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新たな町へ
603話 不思議なギルマスだった。
しおりを挟むギルマスが出て行ったきりまだ戻らない……なぜ?
結構待たされてるので、そろそろ帰りたいなぁ~なんて思ってケイルス達を見れば二人も暇をもて余してるし。
なので、ケイルスとカシューにもアイスティー出しておまけに茶菓子まで出して飲み食いし始めたが……ギルマスは未戻って来ないし!
……むぅ遅い。
ギルマスの戻りを待つこと数十分、ナビから話しかけられた。
《主、手早くテーブルに出した物をお仕舞い下さい! ギルマスが戻って来られますよ》
『はぁ~やっとか。サンキュー!ナビさん』
「ケイルス、カシュー出した物を仕舞うよ。ギルマス戻って来る」
「……承知しました」
暁彦は飲み食いしていた物をポイポイとアイテム鞄に放り込みギルマスの登場を待つ。
「しかし…旦那様」
「なに? ケイルスくん」
「ギルマスがお戻りなのが、なぜ分かるのです?」
「まあ……ほら、探知スキル持ってるし」
「……(聞いた私がバカだった…)それは大変失礼しました」
「へ? なにその間は、それになんで謝るの?」
「い、いえ」
「ケイルス、旦那様は規格外だ。深く考えると禿げるぞ?」
「は、禿げ!」
手を頭に持って行き髪の毛を気にするケイルスくんだ。
「カシューくん? 君さぁ~俺に対して失礼じゃないかな? 結構酷くないかね?」
「ハハすみません。旦那様の規格外を、俺はずっと目の当たりにしてるもので…」
「私もカシューの言ってる事が、最近に為って理解し始めましたが……まさかここまでとは…」
「むぅ…なんだよ二人してさ!」
まあ規格外なのは自分でもわかってるんだけど!すみませんねぇ~規格外で!
でもケイルスくんは頭髪を君気にしてるのかね?だったら後で育毛剤を進呈して挙げよう!ハハ!
そんな話をしていると何処かに行ってたギルマスがやっと戻って来た。
けど…なんか肌がピカッってしてるよ?
しかも顔!ニコニコと満面の笑みを貼り付けてる。
何気に怖い。
だが、そんなことはどうでも良い!
早く話を再開させよう!そしておぜぜ(お金)を貰って早く帰る!
「ごめんなさいねぇ~待たせちゃって?」
「は、はぁ…別に構いませんが」
「フフフ、君は好い人ねぇ~。それで…ええっと、あら? 貴方のお名前なんだったかしら?」
今頃聞くのかい!それに好い人って…はぁ……絡むな危険俺耐えろ!聞き流せ誉めてくれてるはずだ!気持ちを押さえて自分の名をギルマスに伝えるんだ!
「……わたしの名は!暁彦と言います。以後お見知り置きを、ギルドマスターさん」
「そうそう!そうだったわね!さっきギルドカードをみてたわ。ハハ…その…ごめんなさいね?少し君が出した化粧水を見て興奮してしまったのよ。それで、この化粧水の在庫って、後何れくらいあるのかしら?それとこの石鹸も試したいのだけれど」
「化粧水は今回持ち込んだ分しか有りません。石鹸もこれしか有りません。お試し用は此方になります」
「あ、あら、ちゃんと試し用が有ったのね?それならちゃんと言って欲しかったわ」
「ええっとそれは済みませんでした。ですが…その…いきなり部屋から出て行かれてしまったので話すことも出来なかったのですが?」
俺は少しムッとした感じでギルマスに話す。
「そ、そうだったわ!アハハ」
笑って誤魔化すなよ!
「それで、此方の物は買取して頂けますか?」
出来ないなら違う町に行かないとならんしな!
「ええ、全部買い取るわ。金額は…そうねぇ~この後ちゃんと鑑定してからに為るけれど」
結局明日かよ!さっき鑑定士呼ぶ様な話をしてなかったかね?
「…そうですか、それでいつ頃分かりますか?」
「そうねぇ…明日の昼一つにまた来てくれないかしら」
「昼の一つですね?それでは、その頃にまた出直しますので、よろしくお願いします」
「ええ、そうして頂戴、受付には話を通して置くわ」
そうですか、でも人をあんなに待たせるなんてしないで欲しいものだ。だが…此を言ったらまた……トラブルになる。
押さえろ俺!俺は大人だ!
「…じゃ、そう言う事でケイルス、カシュー帰るよ」
「「…はい」」
若干時間の無駄があったが……取り敢えず揉めなかったのでよしとしよう。
にしても不思議なギルマスだったが、うん気にしないでおこう!トラブルは避けたいしな!
さて帰ろっと!
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