117 / 428
第3章 誕生日パーティー
閑話 ワイルドウルフ パーティーside 3-4
しおりを挟むこんな所で、叫んでる場合じゃ無い。
そうだ、これは夢でもう一度トレシュを触ったら気味が悪いと言って、怒って嫌がるはずだ。
「おい!トレシュ起きろ。カルエも、こんなに何処に居ても仕方ねぇー外に出るぞ。ほら起きて行くぞ!」
起きろと二人を、動かそうとするが。
……もう二人共死んでいて動かない。
「どうして……」
オースが呆然として、力が抜けたのか?
カルエの側で膝から崩れ落ちた。
「どうしたんだ!何なんだよこのダンジョンはよ!○○○様何故こんな場所を俺に!俺達に、依頼したんだよー」
叫んで暫くそのままでいると、何処からかカサカサと、小さな音がするのが分かった。
「なんだ?音が……。する?」
すると、カルエの首筋辺りから、虫が這い出て来るのが見えた。
(ヒィ!な、む、む、虫!いや、止めろ)
虫は、トレシュからも這い出てオースに近付てくる。その虫は一匹では、なく何百何千と何処からか、這い出て来てオースに迫る。
「ギャー!!!!!」
オースは叫びながらカルエ、トレシュから這いつくばって離れて、立ち上がるとその足で二人を置き去りにして逃げる。兎に角必死で走り逃げる。
後ろを振り向くと虫の大群が追ってくる。
何処をどう走っているのか、オースには分からなかったが兎に角走る。
どれくらい走ったのか分からないが、目の前に明かりが見えて来た。オースは、その明かりを目指して走った。そして着いた先には、何時間か前にパーティーメンバーと、気合いを入れて入った。
ダンジョン入り口に戻っていていた。
「戻って…………来れた……」
オースは、ばたりと倒れ気を失った。
オースがダンジョンから出て倒れている。
だが、その回りにはちらほらと人は居るが、誰もオースに声を掛け様とはしなかった。
◇◆◇◆◇◆◆◆◇
「あらら?あそこで倒れてるのって、おれらが見張ってた奴だねぇ?」
木の枝に二人で立ち、一人がくるんと一回転して手を額に当てて、望遠鏡の形を作ってオースをみる。それで見えるのか?と、相方は思うが好きにさせる。
「ん?ああ。本当だ!何で寝てる?」
「分る訳無いじゃん。まぁ良いんじゃね?俺らは見張ってろって、言われただけだしぃ~」
「しかし良かった。あれ以上、下の階層に行かれなくて。俺らもヤバかったし!」
「そうだねぇ!ヤバかった……でも、ルーク様なら余裕で簡単クリア!」
ブイと指でVサインをする。
中々オチャメである。本当に腕の立つ影なのか?疑うが……。
「それな!本当そう思うわ。ハハハ!」
そんな話をしていると、気を失って居たオースが気付きそうだったので、二人は直ぐに姿を隠した。
13
お気に入りに追加
1,122
あなたにおすすめの小説

異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。

転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!

幼女と執事が異世界で
天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~
黒色の猫
ファンタジー
孤児院出身の僕は10歳になり、教会でスキル授与の儀式を受けた。
僕が授かったスキルは『眠る』という、意味不明なスキルただ1つだけだった。
そんな僕でも、仲間にいれてくれた、幼馴染みたちとパーティーを組み僕たちは、冒険者になった。
それから、5年近くがたった。
5年の間に、覚醒したスキルを使ってパーティーに、貢献したつもりだったのだが、そんな僕に、仲間たちから言い渡されたのは、パーティーからの追放宣言だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる