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第8章 宣言
第1話 開国宣言したら…
しおりを挟むさて、保護施設の一件から更に月日が経ち。
とうとうマクゥエル家が公国とする開国宣言を他の国々に発信したのであった。
発信には各国の王宛に文を出すだけなのだが。
それでも時間と金を掛けて開国の旗を挙げたのだった。
とはいえ各国と言っても、大小併せてもほんの15ヶ国と小さな世界だ。
地球に居た頃は考えもつかない程小さな世界である。
そうして宣言をして国と成り、各国からの祝いの文も届き始め暫くした頃に独立する前の国リミット王国よりの使者が、国境を抜けようとして抜けれずに文だけを置いて帰国して行ったとの知らせが国王であるガウルに届いた。
その文の内容は……。
要約すれば、何が国をたちあげるだ!
リミット国内が荒れて内戦状態の中気楽な者だ!
お前も我国の民なら馬鹿なことを言わずに国内の情勢を考え手助けするのが筋だろ!
と、こんな感じの、内容の文が届いた。
それをガウルは鼻で笑い息子達の前で破り捨てた。
そして、従兄妹の問題だが……未だに棚に上がったまま何もしない伯父と従兄の態度にイラつくルークである。
だがルークの生活は変わらない。
国の事は父である国王と、兄である皇太子に任せるというか丸投げしていた。
そんなある日、他国より使者が城に到着した。
なんと国境を超えた使者が王城に着いたのだ。
此にはルークも驚いたようでしっかり見張る様に影達に指示を出した。
とはいえ、父、兄の影達も同じなのでそこは父の影達の指示に従えと言い付けた。
使者の届けた文の内容は。
国の建国の祝いの言葉と近いうちに王自ら祝いの為にマクゥエル国を訪れたいとの内容だった。
この内容には少し警戒をすることに為る。
取りあえず滞在させている使者達には、持て成しをして暫く滞在をして貰う事に為る。
そして、文の返事には親子三人プラス伯父に息子一人の5人で話し合う事に為った。
場所は父上の執務室。
そこに男5人で話し合う。
「さて、ガウル陛下。これをどうしますか?」
と、言葉を発したのは伯父である。
建国と共に、父付の宰相と為りその流れで大公の爵位を叙爵したのである。
義兄と言うことで、父上は仕事が遣りづらいのかと思って居たが…あながちそうでも無さそうだ。
それには安心したが。
「まぁ、向こうが来ると云うなら、招くことも考えないとな?」
「そうですか……それではその様に動きますか?」
「ま、それもあの国境を越えられたらの話しだがな。ククク」
「父上、笑ってる場合では無いですよ?」
「だがな、見張りの騎士達からも、不振な事は言ってないと聞くぞ?」
「………まぁ、他国に足を踏み入れて、迂闊なことを言う間抜な者を寄越すなんてしないであろうよ。それにこの国の国王とは、顔見知り故な。単に、祝いの為に訪問と言うこともあるのではないか?」
「父上そう云う事は、もっと早く言って貰ってもよろしいでしょうか?」
「済まない忘れて居た。エルク、ハハハ!」
笑う父上だが……なんとなく不安はある。
訪問を希望して来た国はアルオス王国と云う国だ。
リミット王国の西に在る国で、隣国であるアルオスとは公益は在ったらしい。
その関係で、父上は隣の国アルオス国の王とは面識があると言う。
「そう言えば昔に、エルクお前とアルオス殿の娘子と婚姻を等と言う話もした。ワハハハ!懐かしい」
その父上の一言とで、兄エルクはとてもとても良い笑顔を顔に張り付けて父に微笑み話し掛けた。
「父上………その様なお話は、後にして頂きたい!そして、その様な巫山戯た戯言は止めて頂きたい物ですが?如何ですか?フフフ」
「お、おう?そうか…なら、後で話そう。しかしそんなことは彼方も、忘れて……あっ!」
「な、何ですか?伯父上?」
「エルク、ルーク、カミルも、良く文を読んで見ろ」
「父上何ですか……あっ!エルク貴方……フフフ」
「な、なんだ!カミルお前は…………あっ!父上!これは一体どういう!」
「ま、まぁ、ほら、こう云う話しは良くあることだ!そう固く捉えるな!ハハハ」
と、額に汗を滲ませて笑う父上。
俺はまだ文を見せて貰ってないのでよく分からない…こう云うところが末っ子の……。
ま、いいか……知らんわ。
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