキル:DIYのレシピが増えました。』
アイテムボックス内の数が一定数を超えたころで、新たなレシピが解放されたようだ。
——————
技能 :DIY レベル2……低級アイテムの作成
▼素材(NEW)
ガラス(変更)……石英1でガラスを作成。中間素材。
玉鋼(NEW)……砂鉄1で作成。中間素材。
——————
これまた面白いのが来たね。
玉鋼か……もしかして日本刀作れんじゃね?!
これは期待値ガンガンに上がってくるわ~~~!!
剣道家の血が騒いでくる(初段で無勝)。
何て冗談を言いたくなるくらいにテンションが上がってしまった。
あと、レシピの変化がびっくりだった。
おそらく石英が増えたんでそれが影響しているかもしれない。
これからも、手に入れた素材でレシピの変更もあるかもしれないな。
それと思ったことがある。
さすがはファンタジーと言うしかないんだが……
ガラスは石英だけでは製造が難しいというか不可能だ。
あとソーダ灰と呼ばれる木灰。
チョークとかの材料の石灰石も確か必要になったはず。
この辺は聞きかじった程度の知識だから正確には分からない。
そもそも現代日本の知識がここで通用するかって話なんだよな。
必要素材を不要としているのは、おそらく魔石から出る魔力とかが作用しているのかもしれない。
正直、学者じゃない俺からすればファンタジーだからで片付けるほうが楽でいい。
おそらくほかのレシピの対してもこういった仕様なんだと思う。
とりあえずこれで材料があらかたそろったし、ついにガラス製品が作れる!!
エルダの料理を盛ってもらえば見栄えも最高だ。
俺は同行してくれたギルド職員にお礼を言うと、自宅へ急いで戻った。
自宅に入ると、途端にお腹の空く匂いが漂ってきた。
どうやらエルダが晩御飯の準備をしてくれているらしい。
台所から聞こえる小気味よい包丁がまな板を叩く音。
いくら魔法が発達した世界だとしても、こういった日常はあまり変わらないんだな。
「ただいま。料理してくれてありがとうエルダ。それでさ唐突なんだけど、食事のガラス食器作ったらおもしろいと思わないか?」
「お帰り。いきなり何言ってるの?ものすごく高価なガラスで食器を作るってバカな……。うん、カイトならやりかねないね。でも……ガラス食器ね……。考えたこともなかったわ。それはとっても素敵かもしれないわね。」
というわけで、俺は丹精込めてガラスを作ることにしました!!
だってエルダに喜んでもらえたら嬉しいでしょ?
だったら頑張るしかないでしょ?
まずはガラス炉の作成からしないと。
場所は……って、まだまだ広いから問題ないか。
材料は……レンガと魔石(極小)。
うん、数もOK!!
では作りますか。
「ガラス炉!!」
光が渦巻くと同時にレンガ20個と魔石(極小)5個が宙に浮きあがり光へと消えていった。
しばらくして光が収まると、目の前にそこそこ大きな炉が出来上がっていた。
溶鉱炉でも思ったけど、良く溶けた個体が漏れないよな。
さすがわファンタジーだ。
違う違うそうじゃない。
感心している場良いじゃなかった。
俺はさっそくガラス炉を鑑定してみた。
ガラス炉:ガラスの溶解および形成。ガラス製品の作成。
良し、これであとは素材を入れれば大丈夫なはずだ。
ピコン
『スキル:DIYのレシピが増えました。』
また増えたよ。
どんだけ増えれば気が済むんだ?
そこはもともと鉱山跡地だった場所だ。
この鉱山跡地は元々地盤が脆く、坑道が掘れないために、露天掘りで掘り進められていた。
そのため、主要な鉱脈まで行くにしても、周りを無駄に広く深く掘る必要が出てきたそうだ。
ぶっちゃけ言えば費用対効果の面でも旨味が薄かったみたいだ。
ある程度鉱石を掘り出すと、今度は砂の地層に当たり、湧水も出始めた。
湧き水対策なんてしていたらいくらあっても足りないことから、採掘を断念したそうだ。
それに近くにダンジョンが出現したために無理して掘る必要性がなくなってしまったそうだ。
冒険者に依頼すれば掘るよりも上質な鉱石が手にはいるんだから、そうするよなって話だ。
ただ流石というべきか。
元鉄鉱山だけあって砂地には砂鉄も多く含まれているが、魔法師でないと分別ができないそうだ。
どうやって集めているんだろうな。
もしかしたら人間電磁石みたいな感じなのかな?
