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第1章 ここから始まるDIY
十七日目④ 魔法の威力は想像以上でした
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【ロックミミクリー】との戦闘が終了し、俺たちはそのまま第一層の探索を続けた。
入り口から少し進むと目の前に、前回も見た看板が立っていた。
『←採掘コース/討伐コース→』
俺は左へ進もうとしたが、エルダは一瞬討伐コースへ行こうとしたみたいだった。
そして、俺の顔を見て慌てて採掘コースへと足を向けた。
うん、いつもは討伐コース一択なんだと思ってしまった。
分かれ道からしばらく進むと、周囲の色とは違う壁を見つけた。
おそらく鉄鉱脈の色だと思う。
前回来たときは気が付かなかったことから、採掘場所もランダムになっているのかもしれない。
この辺は今後の検証課題かな?
そして俺は採掘場所を目の前にして猛烈に後悔したことがある。
どうして昨日、鉄のつるはしを作らなかったんだ……
どう考えても採掘効率が変わるだろうに。
俺は思わずその場に四つん這いになり、うなだれてしまった。
気を取り直した俺は、石のつるはしで一生懸命掘り続けた。
トンカンコン
トンカンコン
洞窟に鉱脈を掘る音が鳴り響く。
その間エルダは、周辺警戒に当たってくれた。
確かに仲間が一人いるだけで安心感が違うし、掘るスピードも若干だけど早くなった気がする。
おそらく周囲に気を配らなくてもいいことで、掘ることに集中できているんだと思う。
トンカンコン
トンカンコン
俺は一心不乱に掘り進めると、壁が周りと同じ色になってきた。
足元に転がる採掘量が目に見えて減ってきていることから、これ以上ここでの採掘は見込めなさそうだ。
そして、鉄鉱石が30個と石が20個を採掘して、この場での採掘作業は終了となった。
鉄鉱石を収納箱(簡易)に収納し、アイテムボックスのさらに収納した。
石は投擲用にそのままアイテムボックス行きだ。
あ、もしかして大岩とかアイテムボックスに入れとけば、ある意味質量兵器になるのか?
これも検証課題っと……
俺は周囲を片付けてエルダに掘り終わったことを伝えた。
するとエルダが、向こうの方の壁の色が違うのではないか?と指差しながら教えてくれた。
教えてくれた場所へ行ってみると、確かに周辺とは色が違うようだ。
この色からするとおそらく銅鉱石を含む鉱脈っぽい。
またもエルダに周辺警戒をお願いし、一心不乱に石のつるはしを振り続ける。
トンカンコン
トンカンコン
トンカンコン
トンカンコン
モンスターの襲撃もなく採掘作業は順調に進んでいた。
掘り終わると鉄鉱石10と銅鉱石20を手に入れることができた。
明日からの製錬作業を考えるといいのか悪いのか……
俺は後片付けを終え、エルダに近づいていく。
しかし、エルダは一点を見つめて動こうとはしなかった。
「どうしたんだ?何か気になることがあるのか?」
「カイト、前の通路の左側なんだけど、気にならない?」
エルダから指示された場所を見てもよくわからなかった。
さすがに薄暗い中、50m以上離れた場所の状況を読み取れるほど経験を積んでいない。
「おそらくあそこに【ロックワーム】が隠れているわ。戦ってみる?」
エルダから【ロックワーム】との戦闘の提案があった。
投擲でもさすがにあそこにぶつけるだけの自信はない。
返答に困っていると、エルダは魔法で攻撃してみるといって準備を始めた。
エルダが杖を構えると、魔法詠唱を始めた。
今度はさっきと違って、なんとなく柔らかそうな水の塊が前方に出来上がる。
フヨフヨと浮くそれは、正直攻撃力があるとは思えなかった。
できたとしても【ロックワーム】をびしょ濡れにさせる程度だろと。
「ウォーターボム!!」
フヨフヨ浮いていた水の塊は、目にもとまらぬ速さで飛んでいった。
なんて言っていいか分からないけど、なぜあれがあの速さで飛んでいくのか理解できなかった。
エルダが放った水の塊が、エルだが定めた目標地点に着弾した時だった。
ドゴ~~~~~~ン!!
大きな破裂音とともに爆発を起こし、地中に潜んでいた【ロックワーム】ごと吹き飛ばしてしまったのだ。
吹き飛ばされた【ロックワーム】は地面の上をのたうち回っていた。
ワームなんだし水は平気なんだと考えてしまうが、どちらかと言えば溺れているのではないかと思ってしまった。
「ウォーターカッター」
そしてエルダが追加で放った水の刃がのたうち回る【ロックワーム】を切り裂く。
俺は正直舐めていた。
おそらく魔晶石(水)程度のものだと思っていたからだ。
あんなフヨフヨとしたものがあれだけの爆発を起こすなんて思いもしなかった。
だから本気で思う。
俺が魔法が使えたら、どれだけ戦闘に幅ができるのかと。
あまりの一方的な戦闘に驚きを隠せないままでいると、エルダに背中を叩かれた。
さすがはCランクだと褒め讃えると、エルダから「え?Dランクなら普通に倒せるモンスターだからね?」と言われてしまった。
この前の恐怖は何だったんだろうか……マジでへこむ。
そんなこんなでドロップアイテムを回収した。
岩蠕虫の歯と岩蠕虫の外皮が、それぞれ1つづつだった。
クエスト的には外皮がクリアとなる。残り歯が4つ。最低4匹倒さないといけないらしい。
入り口から少し進むと目の前に、前回も見た看板が立っていた。
『←採掘コース/討伐コース→』
俺は左へ進もうとしたが、エルダは一瞬討伐コースへ行こうとしたみたいだった。
そして、俺の顔を見て慌てて採掘コースへと足を向けた。
うん、いつもは討伐コース一択なんだと思ってしまった。
分かれ道からしばらく進むと、周囲の色とは違う壁を見つけた。
おそらく鉄鉱脈の色だと思う。
前回来たときは気が付かなかったことから、採掘場所もランダムになっているのかもしれない。
この辺は今後の検証課題かな?
