ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

いくみ

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新たな町へ

583話 部屋を確保しないと…? 改稿

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 それから…食事を終わらせて会計を終わらせると、ケビンが別に部屋を用意してくれて、そっちの部屋に移って時間を潰す事にする。

「ってか、アルムさんそろそろ仕事に戻ったら?」

「ん?今の俺は、お前の護衛が仕事だが?」

「護衛って……」

 そんなもんは要らんぞ?

「まあ、大人しく護って貰ってろよ?こんな機会は無いぞ?」

「まあ、そうなんでしょうが…」

 慣れないし、窮屈だ。

「お前、感情隠すの相変わらず下手過ぎ。顔に出てるぞ?」

「へっ?何がです」

「迷惑って顔に書いてある」

 アルムさんがいきなり俺の頬をつねってむにゅむにゅする。

「い、いは……いはい!いらあいれすぅ……てば!」

 アルムさんの手を払い除けてつねられた頬を押さえて訴えた。

「痛いですよ!なにするんですかもう…」

「ハハ、すまんな。でも顔に書いてあったもんでな?」

「そうですか?別に何とも思ってませんよ。ただ付き合わせて悪いなと、思ったんですよ!」

「ほぅ…そうかよ。だが諦めろ」

「むぅ……」

 ってか、今何時よ……。

《未だ夜の7時です。店としては書き入れ時ですね》

 そうか……ならどうしょう。ってか、宿!取ってねぇよ!

「アルムさん大事ことを思いだしましたよ!俺!」

「な、なんだよ急に」

「宿!俺宿取ってない!」

「はぁ………そ、そう言えばそうだったなぁ……。なら、どうする?」

「宿屋ってこの当たりにある?」

「なんで、お前が知らないんだよ?」

「えっ?俺ここの手伝いしてて、あんまり店から出なかったのと、個人的にゴタゴタしてから、下手に外に出れなかったから知らんのよ」

「お前本当に厄介だったんだな…」

 厄介って失礼じゃねえかな?
 俺だって好きでトラブルに巻き込まれた訳ではないぞ!

「むぅ……アルムさんがいじめる……」しゅん…。

「アキ……お前拗ねたって…………。あっ宿だったな!宿ならカモメ亭のこの通りは宿屋が多くあるとおりだぜ?で、ここより少し奥に行くとベアーズって宿屋があるから聞いてくるか?」

「ベアーズ……って。宿だな?分かった聞いてくる。アルムさんここで待っててよ」

「了解…早く行ってこい(まあ、大方無理だろうけど…)」

 部屋を出て階段を下りて、多分従業員用の出入り口だな。そこから外に出て庭を回って店の門から通りに出てアルムに教えて貰った宿屋を探す。

 えっと…ベアーズねぇ……何処だ?
 マップをみてその熊を、探せば直ぐに見つかった。
 あっこっちね…へぇ~カモメの宿から奥って行ったこと無かったな。

 宿屋の佇まいって何処も変わらんのな。
と素朴な感想……。

 まあそれはおいておき、暁彦は目の前の宿屋の扉を開けて中に入って宿屋のカウンターの前に立つ。間宿の中を伺うが、宿の中は落ち着いた雰囲気でロビーも広めだ。清潔感もあるなぁ……。

「あのすみません!」

 結構大きめの声を出し、人を呼ぶがこの時間って忙しいよな…出て来ないかもな。けど部屋が空いてるかは確認したいし。
 
「すみません~! 何方かいますか~?」

「…………」

 ん~来ない。
 どうしょうかなぁ…もう一回呼んで来なかったら町を出て野宿かな。

「あの~すみません!何方かいませんか?」

 とラストチャンスで声を出して見た。
 するとカウンターの奥から人が現れた。

「なんだ、この糞忙しい時間によ!…っと客か?」

「………え、ええと。忙しい所すみません。あの部屋って空いてます?」

「んあ…んなもん空いてる訳がねぇよ」

 熊みたいなおっさんに断られた…そうか空いてないか…。

「…分かりました。すみませんお手を取らせて」

「おう、わりいな兄ちゃん。またこいや」

「……」

 無言で宿屋を出る俺…さて!カモメに戻るかな。後はまあ成り行きで良いかな?一応トライはしたしな!

《宿どうされるのですか?》

『ん~とりま、門の外に出て車の中にでも良いかな』

 なんて…?

「戻ろ…」

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