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第3章 誕生日パーティー
閑話 ワイルドウルフ パーティーside 3-6
しおりを挟む足取りは重く、森の中を歩いて居たが。
どうやら森りを抜けて、人が歩く道に出られた様だ。
だが、すでに回りは暗くなっていて、このまま動くのは危険なのは分かる。
オースは、適当な場所を選び野宿をすることにした。
辛うじてオースは、自分の鞄だけは持っていたので中からナイフを出して、足元に落ちた木を削り持っていた。火を起こす道具で火を起こし焚き火をする。
火を見ながらオースは、考える。
「くっそ!此れからどうするか。仲間をまた集めるか?だが今回の事で、ギルドが煩そうだな?そうだ………このまま違う国に行くか?どうせ仲間も居ないんだ。そうだわざわざ、エンケルに戻らなくても良い!そうだそうするか、ならばどうする?」
手持ちの干し肉を少し齧り、色々と考えて居た。だが……、走り回って疲れたのか?段々眠く成って来た。
「くっそ!眠い!ルークが居れば結界を張らせたのに……」
しかし、今更ながら考えるとルークは不思議な奴だった。
奴と組んだのは今から……2年は経っていないか?だがまぁ、それくらいか?
何か、ヒョロガリが居ると気になり、良いカモにしてやろうと近付いた。
そして、パーティーメンバーに誘い。
下働きをさせたが、宇田津が上がらずイライラするばかりだったが……。それでも役には立っていた。
旅の準備、手配、食事の用意、どれも役に立ったが。誰もが出来る、当たり前の事だと吐き捨てて馬鹿にした。
だが………追放してダンジョンを、ルーク無しでアタックして、この様だ!
今更だが、ルークは役に立って居たんだと初めて実感する。
そういやぁ、あいつ追い出す時には散々殴る蹴るを、したが……あいつ生きてるのか?
暗がりで散々したから生死も確めずに居たが……。
たらりと汗が出た。
「やベーマジあいつ殺してたら俺は、犯罪奴隷だ!それだけには成りたくない」
しかも犯罪でも、殺しは重罪だった筈だ。
メンバーも死んで居ないのに、おまけに殺しは不味いな。
逃げるにしても足が付く、冒険者じゃないと食って行けねぇー。
逃げ場の無いどん詰まりだ……。
◇◆◇◆◇◇◆◆◇
さて、前の見張りと交代して。また、違う影二人だが……。
こちらの二人も個性が強い。
「見張り交代したけど……無理!ハンス無理!」
「無理じゃねぇーよケルバン!次の交代までは俺らの役目だよ!」
「えぇ、無理!あんなの見てても、つまらない。どうせなら綺麗なレディを、観ていたい。キラ!」
また、始まったと呆れる相方だ。
「じゃなかったら、ルーク様を観ていたい!あの方の美貌は、正に神!」
「しっ!声押さえろ!馬鹿者!」
「お、これはすまん。フフフ!だが……」
馬鹿者の口を押さえて、静かにしろと言う小声で、ほらあいつ何か言ってる聞こえないぞ!報告出来ないと、愛しのルーク様にご迷惑が掛かるぞ。
「むぐぐ……」
手を離せと相方の手を叩くと、手が離れた。
「ふうー苦しいぞ!分かったよ見張るぞ!」
偉そうに……。
そしてオースがこぼした、言葉を拾って行く影二つ……。
そうだよ!お前は何処に行っても犯罪者の手配犯だ!
しっかし寒いな!
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