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新たな町へ

668話 依頼ボードを眺めつつ

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 絡まれた貴族様を振り切って、ギルドに向かう事にした。


 さてさて、約束の時間よりは少し早いけどギルド行こう。もうやだ。


 って事で、ギルドに来ました。

 ギルドの中に入って、未だ約束の時間には余裕であるので、依頼ボードを繁々と見る事にした。
 そうそう、認識阻害掛けてるから誰からも絡まれないで済んでるよ、今はね。

 えっと……何々、ボアの討伐依頼とゴブリン退治か。
 こう言うのは何処でも在るんだね。
 それから、おお!ワイバーン退治も依頼に出てるんだな。 
 これは若干依頼料がお高めだ。
 後は、商人の護衛か。
 何々、隣の国の街まの護衛か。
 それで護衛の依頼料は………ええ安いなあ。
 これは安すぎだねパス!
 受けないけど…笑。

 しっかし、商人が護衛の依頼を出すなら、せめて金貨数枚ぐらいの値段見積もって出そうよ。
 なんだよ、一人大銀貨八枚って。
 それから、、、街の清掃の依頼が多いな。

『これって、一人大銀貨八枚なのかな? ナビどう思う?』

《さぁ? 私にも分かり兼ねますね。気になるのならカウンターで伺っては?》

『いや、それは遠慮しとくよ。巻き込まれたら怖いし』

《それは言えてますね。主は巻き込まれタイプですから》

『だよなぁ~。何が悲しくてトラブルになんるだろう?』

《さぁ?》

 なんて事をナビと話して依頼ボードを繁々と見つめる俺。

 後は何があるのかな?
 何々、配管掃除に溝浚いか。
 これも依頼料が安過ぎる。
 汚い仕事こそ少し値段が高い方がいい気がするね。
 ま、どんな依頼も受けないけどね。

 あっ、薬草の納品依頼があるな。
 料金は安いが在庫は減らせる。

 ってことで、認識阻害をなんとなく解除して、受付カウンターへGO!

「すみません、これの依頼の素材があるので納品したいんですけど」

「はい、納品ですね。えっと、ここに依頼品の薬草等の素材を出して下さい。それと、ギルドカードも確認中しますので出して下さい」

「はい、素材はこれです。で、ギルドカードはこれ」

「はい、ありがとうございます。少しお待ち下さい、確認して参りますので」

「分かった」

 受付のお姉さんが奥に引っ込んで行って、しばし待つと何やら慌てて奥から出てきて、俺に詰め寄ってきた。
 な、なに?

「あ、あの、貴方昨日のボアの人ですか?」

「はあ? ボアの人って……。まあ、ボアは昨日の納品して、今は査定待ちだけど。何もう査定額出てたのかな?」

「えっええ、出ました! それとカードをお返しします。あと、これが今回の査定額と、先ほど納品していただいた金額です。お受け取り下さい」

 慌ただしい人だわ、この人。

 受け取れと言ってだされた金貨を見てホクホクする。
 さて、いくらになったかな?

「おお、あれ結構な額になったんだね。良かった。あ、それと訊きたいんだけど」

「な、なんでしょう?」

「ボロボロの、グランドムーンベアが一体有るんですけど、引き取って貰えないだろうか?」

「ボロボロの、なんですって?」

「だから、グランドムーンベアですよ。俺の友人達が倒したんですけどね、ソイツら今ここに来れなくて、俺が代わりに持って来てるんですけど」

「そ、そうでしたか。では、お手間ですが奥へどうぞ」

 受付のお姉さんに連れられて、また解体倉庫へ来たよ。

「そ、それではここに出して貰えますか? 私は解体する者を呼んで来ますから、ここでお待ち下さい」

「分かりました」

 また、ここか。
 相変わらす匂いが混もってる。
 血生臭い。

 なので俺の周りにクリーンを掛けた。

 ほっ、これで臭くない。

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