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第1章
第7話 ダンジョン攻略……ってより破壊?
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リリーから教えてもらった位置にあったダンジョンは比較的弱い敵しか出てこなかった。
ほとんどのモンスターをワンパンで蹴散らしながら、ダンジョンを進んでいく。
途中休憩する必要性があるかと思ったけど、そこは〝丈夫な身体〟のおかげだろうか、疲れるということは全くない。
むしろ睡眠欲も食欲もなく、ほぼノンストップでダンジョンをひたすら攻略していく。
若干リリーの顔が引き攣っていたけど、そこは気にしないことにした。
それよりも何よりもダンジョン攻略が最優先だから。
それよりもダンジョンとは不思議な場所だった。
案内してもらったダンジョンは、森の中の木の洞に有った。
普通に見たらダンジョンだって分からないようになっていた。
ダンジョンの入り口付近にきて初めてその違和感を覚えるほどに、精巧に隠蔽されていた。
ただ、その入り口に手を入れると、空間に波紋が出来てするっと中に入ることが出来た。
その中は……なぜか岩肌むき出しの洞窟になっていた。
いやいや、さっきは木の入り口だったよな?
なぜに岩なんだ?
これは気にしたら負けだってやつなのか?木だけに!!
くそ、親父ギャグで悪かったな。
初めて出くわしたモンスターはスライムだった。
某ゲームに出てくるような雫型じゃなくて、こうアメーバみたいな形だった。
色的にはなんだか薄暗い感じで、ちょっと毒々しく見えたけど、まあスライムだしな。
俺は武器なんて持ってなかったから、森で拾った木の枝を構えて一振り当ててみた。
するとスライムははじけるように爆散してしまった。
もちろん木の枝も木っ端みじんだ。
振り下ろすまではよかったんだけど、スライムにあたった瞬間思わず力をほんの少しだけ入れてしまったのがだめだったらしい。
脱力脱力。
その後出くわしたのは、これまた定番のゴブリン……にしてはイメージよりも大きいな。
色も青いし……なんか金ぴかの鎧をまとっていた。
とはいえゴブリンだしな。
そんな感じで様子見をしていたら、こっちが構える前に襲い掛かってきた。
躱すとかできるわけもなく俺は切り裂かれ……たはずなんだけど……
ゴブリンが思いっきり吹っ飛んでいった。
あぁ、〝丈夫な身体〟の反発力ってやつなのかな……
ピクリともしないゴブリン。
そのまま黒い靄となってダンジョンに消えていった。
うん、俺戦ってすらないよな……
その次に出てきたのは、これまた定番のコボルト!!
いやぁ~もふもふだった。
あまりのもふもふに撫でたくなって、ちょっとだけ……ほんのちょっとだけ足に力を入れて駆け寄ろうとしたんだ……
そしたら、なんということでしょう……
地面が爆ぜることが無かったんだ。
おかげで俺は前に走ることが出来た。
まではよかったんだ……
うん、一瞬でおおよそ100mはあった距離が0になった。
で、俺が急停止したもんだから風圧が発生したようで、コボルトは触れることなく吹っ飛んでいった。
そしてゴブリン同様に壁に激突し、そのままダンジョンに吸収されていった。
そんなこんなでモンスターとほぼ戦うことなく、階層を進めていくことになった。
そして今俺の目の前には、10回目のザ・ボス部屋って言う感じの扉がある。
さっきまで見ていた扉よりもさらに豪華というか禍々しさがあった。
その扉を俺はゆっくりと押し開く。
それはもう手加減しまくりの気を使いまくりで。
だって初めての扉の時勢い良く開けたら、その扉吹っ飛んでいったんだもの。
そして中にいたであろうボスに激突してそのまま壁まで飛んでいった。
うん、ボスと戦わずしてボスに勝利とか……ボスがかわいそうすぎるでしょう。
その後は本当に気を使いつつ開けるようにしてきた。
扉を開け切ると、真っ暗な空間が広がっていた。
そして俺が一歩中に足を踏み入れると、壁際に設置されていたであろう松明が一斉に灯っていく。
現代日本では考えられない青い炎だった。
「よくぞ来た……我がこの領域の王!!」
「あ、どうも。」
俺はいきなり話しかけられたんで若干焦って、気の抜けた返事をしてしまった。
目の前には躯体がゆうに10mは超えるであろうオオカミが寝そべっていた。
オオカミは銀色の美しい毛並みに、青く澄んだ海のような瞳を輝かせていた。
オーラって言えばいいのだろうか、貫禄ともとれるような気配がただ者では無いと告げていた。
「さて、ここまで来た褒美に我が遊んでやろう!!」
そう言ってオオカミは一吠えすると、それに呼応したかのように周囲に複数の魔方陣が展開されていく。
それは幾何学模様とどこかの国の言葉だろうか、びっしりと書き記されたそれは次第に輝きを増していく。
そこから現れたのは2mくらいの躯体の漆黒のオオカミだった。
グルグルと唸り声をあげて挑発してくるオオカミたち。
最後のオオカミが出現すると、そこにはおおよそ30匹くらいのオオカミがこちらを睨みつけている状況になった。
「リリーこれって大ピンチってやつなのか?」
「……その割に余裕過ぎない?」
もう呆れを通り越して遠い目をしているリリーは放っておこう。
まずは目の前のオオカミの群れをどうするかってことだな。
「死んでくれるなよ……人間!!」
ほとんどのモンスターをワンパンで蹴散らしながら、ダンジョンを進んでいく。
途中休憩する必要性があるかと思ったけど、そこは〝丈夫な身体〟のおかげだろうか、疲れるということは全くない。
むしろ睡眠欲も食欲もなく、ほぼノンストップでダンジョンをひたすら攻略していく。
若干リリーの顔が引き攣っていたけど、そこは気にしないことにした。
それよりも何よりもダンジョン攻略が最優先だから。
それよりもダンジョンとは不思議な場所だった。
案内してもらったダンジョンは、森の中の木の洞に有った。
普通に見たらダンジョンだって分からないようになっていた。
ダンジョンの入り口付近にきて初めてその違和感を覚えるほどに、精巧に隠蔽されていた。
ただ、その入り口に手を入れると、空間に波紋が出来てするっと中に入ることが出来た。
その中は……なぜか岩肌むき出しの洞窟になっていた。
いやいや、さっきは木の入り口だったよな?
