654 / 761
新たな町へ
589話 パニックる?
しおりを挟む「……暁彦君、君つかぬことを訊くのだが…ね?」
「はあ?」
「君は所帯を儲けたのか?」
「しょたい……? ん?」
ん?しょたい……って…ん?なんだっけ?暫く聞かない言葉だから…あっ所帯ね!
《何をビックリしてるのですか!領主が勘違いしてるのですから、そこは否定する!はい!ほら》
『お、おう…しょたいを…ねえハハハ!』
《笑ってもないで!ほら早く返事してください》
『お、おう』なんだ?矢鱈ナビが怒ってるんだけど…?
「領主様? 私が所帯をですか?」
「ああ、居まで儲けて、使用人まで雇うなどをすれば、連れ合いでも娶ったのかと思ったのだが?」
「ああ、連れ合いですか?アハハ何を勘違いしてるのですかね?」
「勘違い?」
「ええ、私はい未だ独身ですよ? 屋敷を買ったのは、偶々良い物件が安く手に入っただけですよ。それと、拠点となる場所も欲しかった嵩の話ですがね」
はぁ~ビックリした!
「そ、そうだったか!なら良いか…(それなら未だ此方に引き込める…のか?)」
「そうですが…それがなにか?」
「い、嫌ね?君が住むのに良さげな土地が有ってね、是非見て貰たいと思ったのだが…どうだろうか?」
「………?」
と、土地とは?
《何、固まってるですか?主には拠点があるのですから、断るんですよね》
『……ん?断る……あっ断るね?』
どうしようかなぁ…あの町も段々周りが騒がしく為って来てるんだよねぇ…。でも…ここでも一緒なのかな?
それに一度その土地とやらを見に行っても良いのか。
「おい、暁彦くん?どうしたね?」
「はっ!申し訳ございません領主様、少し考えて居りました。アハハ、で、では一度その土地を見させて頂いても宜しいでしょうか?」
《見るんですか?》
『見もしないで断れないだろ?多分不敬にあたりそうだし…。機嫌損ねたらヤバそうだし』
多分この人善意で言ってると思ってるんだろうし。そこで断ったら………怖ぇぇ……。
と身震いする暁彦だ。
「ああ!構わんぞ。なんなら今からでも行くか?」
「い、今からですか?でも…そうしますと…領主様のご予定が……」
少し気を使う振りをしてみる。
あざとくはないぞ!本心だぞ!
「大丈夫だ!気にしてくれるのは有難いがね。何せここには、騎士団長も居るんだし。私の護衛は隊長達がしてくれるんだよな?」
「領主殿…その様な事は事前にお願いしたいのですが…」
突然領主からの申し出に困り顔の隊長さん。
そうだよねぇ~突然警護と言われても、騎士さん達だってそんなに連れてきてないもんな。
「あ、あの…それはまた後日改めてにしませんか?」
「そうか?土地事態はここから余り離れていないぞ?」
領主邸から離れてないと!それはそれで困るのだが…。
俺としては町外れの静かな土地が希望だぞ!
まあこの領土地は、王都からは離れてるから完璧にここは領主様の土地なのだろうし…ん?それは今は関係ないな。
ああ~なに言ってるんだろ!
俺は今パニックってるんだ!?
22
お気に入りに追加
1,306
あなたにおすすめの小説
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
25歳のオタク女子は、異世界でスローライフを送りたい
こばやん2号
ファンタジー
とある会社に勤める25歳のOL重御寺姫(じゅうおんじひめ)は、漫画やアニメが大好きなオタク女子である。
社員旅行の最中謎の光を発見した姫は、気付けば異世界に来てしまっていた。
頭の中で妄想していたことが現実に起こってしまったことに最初は戸惑う姫だったが、自身の知識と持ち前の性格でなんとか異世界を生きていこうと奮闘する。
オタク女子による異世界生活が今ここに始まる。
※この小説は【アルファポリス】及び【小説家になろう】の同時配信で投稿しています。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる