上 下
364 / 428
第7章 冒険者ルーク3

第24話 本日二度目の……。

しおりを挟む


「ルー、それは?一体……。どういう……お、おい!ルー。ま、待て……」
「待ちません!」

と言い捨てて、エルク兄上の元を直ぐに立ち去った俺だが……多分帰ったら、雷が落ちるだろうなぁ~。

兄から逃げるようにして城を出て、空を飛び元のオルタ達が待つ場所に戻る。

「戻ったぞ……」
「おお、戻ったか。だがルークよ……そろそろ寝泊まりする場所を確保しないか?」
「あっそうだったか、どうするか?……ここで夜営するか?それとも、一度町に戻って宿屋に泊まるか?」
「そうだなぁ……どうするか。おい!新入り」
「誰が新入りだ?………あぁ我か……なんだ?赤いの」
「お前どうする?宿に泊まるとルークの飯が食えん。そして飯不味だ!だが、寝床はあるぞ?それとも、ここに夜営するか?」
「ふむ………」

ドラゴン同士で、勝手に何を話してる!

「お、おい!お前ら勝手に話しを進めるなよ!ラムセス、サクロスお前らはどうする?」
「私達の事はお気になさらず……?」
「そうです!お気に入り為さらず。俺たちは何処でも寝れます」
「そうか……ならどうするかな………」

と………考えながら皆が座る少し先に、目を向ける。そして、目に入ったぞ……本日二度目の魔物の山が。

「き、気が付かなかった………オルタ!あれはなんだ?」
「なんだ……ルーク!今頃気づいたのか?遅いぞ!ワハハハ」
「なに笑ってんだよ!遅くて結構だ。あんなの気が付かない方が、俺は幸せだったよ。なんだよ、あれは!ナルスと三人でなにやってんの?」
「なに、世話に成るからな。これは先行投資だ、宿代と食事代も兼ねてるぞ!」

全く………やけに気が利くよなぁ~。

これの一ミリぐらいの気の使い方が、ラインにも出来れば良いのに。

「で、あれを何処のギルドに持ち込むんだよ!」
「知らん!お前で勝手にしろ」

あの魔物をどこで狩ったのやら?

「はぁ~。あの魔物は有り難く貰って置くよ。三人共ありがとう。それにラムセス達もかな?」
「い、いえ。私達はなにもしてません……」
「そうか?なら、ここに留守番してたのか?」
「「はい」……申し訳ございません」
「いや、別に構わないよ?あれはお前らには、無理だろ?影達でもヤバそうだぞ……」

「い、いえ……お役に立てず……」

ま、落ち込むなよ……お前らはゆっくりな。

「さて……今夜の宿は……面倒だなここにするか!」
「そうか?なら、早く飯にしろ!」
「お前らは……少し待てよ、まずここに結界張ってそれからだろ」
「おお、忘れていたぞ。だが、ルークよイールを呼び寄せろ」
「あ!それ忘れてたな……。おい!イーーール」

イールを大声で呼ぶと、何処からかピイ~と鳴き声がして、暫く待つとイールが俺の元に戻ってくる。
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?

あくの
ファンタジー
 15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。 加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。 また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。 長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。 リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される

こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる 初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。 なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています こちらの作品も宜しければお願いします [イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]

令嬢に転生してよかった!〜婚約者を取られても強く生きます。〜

三月べに
ファンタジー
 令嬢に転生してよかった〜!!!  素朴な令嬢に婚約者である王子を取られたショックで学園を飛び出したが、前世の記憶を思い出す。  少女漫画や小説大好き人間だった前世。  転生先は、魔法溢れるファンタジーな世界だった。リディーは十分すぎるほど愛されて育ったことに喜ぶも、婚約破棄の事実を知った家族の反応と、貴族内の自分の立場の危うさを恐れる。  そして家出を決意。そのまま旅をしながら、冒険者になるリディーだったのだが? 【連載再開しました! 二章 冒険編。】

妹が聖女の再来と呼ばれているようです

田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。 「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」  どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。 それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。 戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。 更新は不定期です。

婚約破棄ですね。これでざまぁが出来るのね

いくみ
ファンタジー
パトリシアは卒業パーティーで婚約者の王子から婚約破棄を言い渡される。 しかし、これは、本人が待ちに待った結果である。さぁこれからどうやって私の13年を返して貰いましょうか。 覚悟して下さいませ王子様! 転生者嘗めないで下さいね。 追記 すみません短編予定でしたが、長くなりそうなので長編に変更させて頂きます。 モフモフも、追加させて頂きます。 よろしくお願いいたします。 カクヨム様でも連載を始めました。

転生先ではゆっくりと生きたい

ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。 事故で死んだ明彦が出会ったのは…… 転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた 小説家になろうでも連載中です。 なろうの方が話数が多いです。 https://ncode.syosetu.com/n8964gh/

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

欲しいものはガチャで引け!~異世界召喚されましたが自由に生きます~

シリウス
ファンタジー
身体能力、頭脳はかなりのものであり、顔も中の上くらい。負け組とは言えなそうな生徒、藤田陸斗には一つのマイナス点があった。それは運であった。その不運さ故に彼は苦しい生活を強いられていた。そんなある日、彼はクラスごと異世界転移された。しかし、彼はステ振りで幸運に全てを振ったためその他のステータスはクラスで最弱となってしまった。 しかし、そのステ振りこそが彼が持っていたスキルを最大限生かすことになったのだった。(軽い復讐要素、内政チートあります。そういうのが嫌いなお方にはお勧めしません)初作品なので更新はかなり不定期になってしまうかもしれませんがよろしくお願いします。

処理中です...