勇者じゃないと追放された最強職【なんでも屋】は、スキル【DIY】で異世界を無双します

華音 楓

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第1章 ここから始まるDIY

十六日目① クラフト系の基本ですよね?

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 ついに……ついにこの日がやってきた……
 はい、今ものすごく眠いです。
 朝早くから目が覚めてしまい、その後目が冴えて寝れなくなりました。

 今日はかねてより念願の鉄インゴット作成。
 ギルドへは寄らず、そのまま東門へと向かった。

 前回使った場所に来てみたが、特に問題なく使えそうだった。

 さっそく簡易溶鉱炉を設置して作業を開始した。

「鉄インゴット」

 ……
 …………
 ………………

 あれ?反応しない?わっつなぜに?
 説明を確認してみよう。

——————

 簡易溶鉱炉:鉱石をインゴットへ変える※エネルギーとして魔石が必要。

——————

 魔石かよ……
 昨日全部換金してしまいました……
 そういうことなら話は早い。
 ゴブ狩りじゃあああああああああああ!!


 
 ふぅー、ふぅー、ふぅー。
 いったん冷静になろう。
 昨日解放された職業へ変えてみよう。

『職業:なんでも屋の起動を確認しました。職業:剣士(なんでも屋)へ変更可能です。』
技能:剣術 レベル(仮)……剣の使い方がうまくなる。ダメージ上昇率レベル×1%。消費なし。
技能:ラッシュ レベル(仮)……連続攻撃中の体力低下の緩和。緩和率レベル×1%。効果時間ラッシュ中。SP:1/秒

 よし、念願の前衛攻撃職だ。
 剣術はぜひとも覚えたい。
 戦いの幅が確実に広がる可能性が高いし。
 あぁ、これでまた脳筋への道を爆進するんだろうか……

 まずは東の森へ入ってゴブ狩りだ。

 なぐごわいねが~~~~~!!

 なんというかあれだね、スパスパ斬れる的な。
 無理にああしなきゃ、こうしなきゃと考えるまでもなく自然に体が動いた。
 といってもシローとに毛が生えた程度だけど。

 正直かなり気持ちが悪い。
 なんといっていいかうまく表現でいないけど、どことなく操られてる感じが近いのかもしれない。自分の体じゃないみたいに動ける。
 (仮)でこれなんだから、レベルが上がればもっとすごいことになるんだろうか……。
 今思う……
 スキルは実はかなりやばい代物かもしれない。地球生まれの感覚だから余計違和感がひどい。



 なんだかんだ言ってゴブ狩りはうまくいった。
 トータル10匹狩ることに成功。
 魔石は(極小)が5個とまずまずの回収量だと思う。
 腰布がたなびいていたのは気にしてはいけない。
 俺は何も見ていない。



『職業:なんでも屋の起動を確認しました。職業:なんでも屋へ変更します。』

 無事作業場所に戻った俺は職業を元に戻し、改めて作業を開始した。
 魔石(極小)を簡易溶鉱炉にセットして、

「鉄インゴット」

 手持ちから鉄鉱石5個が消えた。

 ……が、鉄インゴットが見当たらない?
 まさか……
 簡易溶鉱炉に触れてみる。
 すると目の前にディスプレイ的なものが現れた。

『鉄インゴット作成中。残り時間4:00。エネルギー残量90%。』

 まさにゲーム……
 まさか待ち時間が存在するとは思わなかった。
 これはあれかな?あと何基か簡易溶鉱炉を作ったほうがいいのだろうか……

 鉄インゴット作成の待ち時間で、簡易溶鉱炉を増設することにした。
 おそらくこのまま一基で作成すると、確実に日が暮れてしまう。
 ということで、レンガを作らなくては。
 まずは手持ちの石で石釜戸を設置。

「石釜戸」

 よし、次は粘土だ。

 ザクザクザクザク
 ザクザクザクザク
 ザクザクザクザク

 まずはこれをレンガにする。

「レンガ」×6

 全然足りない……

 ザクザクザクザク
 ザクザクザクザク
 ザクザクザクザク

ピロン

『鉄インゴットが作成完了しました。』

 うぉ!!びっくりした。
 いきなりアナウンスが流れたものだから、危なく泥水に落ちるところだった。

 簡易溶鉱炉の上に鉄の延べ棒が鎮座していた……
 き、き、来た~~~~~~~!!

スキル【鑑定】!!

鉄インゴット:鉄鉱石を製錬して作成。鍛造もしくは鋳造で様々な物を作れる。

ピコン

『スキル:DIYのレシピが増えました。』

 来たぜ!!やっと来たぜ!!鉄器時代の到来だ~~~~~!!
 ま、待て。慌てるな。まずはレシピを確認しよう…

     ▼設備(NEW)
       簡易鍜治場…鉄インゴット5+木材10+イノシシのなめし皮1で作成。鍜治場。SP:20

 鍜治場来た~~~~!!ってちょっと待って、イノシシのなめし皮ってなんだよ?

 まぁ、いいや。とりあえず鉄インゴットを追加しよう。
 しかし、毎回毎回セットしないといけないのだろうか。
 ふと思い簡易溶鉱炉に触れてみた。
 さっきと同じようにディスプレイ的なものが浮かび上がる。

『待機中。エネルギー残量50%。予約枠0/5。』

 あれ、さっきより内容が増えてる。
 もしかしてこれは……

—————— 
 
技能 :鑑定 レベル2(1UP)…簡易鑑定が可能。名前と簡単な効果が判明。鑑定内容の追加。SP:3

——————
 
 さっきのインゴット鑑定でレベルが上がってるんだ。
 これはありがたい。
 少しだけど確認内容が増えてる。
 話を戻して、予約枠があるっとことはそういうことなんだろうか……
 あと手持ちの鉄鉱石は……45個だから、あと9本分か。
 物は試しだ。

「鉄インゴット」×9

『鉄インゴット作成中。残り時間25:00。エネルギー残量50%。予約枠5/5』

 手元に20個の鉄鉱石が残ったってことは、枠は一度にセットできる限界数ってことか。
 あと、エネルギー残量が50%だから、魔石(極小)で2本作成可能ってくらいだね。
 魔石(極小)は残り4個だからぎりぎり足りるかな。

 この時間を使ってまたレンガを作ろう。
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本日 5/2(木)より新作掲載開始しました!!もしよろしければそちらも立ち寄っていただければ幸いです!!手加減必須のチートハンター ~神様の計算を超えて、魔王の手から世界を護ります!! https://www.alphapolis.co.jp/novel/911619238/145877156
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