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第7章 冒険者ルーク3
第55話 後処理 6
しおりを挟む大事と兄上は、言うが……まあそうだな。
それから父上達と話を詰めてから、役割を決めて俺は大量の毛布と、食料を持ってギルドに戻った。
取敢えず神殿には、人手の手配を頼むことになるので父上が司祭宛に文を書き。
それを持ち、エルク兄上とカミル兄様が行くことに。
そしてラインは、明日から俺と動向して建物を建てる土地の下見に行くことに為った。
炊き出しの応援には、宰相婦人のディゼル伯母上と、従妹のグレイスも、炊き出しの手伝いに出させるとの事だったが……。
果たしてラインとグレイスに、ディゼル伯母上はちゃんと務める事が出来るのか、一抹の不安があるが。
だが、女手が必要なのは事実なので取敢えず頼むことになった。
そして、俺はギルドの訓練所の中で飯の支度だ。
捕まってた間はどんな物を、与えられていたのかが皆無なので。
マーキュリー達に、女達が与えられていた食事を聞くことしたが……。
マーキュリーから伝わって来る話しは……。
明らかに奴隷そのもの扱いだったらしく。
碌な食事を与えて貰えなかったと、言うこと伝えられた。
実に胸糞悪い話だ……。
早速食事の支度を始めようか、皆に配る為に作るのは鶏肉の雑炊……。
野菜とスープを大目にして作れば何とか栄養が取れるかな?
それと影達に手渡したのはテントと毛布だ。
三人くらいが入れるテントを人数分を手渡し、設営させて。
パラミア達に、誘導させればそれで大丈夫だろう。
竈を作って、寸胴鍋を三個用意して野菜と肉を切り分ける。
米を磨いで、三個の寸胴に入れて水を大目に入れて肉と野菜を入れて焦、がさないようにクツクツと煮ていく。
鍋の火加減をボーッと見ながら、今後の事を頭で段取りする。
えっと、これをみんなに食べて貰って……。
その間に……あ!ギルマスと、話しか……ん?今でもいいか?
ここに呼べばそれで良いのか?
そんなことを、頭で考えてると後ろから声が掛かった。
「ルーク」
「お、おう!だれ!」
「俺だよ、そんなに驚くなよ!」
「驚くだろうよ!いきなり声が掛かれば!」
「それはすまん。それで?それはなにしてる?」
「なにって……見れば分かるだろ?食事の支度だ。保護された人達の食事だよ!」
「そ、そうか……悪いな、領主の息子様にそんなことまでさせてよ」
「……まあ、別に?逆にこっちが迷惑を掛けてるからな。国境の騎士達は国の問題だから、城の場内にある空いた土地にでも収容して、面倒を見るのが良いのだろうが…城は不味くてな」
「………そうかよ。で、空き地の話だが?」
「ああ、空いた土地あるか?父上からは全件任された」
「そう……ならこれが地図だ。平民街には空き地は多いぜ?」
「そうか、少し見せてくれ」
地図をギルマスから受け取ると疎らに土地は空いてるな。
「さて……静かで、交通の便が良い場所は……」
お!、ここがいいかなっと、その前に雑炊どうなったかな?
思い出した飯の支度の最中だ!忘れる所だったぜ!
慌てて鍋を確認……。
セーフ大丈夫でした……そろそろ出来上がるから味見をして……少し塩が足りないかな?
そして塩を足せば出来上がった。
「ギルマス少し待って、食事出来たから配るから」
「お、おう。それにしても、旨そうな匂いだな?なんだそれは?」
「ん?鳥と野菜が入った雑炊」
「へぇ……」
「ギルマス……余ったらな?少し待っててよ」
「ハハハすまん」
「おーいビクトリアさん!パラミア!マーキュリー!こっち来て!」
それから、食事の配膳を三人に任せ俺はその場でギルマスと雑炊を啜りながら会議中だ。
「お、これは胃に優しいなぁ~!染みるぜ……」
「なに?ギルマス胃痛持ちなの?」
「まぁな!毎回こんなに大事を持ち込まれるご子息様が居るからな。ハハハ!」
「俺の所為いかよ!」
ったく、失礼だな!俺の所為じゃないっての。
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