648 / 761
新たな町へ
583話 部屋を確保しないと…? 改稿
しおりを挟むそれから…食事を終わらせて会計を終わらせると、ケビンが別に部屋を用意してくれて、そっちの部屋に移って時間を潰す事にする。
「ってか、アルムさんそろそろ仕事に戻ったら?」
「ん?今の俺は、お前の護衛が仕事だが?」
「護衛って……」
そんなもんは要らんぞ?
「まあ、大人しく護って貰ってろよ?こんな機会は無いぞ?」
「まあ、そうなんでしょうが…」
慣れないし、窮屈だ。
「お前、感情隠すの相変わらず下手過ぎ。顔に出てるぞ?」
「へっ?何がです」
「迷惑って顔に書いてある」
アルムさんがいきなり俺の頬をつねってむにゅむにゅする。
「い、いは……いはい!いらあいれすぅ……てば!」
アルムさんの手を払い除けてつねられた頬を押さえて訴えた。
「痛いですよ!なにするんですかもう…」
「ハハ、すまんな。でも顔に書いてあったもんでな?」
「そうですか?別に何とも思ってませんよ。ただ付き合わせて悪いなと、思ったんですよ!」
「ほぅ…そうかよ。だが諦めろ」
「むぅ……」
ってか、今何時よ……。
《未だ夜の7時です。店としては書き入れ時ですね》
そうか……ならどうしょう。ってか、宿!取ってねぇよ!
「アルムさん大事ことを思いだしましたよ!俺!」
「な、なんだよ急に」
「宿!俺宿取ってない!」
「はぁ………そ、そう言えばそうだったなぁ……。なら、どうする?」
「宿屋ってこの当たりにある?」
「なんで、お前が知らないんだよ?」
「えっ?俺ここの手伝いしてて、あんまり店から出なかったのと、個人的にゴタゴタしてから、下手に外に出れなかったから知らんのよ」
「お前本当に厄介だったんだな…」
厄介って失礼じゃねえかな?
俺だって好きでトラブルに巻き込まれた訳ではないぞ!
「むぅ……アルムさんがいじめる……」しゅん…。
「アキ……お前拗ねたって…………。あっ宿だったな!宿ならカモメ亭のこの通りは宿屋が多くあるとおりだぜ?で、ここより少し奥に行くとベアーズって宿屋があるから聞いてくるか?」
「ベアーズ……って。宿だな?分かった聞いてくる。アルムさんここで待っててよ」
「了解…早く行ってこい(まあ、大方無理だろうけど…)」
部屋を出て階段を下りて、多分従業員用の出入り口だな。そこから外に出て庭を回って店の門から通りに出てアルムに教えて貰った宿屋を探す。
えっと…ベアーズねぇ……何処だ?
マップをみてその熊を、探せば直ぐに見つかった。
あっこっちね…へぇ~カモメの宿から奥って行ったこと無かったな。
宿屋の佇まいって何処も変わらんのな。
と素朴な感想……。
まあそれはおいておき、暁彦は目の前の宿屋の扉を開けて中に入って宿屋のカウンターの前に立つ。間宿の中を伺うが、宿の中は落ち着いた雰囲気でロビーも広めだ。清潔感もあるなぁ……。
「あのすみません!」
結構大きめの声を出し、人を呼ぶがこの時間って忙しいよな…出て来ないかもな。けど部屋が空いてるかは確認したいし。
「すみません~! 何方かいますか~?」
「…………」
ん~来ない。
どうしょうかなぁ…もう一回呼んで来なかったら町を出て野宿かな。
「あの~すみません!何方かいませんか?」
とラストチャンスで声を出して見た。
するとカウンターの奥から人が現れた。
「なんだ、この糞忙しい時間によ!…っと客か?」
「………え、ええと。忙しい所すみません。あの部屋って空いてます?」
「んあ…んなもん空いてる訳がねぇよ」
熊みたいなおっさんに断られた…そうか空いてないか…。
「…分かりました。すみませんお手を取らせて」
「おう、わりいな兄ちゃん。またこいや」
「……」
無言で宿屋を出る俺…さて!カモメに戻るかな。後はまあ成り行きで良いかな?一応トライはしたしな!
《宿どうされるのですか?》
『ん~とりま、門の外に出て車の中にでも良いかな』
なんて…?
「戻ろ…」
24
お気に入りに追加
1,309
あなたにおすすめの小説
あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~
深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公
じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい
…この世界でも生きていける術は用意している
責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう
という訳で異世界暮らし始めちゃいます?
※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです
※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)

【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】
一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。
追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。
無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。
そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード!
異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。
【諸注意】
以前投稿した同名の短編の連載版になります。
連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。
なんでも大丈夫な方向けです。
小説の形をしていないので、読む人を選びます。
以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。
disりに見えてしまう表現があります。
以上の点から気分を害されても責任は負えません。
閲覧は自己責任でお願いします。
小説家になろう、pixivでも投稿しています。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。
羽海汐遠
ファンタジー
最強の魔王ソフィが支配するアレルバレルの地。
彼はこの地で数千年に渡り統治を続けてきたが、圧政だと言い張る勇者マリスたちが立ち上がり、魔王城に攻め込んでくる。
残すは魔王ソフィのみとなった事で勇者たちは勝利を確信するが、肝心の魔王ソフィに全く歯が立たず、片手であっさりと勇者たちはやられてしまう。そんな中で勇者パーティの一人、賢者リルトマーカが取り出したマジックアイテムで、一度だけ奇跡を起こすと言われる『根源の玉』を使われて、魔王ソフィは異世界へと飛ばされてしまうのだった。
最強の魔王は新たな世界に降り立ち、冒険者ギルドに所属する。
そして最強の魔王は、この新たな世界でかつて諦めた願いを再び抱き始める。
彼の願いとはソフィ自身に敗北を与えられる程の強さを持つ至高の存在と出会い、そして全力で戦った上で可能であれば、その至高の相手に完膚なきまでに叩き潰された後に敵わないと思わせて欲しいという願いである。
人間を愛する優しき魔王は、その強さ故に孤独を感じる。
彼の願望である至高の存在に、果たして巡り合うことが出来るのだろうか。
『カクヨム』
2021.3『第六回カクヨムコンテスト』最終選考作品。
2024.3『MFブックス10周年記念小説コンテスト』最終選考作品。
『小説家になろう』
2024.9『累計PV1800万回』達成作品。
※出来るだけ、毎日投稿を心掛けています。
小説家になろう様 https://ncode.syosetu.com/n4450fx/
カクヨム様 https://kakuyomu.jp/works/1177354054896551796
ノベルバ様 https://novelba.com/indies/works/932709
ノベルアッププラス様 https://novelup.plus/story/998963655
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる