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第7章 冒険者ルーク3

第54話 後処理 5

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クレバンとギルマスに断りを入れて屋敷に戻る。
そして、オルタ達と合流するとセバに言って適当に飯食って寝ろとだけ伝える。
ついでに、イールも呼び屋敷に戻した。

俺はオルタ達とは別行動で、城に行き父上の執務室に向かい、城の廊下を歩きながら兄に連絡を取る。

(メッセージ!エルク兄上いまどこに?)
(ルー、今は父上の執務室だが?)
(でしたら、今そちらへ向かって居りますのでお話しを)
(わかった、父上に伝える)
(お願いします)

伝え終わると今度はセバスに連絡。

(セバ!)
(は、はい?ルーク様)
(今城に戻って来てるんだけど…)
(そうなのですね?今オルタ達が此方に来ましたが……)
(ああ、お前に任せた。飯食って寝てろと言ってある) 
(フフフ。そうですか)
(で、毛布って多くある?)
(毛布ですか?)
(ああ、被災用の毛布だが……)
(申し訳ございません。騎士達用の毛布しか…)
(……了解。なら、俺が何とかする。オルタ達を頼む)

そして父上の執務室の前に着くと扉をノックする。

「ルークです。父上」
「入れ」
「失礼します」
「ルーク……今回はご苦労だったな」
「いえ、偶々です。……南の国境は、閉鎖して来ましたが宜しかったですよね?」
「…ああ、仕方あるまい」
「で、騎士達の始末は?」
「きっちりと処理して、村も綺麗に跡形もなく更地にした後、森に戻して来ました」
「そうか……こっちは、派遣した騎士達の身元を洗った。そして、貴族出身の者の家には、騎士に沙汰を持たせ向かわせた」
「以外に、騎士達は平民からが多かったよ。冒険者から転身した者も多かったな」
「てことは、家族は?」
「身元が分かるものは少ないな。孤児院出身、商人や宿屋のとかの二男三男以下が多いな。あと小さな村からと、云うのもいたが…」
「まぁ、そうだな…貴族出身は半分以下、残りはは平民だよ。忌々しい!」

エルク兄上……押さえて下さい。

「さて、ルーク」
「はい?城に戻って来たのは?向は落ち着いたのか?」
「いえ、保護した者達の施設を建て、暫く国で面倒を見た方が良いと考えて、相談に来たのですが」
「そうか………やはりそうなるか…」
「ええ、殆んどの者が身寄りがなく行く先が無いそうです」
「………親や、家族はその村には?」
「男達に殺されてるそうですよ……」
「胸糞悪い話だな……ルー?」
「そうですよ…こっちの心が折れそうです。余りにも酷い」
「そうか……困ったな……」
「此方で、面倒を見ても自立するのにかなり時間が、掛かりそうです」
「そうか……」
「それに面倒を見るもの達の人材を確保しないと為りません」
「ならば神殿の、者達を当てるか?」
「ええ、それはそうなのですが、神殿は管轄が……」
「まあ、そうだな……神殿の司祭とはなぁ……。だが日頃から、寄付寄付と催促されるから煙たい存在ではあるが。今回は働いて貰う!そのための寄付だ!」

どの世界も宗教が絡むと面倒だ。

「人が、それも力のないもの達が食い物にされたからな。司祭も黙ってはいないだろう?」
「まあ、文句と寄付の催促はまた此方にきそうですがね……」
「所で?伯父上か見えませんが…どちらへ?」

まさかこの騒ぎに気づかないとか?

「いや、問題を起こした騎士。特に隊長と副隊長達貴族の屋敷に、沙汰を渡告げに他の騎士達と動向して貰って居る」
「わざわざ宰相を、派遣されたのですか?」
「ああ、今回はな。それだけ大事何だよ。ルー」



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