なぜに岩なんだ?
これは気にしたら負けだってやつなのか?木だけに!!
くそ、親父ギャグで悪かったな。
初めて出くわしたモンスターはスライムだった。
某ゲームに出てくるような雫型じゃなくて、こうアメーバみたいな形だった。
色的にはなんだか薄暗い感じで、ちょっと毒々しく見えたけど、まあスライムだしな。
俺は武器なんて持ってなかったから、森で拾った木の枝を構えて一振り当ててみた。
するとスライムははじけるように爆散してしまった。
もちろん木の枝も木っ端みじんだ。
振り下ろすまではよかったんだけど、スライムにあたった瞬間思わず力をほんの少しだけ入れてしまったのがだめだったらしい。
脱力脱力。
その後出くわしたのは、これまた定番のゴブリン……にしてはイメージよりも大きいな。
色も青いし……なんか金ぴかの鎧をまとっていた。
とはいえゴブリンだしな。
そんな感じで様子見をしていたら、こっちが構える前に襲い掛かってきた。
躱すとかできるわけもなく俺は切り裂かれ……たはずなんだけど……
ゴブリンが思いっきり吹っ飛んでいった。
あぁ、〝丈夫な身体〟の反発力ってやつなのかな……
ピクリともしないゴブリン。
そのまま黒い靄となってダンジョンに消えていった。
うん、俺戦ってすらないよな……
その次に出てきたのは、これまた定番のコボルト!!
いやぁ~もふもふだった。
あまりのもふもふに撫でたくなって、ちょっとだけ……ほんのちょっとだけ足に力を入れて駆け寄ろうとしたんだ……
そしたら、なんということでしょう……
地面が爆ぜることが無かったんだ。
おかげで俺は前に走ることが出来た。
まではよかったんだ……
うん、一瞬でおおよそ100mはあった距離が0になった。
で、俺が急停止したもんだから風圧が発生したようで、コボルトは触れることなく吹っ飛んでいった。
そしてゴブリン同様に壁に激突し、そのままダンジョンに吸収されていった。
そんなこんなでモンスターとほぼ戦うことなく、階層を進めていくことになった。
そして今俺の目の前には、10回目のザ・ボス部屋って言う感じの扉がある。
さっきまで見ていた扉よりもさらに豪華というか禍々しさがあった。
その扉を俺はゆっくりと押し開く。
それはもう手加減しまくりの気を使いまくりで。
だって初めての扉の時勢い良く開けたら、その扉吹っ飛んでいったんだもの。
そして中にいたであろうボスに激突してそのまま壁まで飛んでいった。
うん、ボスと戦わずしてボスに勝利とか……ボスがかわいそうすぎるでしょう。
その後は本当に気を使いつつ開けるようにしてきた。
扉を開け切ると、真っ暗な空間が広がっていた。
そして俺が一歩中に足を踏み入れると、壁際に設置されていたであろう松明が一斉に灯っていく。
現代日本では考えられない青い炎だった。
「よくぞ来た……我がこの領域の王!!」
「あ、どうも。」
俺はいきなり話しかけられたんで若干焦って、気の抜けた返事をしてしまった。
目の前には躯体がゆうに10mは超えるであろうオオカミが寝そべっていた。
オオカミは銀色の美しい毛並みに、青く澄んだ海のような瞳を輝かせていた。
オーラって言えばいいのだろうか、貫禄ともとれるような気配がただ者では無いと告げていた。
「さて、ここまで来た褒美に我が遊んでやろう!!」
そう言ってオオカミは一吠えすると、それに呼応したかのように周囲に複数の魔方陣が展開されていく。
それは幾何学模様とどこかの国の言葉だろうか、びっしりと書き記されたそれは次第に輝きを増していく。
そこから現れたのは2mくらいの躯体の漆黒のオオカミだった。
グルグルと唸り声をあげて挑発してくるオオカミたち。
最後のオオカミが出現すると、そこにはおおよそ30匹くらいのオオカミがこちらを睨みつけている状況になった。
「リリーこれって大ピンチってやつなのか?」
「……その割に余裕過ぎない?」
もう呆れを通り越して遠い目をしているリリーは放っておこう。
まずは目の前のオオカミの群れをどうするかってことだな。
「死んでくれるなよ……人間!!」
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