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第4章 独立
第5話 チェスターの悪意 2
しおりを挟む次期当主はエルクにと聞いて、チェスターが慌てる。
「は?な!何故です?父上。私が次期当主ですよね?ルーク嘘を言うな!」
「ふん、そんな訳無かろうよ。お前の企み等筒抜だぞ。ルークも言っていたがな……。ルークの幼少の頃から今までの怪我は、大抵お前との事が原因だ!親なら可笑しくは思うのは当然だろ?」
「そ、それは偶然です。言い掛かりも大概にして頂きたい」
「そうか?影から、ちゃんと報告を受けていたぞ。こと有る事に報告が有ったぞ?今回のルークの早い帰還も、お前の手引きだろ?マルスを、使ってな?本来ならルークは、後半年あの馬鹿のパーティーで策を実行して、帰還する手筈だったからな。調べさせたよ」
「そ、そんな、それはルークの自作自演だ。私は関係無い!」
「関係ねえ……」
そこで従兄弟が口を出し始めた。
「なんだ、カミル。私の家の事に口をだすな!」
「いえ、関係無いのは貴方だからなぁ~。家と言われてもねぇ?叔母様?」
え?なんでカミル兄が知ってるの?
「カミル……まぁそうだけれど……困ったわねぇ~」
……チェスターがこんな愚かだとは。
そう言って、ティーカップに手を伸ばして御茶を飲む。
「愚かとは、いくら母上でも失礼だ!」
「ぷっ、クククク!」
「ライン何故笑う?」
「いや、化けの皮が剥がれても、馬鹿なのは剥がれないなと。思いましてね?えっとチェスター?で良いの?叔母様!」
「まぁ、良いわよ。チェスターですもの、もう……前の名は忘れてしまってるわよ!」
「何の事ですか?私がなんだ!」
すると、エルクは知って居るらしく話し始める。
兄上もなにを知ってるのですか?
「まぁ、こうなったら。仕方ないですかね。父上、母上?」
「そうだな!これ迄の恩を。こんな形で返されるとは、思ってなかったがな……残念だよインベルト」
「は?インベルト?誰ですそんな者は、ここにはいませんよ?」
「居るじゃないか?ここに」
エルクが、チェスターに向けて指を指す。
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