ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

いくみ

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新たな町へ

607話 騒がないでくれよ…

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 さてさて遣って来ました!空を飛び海を渡ってやって来たのはキリンジ王国!と云うらしい。

 その国の領主が管理する町の手前で、空から降りて町に入る為にテクテクと町まで伸びる道を歩く。

 まあ、この国に来る迄にオークの群れやら色んな魔物も空から見えたのでそれを殲滅させてから来たけどね。

 …要は寄り道です。


 大して整備もされていない道でこぼこの道を歩きで、町の門を何時ものごとく門番に通行税を払い町の中に入る。

 入って早々、町のギルドを探してギルドの中に入る。
 そのギルドの中に入ると、受付のカウンターが空いていたので直ぐに受付の前に立ち受付のお嬢さんに話し掛ける。

「あの…」

「はい? 以来でしょうか? それともなにか?」

 ニコッと笑い俺に話し掛ける受付のお嬢さん。

「い、いえ…その始めてこの町に来たのですが、何処か良い宿が有りませんか?」

「…それでしたらこちらのパンフレットを御持ち下さい。簡単な町の地図に為っており宿屋や食事処を載せてますよ?」

「そ、そうなんですね。ありがとうございます。それから薬の買取と、魔物も買い取って頂ければ有りがたいのですが」

「はあ…買取ですか? それでしたら、彼方のカウンターから買取ますので、彼方に移動をお願いします」

 愛想のない…お嬢さんだ。
 始めにニッコリて笑ってくれはしだけど、その後の会話では笑顔一つ見せず仕事をこなすお嬢さん。
 随分とこ慣れてらっしゃるなぁ、冷静沈着ってイメージだね。

 でも…これから出す物を見て、喧しくされないと良いけど。

 買取カウンターに移動して担当してくれたお嬢さんが、カウンター越しに案内してくれると言う。

「ああ御客様、その前にギルドカードは御持ちでしょうか?」

「有るよ、ほら」

 懐からギルドカードを取り出しカウンターに置く。

「失礼します、少しお借りしますね」

 受付譲がカウンターに置かれたカードを取ると、何やら確認してるけど……なんだろう?と思ってるとなんか興奮して俺に話し掛けてきたぞ?
 さっきまで大人しくしてたのはなんだった?

「お、おおおおおお客様!あ、ああ貴方様はS、Sランクの冒険者様ですかーー」

 おーおぃ!お嬢さんあんた声がデカイぞ黙れ!

「あ、あの俺の情報はもっと静かに…」

 騒ぐ受付譲に、静かにとしてくれと頼むと、焦って俺に謝ってくるけど…気をつけて下さいよ本当にさぁ…。

「あ、す、すみませんでした。私興奮してしまって…」

 そう言って口元に手を遣るけど…もう遅い。
 ギルドの中に居る冒険者達がこそこそと何やら話す声が…。

 でもこの時間は冒険者が少ないようで…良かったよ。混んでる時間に騒がれでもしたらもっとヤバい気がするし。

「お願いしますよ、あまり騒ぎを起こさないてくれ。それで、カード返してくれるの?」

「あ、はははい!お返しします。すみませんでした。それで買い取る物は?」

「ああ、ここに来る途中でオークを倒して来たからそれと、この薬を買い取ってくれる?」

 オークは出さないけど、回復薬の瓶一本をカウンターに出して見せる。

「オークですか?それでしたら倉庫へ御案内しますので、こちらからお入り下さいませ。それと…この薬は…回復薬ですか?」

「ああ、中級の回復薬だ」

「そ、そうですか、でしたら薬は後で見せてください。先にオークを奥で出してください。御案内します」

「そう? ならよろしく」

 カウンター脇の開閉式の扉から倉庫へ案内をしますと、受付お嬢さんに案内されて倉庫に入ると…ここもやっぱり独特な…匂いだ。

「すみません、ここにオークを出してくれますか? 今解体する者を呼んで参りますので」

「わかった」

 返事をするとパタパタと走り、受付譲がその場を離れて倉庫の奥へ小走りでこの場から離れて行く。

 残された俺はオークを三十体アイテムボックスから取り出して、オークを積み上げちょっとした小山を作り、受付譲を待つ。




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ご挨拶を近況にコメント出してますので、そちらもご確認下さい。


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