想像したらちょっと面白かった。
ちなみに、高品質のアイテムバックだと砂をバック内でさらにより分けることは可能だそうだが、購入には白金貨数枚が必要なため費用対効果を考えると現実的ではないそうだ。
普通にダンジョン産出の鉱石でこと足りてしまうのだから。
俺はというと、アイテムボックス様々だった。
砂にはその場所の特徴がよく現れているという。
これは、異世界転移する前の営業先の社長から教えてもらった話だ。
ここの砂には主掘削時に砕くけた砂や石英・砂鉄が含まれていた。
俺は誰彼憚ることなくどんどん回収すると、面白いように集まってきた。
ある程度集まったので素材を鑑定してみた。
スキル【鑑定】
砂:ただの砂。
石英:中間素材。砂に含まれるガラス成分。ガラスの素材。
砂鉄:鉱石。砂に含まれる鉄成分。玉鋼の素材。
ピコン
『スキル:DIYのレシピが増えました。』
アイテムボックス内の数が一定数を超えたころで、新たなレシピが解放されたようだ。
——————
技能 :DIY レベル2……低級アイテムの作成
▼素材(NEW)
ガラス(変更)……石英1でガラスを作成。中間素材。
玉鋼(NEW)……砂鉄1で作成。中間素材。
——————
これまた面白いのが来たね。
玉鋼か……もしかして日本刀作れんじゃね?!
これは期待値ガンガンに上がってくるわ~~~!!
剣道家の血が騒いでくる(初段で無勝)。
何て冗談を言いたくなるくらいにテンションが上がってしまった。
あと、レシピの変化がびっくりだった。
おそらく石英が増えたんでそれが影響しているかもしれない。
これからも、手に入れた素材でレシピの変更もあるかもしれないな。
それと思ったことがある。
さすがはファンタジーと言うしかないんだが……
ガラスは石英だけでは製造が難しいというか不可能だ。
あとソーダ灰と呼ばれる木灰。
チョークとかの材料の石灰石も確か必要になったはず。
この辺は聞きかじった程度の知識だから正確には分からない。
そもそも現代日本の知識がここで通用するかって話なんだよな。
必要素材を不要としているのは、おそらく魔石から出る魔力とかが作用しているのかもしれない。
正直、学者じゃない俺からすればファンタジーだからで片付けるほうが楽でいい。
おそらくほかのレシピの対してもこういった仕様なんだと思う。
とりあえずこれで材料があらかたそろったし、ついにガラス製品が作れる!!
エルダの料理を盛ってもらえば見栄えも最高だ。
俺は同行してくれたギルド職員にお礼を言うと、自宅へ急いで戻った。
自宅に入ると、途端にお腹の空く匂いが漂ってきた。
どうやらエルダが晩御飯の準備をしてくれているらしい。
台所から聞こえる小気味よい包丁がまな板を叩く音。
いくら魔法が発達した世界だとしても、こういった日常はあまり変わらないんだな。
「ただいま。料理してくれてありがとうエルダ。それでさ唐突なんだけど、食事のガラス食器作ったらおもしろいと思わないか?」
「お帰り。いきなり何言ってるの?ものすごく高価なガラスで食器を作るってバカな……。うん、カイトならやりかねないね。でも……ガラス食器ね……。考えたこともなかったわ。それはとっても素敵かもしれないわね。」
というわけで、俺は丹精込めてガラスを作ることにしました!!
だってエルダに喜んでもらえたら嬉しいでしょ?
だったら頑張るしかないでしょ?
まずはガラス炉の作成からしないと。
場所は……って、まだまだ広いから問題ないか。
材料は……レンガと魔石(極小)。
うん、数もOK!!
では作りますか。
「ガラス炉!!」
光が渦巻くと同時にレンガ20個と魔石(極小)5個が宙に浮きあがり光へと消えていった。
しばらくして光が収まると、目の前にそこそこ大きな炉が出来上がっていた。
溶鉱炉でも思ったけど、良く溶けた個体が漏れないよな。
さすがわファンタジーだ。
違う違うそうじゃない。
感心している場良いじゃなかった。
俺はさっそくガラス炉を鑑定してみた。
ガラス炉:ガラスの溶解および形成。ガラス製品の作成。
良し、これであとは素材を入れれば大丈夫なはずだ。
ピコン
『スキル:DIYのレシピが増えました。』
また増えたよ。
どんだけ増えれば気が済むんだ?
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本日 5/2(木)より新作掲載開始しました!!もしよろしければそちらも立ち寄っていただければ幸いです!!手加減必須のチートハンター ~神様の計算を超えて、魔王の手から世界を護ります!! https://www.alphapolis.co.jp/novel/911619238/145877156
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