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第6章 冒険者ルーク2
第26話 セバスの心配
しおりを挟む「さて、ルーク様……」
セバスはルークの肩に、手をあてて軽く揺さぶるがルークはまったく起きる気配がない。
「これは……困りましたね。随分とお疲れの様ですね……?」
仕方有りませんね……暫くこのまま眠っていても支障は無いですかね。
そう呟いて、ブランケットを持ってこようとリビングを出ようとすると、リビングに人が入ってくる。
「ルークは、ここに居るのか?」
「ルーク!」
「(お二人とも……少しお静かにして下さい!ルーク様が、お疲れで寝てしまってますので)」
セバスが、ルークを起こさないように小声でオルタ達に話しかける。
「そうか……それなら仕方ないか……」
「(オルタ殿、声を落としてください、起こしてしまいますから)」
「大丈夫だろうよ!ぐっすり熟睡してるぞ?そやつは」
「お二人戻ってこられてたのですね?」
「ああ、先程な」
「せっかく、夕食を誘いに来たのだがな?寝てしまっては仕方ないか」
「そうでしたか……ですが、先程ゼスタと話してましたから、まだ夕食は時間が掛かりますよ?」
「おや、そうか……なら待つか…。にしてもぐっすりだな?」
「あれは起きないだろな?」
「だろうよ……」
「オルタ殿…ルーク様は今日は?お一人で動いていたのでしょうか?」
「ん?ああ、何時もの事だぞ?魔力が多く使われてるのが分かったからな……」
「我々より、影達の世話が大変だったのではないか?」
「そう………でしたか。所で……明日もオーがの残党狩りだそうですが……ご一緒に行かれますか?」
「我らは、明日も魔物の討伐と聞いてるが?」
「そうでしたか。それは良かった」
セバスはそれを聞いて少しほっとする。
「どうした?セバス殿?何か心配事でも?」
「いえ、大した事ではありませんが………珍しいのですよ。こうして無防備で、こんな場所で疲れて眠ってしまうのが……」
私達が普通の声で、話しをしていても起きる気配がないのですね。
「まあ、魔力回復に少し時間が掛かるのではないか?あれだけ休みも余りなく、立て続けに魔力を使っていればな?」
「そう我らだって、あんなに続けては魔力は続かないぞ?」
「そうですか………(ご無理をなさってるのですかね)」
「まあ、暫く寝れば目が覚めるだろう。その頃にまたくるぞ!」
「ハハハ、そうだな!ルークとの飯の時間は楽しいからな!」
そうですか……なら私も少しここでゆっくりしましょうか?
「それでしたら、ここで少し休むルーク様を見てましょう」
「セバス殿は過保護だの?ハハハ!」
「放って置けば自然に起きようが?」
「そうは行きませんよ。さっお二人はお部屋に戻られてください。支度ができましたら、メイドにお声を掛けさせますから」
「分かった、ではな」
「ええ」
そしてオルタ達がリビングから出て行った。
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