お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ

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第6章 冒険者ルーク2

第53話 人たらし……?

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それから兄上とカミルに、オルタとにイールの5人と一匹で昼食を済ませて、再び建設中の場所まで戻って作業が終わっていない水回りの設置を終わらせれば、俺のお役目は終わる筈だった……。
だが、カミル兄様の新しく出来た部屋を見せろとエル兄上が言い出してた。
なので今は、カミル従兄様と新しく造った部屋の中にいる。

「ルー………」
「なんですか?エルク兄上様……」
「これは……なんだね?」ニッコリ。

こ、恐い……笑顔が黒い影を背負ってるよ!

「なんだと、言われましても。兄上……カミル従兄様の新しい部屋♡ですが……。(俺も負けずに、にこりと笑う)」
「う!そ、そうではない!ルー」
「まぁ、まぁ、エルク落ち着いてください。ルークが私の【為に】、この部屋を作ってくれたのですから。本の虫の私を思ってくれてね、こんなに嬉しい事はないですねぇ……。私は、エルクが恨めしいですよ。フフフ」

カ、カミル従兄…頼むから【為に】を強調するなよ!

「まったく…ルー。この人たらしめが……」
「人たらしって……。そんなつもりは、ないですがねぇ~。でしたら、チェスターには嫌われたのは何故ですかねぇ?」
「あれは……例外だろ。あんな、恩知らずの事を持ち出すなよ」
「フフフ、そうでしたか?これは失礼を。それで、兄上もこの様な部屋が欲しいのですか?」
「ああ、出来ればな、全く同じではなくて良いのだが……。礼ならなら考えるぞ?」

礼ねぇ…別になにも欲しくは無ぇなぁ…。

「ですが……エルク、貴方は私よりも本が多いでしょう?」
「あぁ、それだな……問題はな。それより、他の部屋はどうなってるのだ?ルー」
「え?この部屋とは、別の部屋の事でしょうか?」
「当たり前だろ?整備されてるのは。カミルの部屋と、屋敷の水回りのぐらいしか、手を出してないのだろ?」

………よく、お分かりで……。

「他にはカミル従兄様が使う、寝室に浴室にトイレ位ですよ?新たに作ったのは」
「ほぅ……。寝室と浴室にトイレね……。カミル見ても?」
「ええ、どうぞ」ニコリ。
「チッ!」

舌打ちって兄…大人げないですって!

「本当に、特別なことはしてませんよ?強いて言うなら、城の水と回りと変わらない物を作ったですかね?」

エルク兄にカミル達とリビング以外の部屋を見て回る。
先ずは寝室………ここはまぁ普通だよな? ベッドに、クォークインクローゼットが在るだけだ。
そして、次は浴室だな。
ここも脱衣所に洗面所と、個室のトイレを一緒にして、浴室は少し大きめの浴槽にしただけだ。
これで全てだぞ?後はロフトだけだ。

「こんな感じですよ?兄上……。なにか、引っ掛かった事はありましたか?」

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