そして俺は採掘場所を目の前にして猛烈に後悔したことがある。
どうして昨日、鉄のつるはしを作らなかったんだ……
どう考えても採掘効率が変わるだろうに。
俺は思わずその場に四つん這いになり、うなだれてしまった。
気を取り直した俺は、石のつるはしで一生懸命掘り続けた。
トンカンコン
トンカンコン
洞窟に鉱脈を掘る音が鳴り響く。
その間エルダは、周辺警戒に当たってくれた。
確かに仲間が一人いるだけで安心感が違うし、掘るスピードも若干だけど早くなった気がする。
おそらく周囲に気を配らなくてもいいことで、掘ることに集中できているんだと思う。
トンカンコン
トンカンコン
俺は一心不乱に掘り進めると、壁が周りと同じ色になってきた。
足元に転がる採掘量が目に見えて減ってきていることから、これ以上ここでの採掘は見込めなさそうだ。
そして、鉄鉱石が30個と石が20個を採掘して、この場での採掘作業は終了となった。
鉄鉱石を収納箱(簡易)に収納し、アイテムボックスのさらに収納した。
石は投擲用にそのままアイテムボックス行きだ。
あ、もしかして大岩とかアイテムボックスに入れとけば、ある意味質量兵器になるのか?
これも検証課題っと……
俺は周囲を片付けてエルダに掘り終わったことを伝えた。
するとエルダが、向こうの方の壁の色が違うのではないか?と指差しながら教えてくれた。
教えてくれた場所へ行ってみると、確かに周辺とは色が違うようだ。
この色からするとおそらく銅鉱石を含む鉱脈っぽい。
またもエルダに周辺警戒をお願いし、一心不乱に石のつるはしを振り続ける。
トンカンコン
トンカンコン
トンカンコン
トンカンコン
モンスターの襲撃もなく採掘作業は順調に進んでいた。
掘り終わると鉄鉱石10と銅鉱石20を手に入れることができた。
明日からの製錬作業を考えるといいのか悪いのか……
俺は後片付けを終え、エルダに近づいていく。
しかし、エルダは一点を見つめて動こうとはしなかった。
「どうしたんだ?何か気になることがあるのか?」
「カイト、前の通路の左側なんだけど、気にならない?」
エルダから指示された場所を見てもよくわからなかった。
さすがに薄暗い中、50m以上離れた場所の状況を読み取れるほど経験を積んでいない。
「おそらくあそこに【ロックワーム】が隠れているわ。戦ってみる?」
エルダから【ロックワーム】との戦闘の提案があった。
投擲でもさすがにあそこにぶつけるだけの自信はない。
返答に困っていると、エルダは魔法で攻撃してみるといって準備を始めた。
エルダが杖を構えると、魔法詠唱を始めた。
今度はさっきと違って、なんとなく柔らかそうな水の塊が前方に出来上がる。
フヨフヨと浮くそれは、正直攻撃力があるとは思えなかった。
できたとしても【ロックワーム】をびしょ濡れにさせる程度だろと。
「ウォーターボム!!」
フヨフヨ浮いていた水の塊は、目にもとまらぬ速さで飛んでいった。
なんて言っていいか分からないけど、なぜあれがあの速さで飛んでいくのか理解できなかった。
エルダが放った水の塊が、エルだが定めた目標地点に着弾した時だった。
ドゴ~~~~~~ン!!
大きな破裂音とともに爆発を起こし、地中に潜んでいた【ロックワーム】ごと吹き飛ばしてしまったのだ。
吹き飛ばされた【ロックワーム】は地面の上をのたうち回っていた。
ワームなんだし水は平気なんだと考えてしまうが、どちらかと言えば溺れているのではないかと思ってしまった。
「ウォーターカッター」
そしてエルダが追加で放った水の刃がのたうち回る【ロックワーム】を切り裂く。
俺は正直舐めていた。
おそらく魔晶石(水)程度のものだと思っていたからだ。
あんなフヨフヨとしたものがあれだけの爆発を起こすなんて思いもしなかった。
だから本気で思う。
俺が魔法が使えたら、どれだけ戦闘に幅ができるのかと。
あまりの一方的な戦闘に驚きを隠せないままでいると、エルダに背中を叩かれた。
さすがはCランクだと褒め讃えると、エルダから「え?Dランクなら普通に倒せるモンスターだからね?」と言われてしまった。
この前の恐怖は何だったんだろうか……マジでへこむ。
そんなこんなでドロップアイテムを回収した。
岩蠕虫の歯と岩蠕虫の外皮が、それぞれ1つづつだった。
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本日 5/2(木)より新作掲載開始しました!!もしよろしければそちらも立ち寄っていただければ幸いです!!手加減必須のチートハンター ~神様の計算を超えて、魔王の手から世界を護ります!! https://www.alphapolis.co.jp/novel/911619238/145877156
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