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第7章 冒険者ルーク3
第36話 移動手段は転移門
しおりを挟むリビングの窓ガラスの側の壁に、転移門を王都の屋敷の外に繋ぐイメージをすると。
無職透明の紋様だけが、白く浮かぶ門が出来上がった。
「よし繋がった!少し待っててください。いま確認しますから」
転移門に上半身だけを門に入れると、見慣れた景色が目の前に広がる。
「よし、繋がった」
上半身嵩を、屋敷のリビングに出して兄に声を掛けて門をくぐる様に誘導する。
「兄上!行きますよ?」
「分かった、なら、行くぞ!」
「「「「はっ!」」」」
そして、全員が屋敷を見渡せる…曽ては庭だった場所に立つ。
「はぁ、ここに来るのも久しぶりだな」
兄上が感慨深く呟くが、俺は何の思い出もないのでさらっと流した。
「……そうですか?」
「そうだったな、ルーは余り馴染みがなかったか……」
ったり前だ!奴に見つかると厄介だったからな!
と、いつまでも根にもつルークである。
「ですね。俺の影達もですね」
「それは…悪かった。さて、早速始めてくれ」
「ハイハイ!なら、解体しちゃいますよ!」
なら、適当詠唱…解体……で良いのか?
地面に手を当てて、壊れろと唱える。
すると、サラサラと軽い音と共に屋敷が崩れていくと、目の前が砂の山になる光景を兄たちがポカンと眺めてる。
はぁ、何これ……砂に変わった?なんでだ俺もビックリだよ。
屋敷を壊すだけだから、瓦礫の山にとイメージしたんだが……。
砂になった……おかしい。
全く…瓦礫を王城の上から、落としてやろうと思ってたのに……。
あ!なら、この砂をブロックに固めて落としてやる?
おお、良いねぇ……なら、ブロックになれ!
と唱えると今度は、ドンドンと言う音がしてブロックが地面に積み上がった!
「よし、成功。これを瞬間移動で、王城に落とせ!」
目の前に積み上がったブロックが、一種で目の前から無くなった!
「よし、後は……壁の破壊と、結界の解除かな?」
「ルー!ルーク!」
「え?なんですか?」
兄に手を止められたが、作業は未だあるんだよ?なんだ…兄上?
「ルーやり過ぎだ!」
「え?マジ」
「マジだ!良く回りをみろ」
おお!見渡しが良いねぇ……。
はい!反省……壁壊れろ!
ガタガタと、する音と共に屋敷を囲って居た壁が崩れた……。
「ルー!」
「ハイハイ終わりましたよ!奴の死体諸とも、王城に落として置きました!ハハハ」
結界解除!
すると……だだっ広い、土地が見渡せる様に成るが……弊の外は酷い状況だった。
戦争の経験はないが…廃村でもこんなに酷くはないと思うぞ?
なにせ、隣近所に有った屋敷がボロボロで残ってるのが遠目に見えるだけだ。
「兄上?」
「何だ、ルー」
「隣の貴族って誰でしたっけ?」
「隣ねぇ……どっちの隣だ?」
「えっと……じゃぁ右隣?」
「右ねぇ……右はバランガード家の屋敷だな」
「ああ、あの高慢ちきな!伯爵家でしたね?」
「ああ、それより、もう仕事はすんだな?ルー」
「はい!終わりました!」
「なら、戻る」
「了解です」
「さ、お前達も戻るぞ!」
「「「「はっ!」」」」
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