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新たな町へ

679話 お話し合い 2

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 ま、金は問題ない。
 まずは移動先を決めねばならんけど、この町に残りたい人は居るかな?

「移動先は、まだ決定してない。候補はユニス国と、後は………」 

「ええ!ユニス国ですか?」 

 おっと、食い気味に突っ込みが来たけど、なに?

「そうだね、他の移動地候補は決めかねてるかどな。ユニスには知り合いが居るんだ。だから、そこが良いかと思ってるんだよね」

「ユニス、あの国はあまり良い国とは聞いてないよ」

 あっ、この話題。
 これは、話が進まない!纏まらない!って思ってた方が良い感じかな?

「マイナは、この国の出身?」

「国はここだけど、領地が違う」

「そうか。なら居た場所に戻りたい?」

「嫌、誰にも会いたくないし、向こうも嫌だと思うよ。食べて行けなくて売られたから」 

「そ、そっか、悪かったな。なら国はここで、違う領地が良いの?」

 聞かなくてもいいことだった!

「うん、ユニスは嫌だよ」

「俺もユニスは嫌だな」

 と、カナル。
 その他の誰もがユニス国の移動を嫌がる。
 これは困ったぞ、この国の王都以外の違う領地なんて見て回ってない!
 これは大変だ。
 明日から、他の領地を見て回らないとな。
 あっちゃ~そこからかぁ~。

 ちょっとばかり頭を抱える暁彦だ。

「で、どうするんだ?」

「そうだな~移動先はもう少し待っててくれて、探してくるよ」

「この国限定で、頼むよ旦那」

「そうですね、出来ればそれでお願いします」

 と、口々に皆ドイア国限定で推してくる。
 そんなに良い国かここ?
 因みに、ここが王都だぞ!

「そうか、ならその方向で。それと、当分の間の食料は、俺が何とかするよ。なんなら今から補充するしな。あつ、グレドは魔物の解体は出来る?」 

「へっ? 解体?」

「そう、魔物の解体出だよグレド来ない?」

「そりゃ~出来なくも無いが、場所がな」

「ああ、それなら厨房の外に解体場所造るか?」 

「出来んのか?」

「そりゃ~出来なければ、そんな話はしないよ」 

「だったら、作ってくれ」

「了解。明日造るよ」

「頼むぜ旦那」

「これで、しばらくは食って行けるかな」

「まあ、そうだな。畑からも温室からも食い物は採れるからな」

 ま、店屋に頼まなくても大丈夫か。

「で、主様移動すんの?」

「皆が賛成してくれるなら、この王都からは出たい。あの領主もギルマスも騎士団長も横暴すぎだし」

 そもそも、ここが王都なのに領主がいるんだ?あれって、国王陛下代理でこの土地を管理する人なのかな?
 つか、日本で云うとこの市長なのか?あいつの貴族ポジションが、良くわからん。

「でも、良く考えたんどけど、移動先もそんな人出てくるよね?」

 多分とマイナ。

「うっ!」

「そうだよな、なにせ旦那だし」

「うっ!」

 ちらりと俺を見て、爆弾発言してるのはカナルだ。
 お前、後で覚えとけよ!

「だ、だけど、領主なんかと知り合いにならなければ、良いだけだよな」

 どう言うフォローだよ、カナル!
 あっ、俺が睨んだのが分かった?
 でも、後で覚えとけよ!
 手痛いイタズラをして遣るからな。
 ったく、碌な話をしないな!

「それは言えてる」

 おい!カシュー!

「まあ、そうだね」

 ゲイルお前もか!フォローする気ないだろ。

「そもそも旦那は、何で領主なんかと知り合いになったんだ?」

 っとここで飛び火。

「ガインがここに来る前の話だよね?」

「そうそう。あれ?なんだったけ?」

 ……あれ?なんでだったけ?

 
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