お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ～見ろ（笑）

第4章 独立

第12話 チェスターの悪意 9

使用人の建物は古びて居り、飲み水は外の井戸水のみである。
井戸も予め、塞で置いたので水も無い。
ま、自分で掘れば別だが……。建物の外には出れなくしたので無理だと思う。
だがそんな説明は、要らないよな？眠らせてるから起きないよ？ハハハ。

（インベルトに、見方なんてするから貧乏クジを引く羽目に成ったのだから。妥当だろう、御愁傷様です……）

そして屋敷に戻り今度は、エル兄と二人でインベルトが使っていた部屋迄行き、インベルトを部屋の中に突き入れた。そしてスリープを掛けると、先に掛けていたストップとサイレントを解いた。

「よし！これで置き去りにするか」

ま、腐っても兄だったので、情けで部屋に水の瓶1㍑と、乾パンを一袋出して置いておく。
さて、本邸の井戸も完璧に塞いであるので使えない筈だし。後は結界を厳重に掛けて、庭に出れない様にして……。

完璧じゃん俺！

「エルク兄上？これで完了です……完璧です！誉めて下さい！フフフ！」
「ルー……お前、相当あれに色々とやられてたんだな……済まなかったな…」

や、なんでこんな所で謝るの？止めてくれよ？

「ほ、ほら、エルク兄上。ルイスも見てますよ止めて下さい！」
「だが、あれに。水と菓子は要らないぞ？あれ置くのか？」
「まぁ……あれ3日も、持ちませんよあの人は。意地汚いですしね」
「そんなにか？」
「ええ、大体取られてましたよ？お蔭で俺のイベントリーの中は、食べ物だらけですよ？まぁ、幼少の頃の話ですがね。なんか癖で……」
「全くお前は……」
「仕方ないじゃ無いですか？目を盗んでは俺に嫌がらせ、と言う虐めをするのですから。先程見たでしょ？パーティー会場での、あのわざとらしい。酔ったふりして抱きついて……あれ結構痛いんですよ。しかも2度もやられてるし」
「まぁ、見たがな……。それでは帰るか？あ、明日の登城は何処から出るか……」
「成らば、申し訳ないですが。門番が使っていた、詰所に繋げますよ？彼処ならエントランスの結界解除して、繋げばつながりますしね」
「それなら大丈夫だな、明日も頼むよ？さあ、屋敷に戻るぞルーク」

そうだった……明日……か。