お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ

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第7章 冒険者ルーク3

第72話 後処理 23 終

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そんなことが保護施設であったが、何故かこの揉め事は大事には為らないで終わった。
だがその日を最後に神殿の者達は姿を現さなかった。
くそ、金泥棒め!
そんなことを思いながら、保護施設に顔を出していると突然父から呼び出しがありシスター達の一件が話に出た。

「ルーク…先日の事は聞いたぞ!ルーク良く言った!話を聞いた時には、腹を抱えて笑ったぞ?」
「父上……先日と言っても、時間が経ち過ぎてますよ?そんな話は。それにあの日以降全く神殿の人間が顔を出してないですし?」
「そうか…やはりな。司祭からは断りの文も届いたぞ」
「そうですか。では、神殿をぶっ壊しても良いですね?金だけ貰って役にも立たない!私を侮辱までしましたからね。フフフ」
「ま、待てそれは為らん。ルークが腹を立てるのも分かるが、神殿を敵に回すのも不味い。民の中にも神殿に通う者もいるからな」
「まぁ、そうなのでしょうが……。ですが!なんなのですか?あの神殿のシスター達は!人を見下してるし、仕事振りを1日しか見てませんでしたが。碌に働きもせずに、文句を言う口は達者とか!あり得ませんよ!」
「ルー、神殿に使える者達はね?金が湯水の如く、湧いて出てるとでも思っているのだろうよ?あの豪華な神殿は、全て民達からの税から作られてる。それを忘れてるのだろうよ?あの物たちはな!」

者じゃなくて…物か。

「ま、そうなのでしょうが…。というか、何故私はここに呼び出されたのでしょうか?」
「そうだった、ルー。あの施設には、行かなくていいぞ?」
「はぁ…?そうなのですか。まぁ、必要な人員は集まりましたし。必要な物も結構集まってきましたし。あっ!私が居ると色々と問題も出てきてますか?まぁ、領主の息子が出入してれば仕事もやりずらく為りますね」
「そうでは無いがな、そろそろゆっくりしろよ。今迄忙しかったろ?」
「はぁ?そうですね……。寝ずに、なんて事が多かった気もしますが。でも良いんですか?」
「良い良い!あそこは国で管理する事になる。それに神殿の者達には、足を踏み入れさせることは今後ないぞ!と言うか…見向きもせんよ。何が神なのか分からんがな?」

今後は寄付はしないし、要求されても出す金は金貨一枚だと笑う父である。
だが父よ金貨一枚でも勿体ないぞ!

「そうですか?それでは父上達にお任せしますが…。くれぐれも、人は選んでくださいね?」
「わかってる。ギルドからの派遣で人が集まったろ?あれらはルークが見極めてるのだ。だったら問題はないのではないか?」
「まぁ、そうですがね……」

 良いのか?子供達もだいぶ為れてきたし…。
 女達も外に出れる者も出て来たからな。

「でしたら、一ヶ月に一度程度顔を出すくらいでも良いですか?なんとなく不安ですし、元々私が見付けた人達ですから。影達には手を引かせますが、視察程度なら構わないですよね?」

「そうか?それならそれでも構わないぞ?お前の好きにすると良い」
「ありがとうございます。お二人とも。それでは私はこれで失礼します。今日は施設に顔を出して、責任者に挨拶をしてきますので」
「…仕方ない、だが今夜は久しぶりに三人で一緒に食事をしよう」
「……承知しました。では後程」

父上達と話が終わると、自分の屋敷に戻る為に城の廊下を歩いてると前からラインが暇そうに歩いてくる。
チッまた、面倒な…。

「よう!ルーク。最近は忙しそうじゃねぇの」
「……まあそうだな。ラインとは違うからな?」
「何だよ、その違うってよ!」
「さあ?自分の胸に手を当てて考えたらどうだ?じゃあな、俺は忙しいお前の相手をしてる暇はない」

それだけ言うとラインの横を通り抜けると肩を捕まれて止められる、離せ!

「まてよ、お前何処に行くんだ?俺も…」
「離せよ!ったく、なに?誰を連れてくって?何で、お前なんか連れて行っても何の役にも立たない!全くあんたら親子共々カミル兄以外は本当に厄介だよ!領地に帰れ!今この時間だって働いてる者が居るのに何にぶらぶらしてるんだよ!」
「なんだ?その物の言い方は?俺の方がお前より年は上なんだ!敬え!」
「はあ?只飯食らって遊んでる者の何処を、敬えって言うんだ教えてくれよ?聞けばお前、カミル従兄様にも迷惑掛けてるそうじゃいか」
「そ、それは…お前に関係ないだろ!」
「フン!子供かお前は!俺は忙しいんだよ、お前みたいに遊んでられない」

それだけ言ってラインから離れた。
ラインが後ろで叫んでるが知るかよ!

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