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新たな町へ

571.5話 旅に出る前にのつづき…。 改稿 

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すみません…商業ギルドのお話を少しだけ…

ではどうぞ


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 暁彦が旅に出ることを決めたが…未だ商業ギルドに顔を出してないことに気が付く。
 何せ冒険ギルドに通いつめていたので、すっかり商業ギルドの存在を忘れていたのだ。

 それにいい思いもしてないからね。

 ここ最近、冒険者ギルドと折り合いが悪くなったので、作っておいた回復薬がアイテムボックスの中で死倉状態。
 初級と中級の薬が山程あるのだ。

 なので暁彦は重い腰を上げて商業ギルドに出向くことにした。

 時間は未だ昼前だ、ケイルスと旅の話をしてからそう時間は経ってない。

 こそ~っと一人で屋敷を出ていく?
 いや、また居なくなると怒られるか?
 あっ!だったら…ケイルスと護衛に……カシューを連れていくか?

 暁彦は自分の部屋を出てケイルスを探す…とりまケイルスの執務室に行ってみるか…。
 執務室の扉を軽くノック………?
 ふむ…部屋には居ないのか。
 なら……マップで捜索……いた。
 別館の教室だった。
 そうか!未だお勉強の時間かぁ…。
 仕方ない…昼食を食べてから声を掛けるか。

 暁彦は一旦自室に戻る。

 なら空いた時間で商業ギルドで売る物をチョイス!

 アイテムボックスから回復薬以外の死倉の品を出して行く。

 えっと…まずは木彫りの鳥の置物を三体。
 それから水晶の置物にこれは小動物の飾り。
 主に兎や鳥と猫に犬だ。売れるかね?
 それから……。

 何の付与もしてないアクセサリーを数点。
 これらを出した所でナビから苦情が入る。それから……化粧水と石鹸なんてどうよ。初出しだぞこれ…フフンと鼻を鳴らす。

《主、水晶の置物はアウトです!》

『へ? そうの?売れると思ったんどけど?』

《それは、オークションに出すような物に為りますよ!少しは自重してください》

『り、了解』

《まったく!》

 怒だったハハハ。
 だが化粧水と石鹸は良いんだね。

 で、それらを別のボックスに整理していれてると部屋のインターホンが鳴った。

 それを慌てて取る。

「ハイハイ」

「旦那様、御食事の御用意が出来たとのことですか?」

「了解、今行くよ」

「では、御用意してお待ちしております」
と通話が切れた。

 ふむ……ケイルスくん未だ口調が堅い時があるね。
 まあ、癖なんだろうけど…。

 さて、それなら下に降りて飯だ!


****


 昼食が終わり早速出かける事にする。
 勿論、ケイルスとカシューを連れて行く。
 屋敷の皆は心配性だよね?
 なんで?

《トラブル回避役なのでは?》

『トラブル…まあ否定はしないけど…』

 そして、商業ギルドの前で馬車が止まる。

「旦那様、ギルドの前着きましたよ」

「了解。さて、いくか」

「承知しました」

 馬車から降りてケイルスを連れだってギルドの中に入る。

 中に入って受付の前に立つ。

「いらっしゃいませ?どのようなご用でしょうか?」

「売りたい物があるんどけど」

「はあ?売るですか…失礼ですが当ギルドが発行するカードはお持ちですか?」

「…あるよ?ほら」

 とポンとカードを懐から出して、受付の女性に見せると、女性は失礼しますとカードを取る。すると、何やらごそごそと確認しだして…。

「失礼しました、確認が取れましたのでこれはお返し致します。が…長期にご使用されてないようですね?もう少し遅かったら期限切れをするところてしたよ?」ニコリ。

「そ、そうなんですよ!まあ、でも期限切れに為らなくて良かった。まだ使えるでしょ?」

「それもう、問題無く。それで、ですが…何をお売り頂けますでしょうか?」

「ええっと、お姉さん」

「はい?なんでしょう?」

「ここだと、物が乗せられないんだけど。悪いけど何処か違う場所ってない?」

「…のせられない?」

「うん」

「ま、そんなことはないでしょ?良いから乗せてください」

 こいつ…俺を子ども扱いしてる?
 それともバカにしてる?
 まあ良いや、乗せろと言うならのせるよ?
 言質はとったしな!

「なら、載せるよ?いいよね?」

「ええ、どうぞ?」

 だったら、さいしょは小物から。
 置物にアクセサリー数種類をだす。
 ここで、女性の目の色が変わる。
 ああ、アクセサリーに置物みたからかな?
 あっ!水晶の置物出してしまった!
 やべ…

「(だ、旦那様?)」

 こそっとケイルスに話し掛けられた。

「(なに?)」

「(このような物を売るのですか?)」

「(えっ、駄目?)」

「い、いえそうではありませんが……」

「そうなの?でも未だあるから少しまってね?」

「は、はい」

 それから後は……ああ、不揃いの使用済みの食器も出してしまおう!
 あれ要らないし。売れるか分からんが…。

 それと、とどめの!回復薬初級と中級を千本づつ。
 どんどんと箱をカウンターに積み上げた。

 すると女性は悲鳴を上げる。

「ひ、ひぇーー。お、お客様!」

 積み上げた山の後ろから声がする。
 なので、違うカウンターからひょっこり顔を出して受付の女性に「なに?」と答えた。

「も、申し訳ございません!これらの物は一度、下げて頂いてもよろしいでしょうか?」

「ええ!お姉さんが出せって言ったのに?」

「も、申し訳ございません。お客様へのお詫びは、後程致しますので。それと、ギルドマスターを呼んで参りますので少しはお待ちください」トホホ。
ションボリして奥に引っ込んでいく女性だ。

 おや?やり過ぎたかな?
 でも出せって言ったのはあの人だよね?

《主を、子どもだと思っての事では?》

『うっ、うそ~ん。だって、カードに年齢…おや?無いのか?』

《あるわけがないです》

『はい。失礼しました』

「旦那様? これ等は?」

「ああ、仕舞う仕舞う」

 ケイルスに言われて手を動かす。
 ひょいひょいと、カウンターに出した物を鞄に押し込んだ。

 それから慌ててギルマスが出てくると、簡単に挨拶をして部屋に通され、売り物を再度全部出して売り付けた。

 そして屋敷にもどった。

 今回はスゲー金額に為った……フフフ。
 まあ、全部ケイルスに渡したけどな!

 あっ!化粧水と石鹸忘れた…くそ次だな。
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