上 下
421 / 428
第8章 宣言

第7話 ナルスの友?

しおりを挟む


三人で食事中、結界の中にナルスが戻って来たのが分かったが…。
それとは別に何かが結果の中に入って来た。
その気配に気付いたオルタ達が俺に警戒しろと言う。
俺もマップを開き結界を簡単に抜けて来た者を探す。
ナルスの居場所は分かった……。

だが、それとは別に連れが居るんだよなぁ……。
しかも生命反応無しってなに?

「なぁ?オルタ、ウオル」
「なんだ?」 
「言わなくてもいいぞ?」 
「ん~でも、ここは言わせてくれ。ナルス何を連れて戻った?あいつ殺っていいか?」
「フフフ、主!奴を殺ると?それは面白い我も手伝うぞ!」
「それなら我も手伝うか……」
「なに?ウオル嫌々なら気にしなくていいぞ?」
「嫌、ナルスは、我とオルタが連れて来たからな。責任は取る」

おお、良いねぇこういう責任感のあるタイプ!
なら任せる!


     ☆☆


ナルスの事を三人で話してると、呑気な男違うか…ドラゴンが俺を見て開口一番居たのかと宣った。

「お、主!居たのか?」

なに?こいつは…呑気に留守番もせずに居たのか?じゃねぇよ。

「まあな……ここは、俺が決めたキャンプ地だからな」
「おお、それになんと旨そうな!我も食うて良いのか?」
「……その前に、君の隣の……リッチさんは?」
「おぉ~そうだった!こやつは我の昔の知り合いでな?名を……何だったか?」
「………ナルス殿ぉ~それは冷たいであろう?我の名を忘れるとは……しくしく」

な、なんか骸骨が泣いてる?
涙はさすがに出ないんだな。

「ハッハッハ~!すまんな、えぇっと……?」
「ひ、酷いです。私の名は…………お、おや?自分の名を忘れてしまいました。これは…ナルス殿を責められませんね?しくしく」

「(お、おい!オルタ!あれはなんだ?リッチだろ?)」
「(あぁ、その様だが……害はなさそうだな。にしてもリッチ……リッチ……か……?)」
「(なに?知ってんのか?)」
「(嫌……随分…昔にナルスが友として連れて居たかな?と……忘れたわい)」
「(なに?その曖昧な物言いはさっ!)」
「(まぁまぁ、主、あれは害は無いだろうよ、放っておけばよい)」
「あれを?骸骨だそ!それもリッチだ!全く物騒なもんを連れて来ゃがって!」
「ん?主何を叫んでる?こ奴を物騒と?まぁまぁかつては人だったが……」
「そうです!私は、かつては人でした……。しくしく」

まあ、そうだろうよ、深い恨みがあるからリッチに為ると聞いた事があるからな。

「んで、そのお友達を何処から連れて来て、なんで俺に会わせてるんだ?友なら好きな場所で会ってろ!ここは俺のベース地だぞ!未だここには人が戻って来るんだ!リッチ何ぞ居たら俺は、また変人扱いだ!早々に帰って貰えよ」
「そんな事を云うでないぞ?主、我の友は役立つぞ?」
「ぞ?じゃ、ねえよ!リッチだそ!」

ってか、なんで連れて来た?役立つってなんだよ!

「まぁまぁ主、そう怒るな?我がなんとか……」
「しくしく、私の事で争わないで!しくしく……。ナルス殿……私はやはり戻ります。しくしく」

「…………………」

争ってないし!
何で泣いてんだよ……俺が苛めてるみたいに為るから泣き止め!


しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?

あくの
ファンタジー
 15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。 加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。 また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。 長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。 リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

転生先ではゆっくりと生きたい

ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。 事故で死んだ明彦が出会ったのは…… 転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた 小説家になろうでも連載中です。 なろうの方が話数が多いです。 https://ncode.syosetu.com/n8964gh/

婚約破棄ですね。これでざまぁが出来るのね

いくみ
ファンタジー
パトリシアは卒業パーティーで婚約者の王子から婚約破棄を言い渡される。 しかし、これは、本人が待ちに待った結果である。さぁこれからどうやって私の13年を返して貰いましょうか。 覚悟して下さいませ王子様! 転生者嘗めないで下さいね。 追記 すみません短編予定でしたが、長くなりそうなので長編に変更させて頂きます。 モフモフも、追加させて頂きます。 よろしくお願いいたします。 カクヨム様でも連載を始めました。

目覚めたら地下室!?~転生少女の夢の先~

そらのあお
ファンタジー
夢半ばに死んでしまった少女が異世界に転生して、様々な困難を乗り越えて行く物語。 *小説を読もう!にも掲載中

令嬢に転生してよかった!〜婚約者を取られても強く生きます。〜

三月べに
ファンタジー
 令嬢に転生してよかった〜!!!  素朴な令嬢に婚約者である王子を取られたショックで学園を飛び出したが、前世の記憶を思い出す。  少女漫画や小説大好き人間だった前世。  転生先は、魔法溢れるファンタジーな世界だった。リディーは十分すぎるほど愛されて育ったことに喜ぶも、婚約破棄の事実を知った家族の反応と、貴族内の自分の立場の危うさを恐れる。  そして家出を決意。そのまま旅をしながら、冒険者になるリディーだったのだが? 【連載再開しました! 二章 冒険編。】

妹が聖女の再来と呼ばれているようです

田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。 「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」  どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。 それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。 戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。 更新は不定期です。

クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される

こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる 初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。 なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています こちらの作品も宜しければお願いします [イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。 全く親父の奴!勝手に消えやがって! 親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。 俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。 母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。 なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな? なら、出ていくよ! 俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ! これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。 カクヨム様にて先行掲載中です。 不定期更新です。

処理中です...