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新たな町へ
559話 誰が誰の面倒を?
しおりを挟む門番失くすと、モルマンの仕事が無くなるんだよねそれだとさっ。
「モルマン、お前はどう思う?」
「俺ですか?」
「そう、モルマンは訓練もしないし。勉強もしないだろ?」
「そうだが、俺は門に立つのと旦那様の護衛だけで良いですよ。それに、一人で門に立つのも悪くない」
孤独な……人ですね君は…。
「なんか、それだと俺が我が儘言ってる見たいじゃんかよ」
そう、カナルの我が儘だな。
「カシューは?」
「俺は別に、旦那様が最初に決めた通りにしてるだけですよ。俺に、異存はないです!それに門番楽だし」
ふむ……ならゲイルは?
「ゲイルは?」
「俺は別に?でも、勉強も剣の稽古も楽しい」
「ゲイルには、俺が剣術教えてるんですよ!ゲイル強く成りましたよ」
「へぇそうなんだ。なら狩りに行く時に連れてくな?」
「お、おう……」
「んで、カナル」
「なんです?」
「悪いけど…このまま門番も頼むよ」
「まぁ、良いですよ?言ってみただけだし。すんませんした」
か、軽いけと…頼りには為るからよしとしょうかね。
《甘いですね?主に対しての、口の利き方も為ってませんし》
『良いんだよ!これできつくしたら、どこぞの貴族と変わらんよ。俺は貴族と違うしね』
「それなら良いよ。でも、流石に人はもう増やさんよ。色々面倒だしね」
今のメンバーが最善だし。
色々使用人同士で上手く仕事を回してくれてる見たいだし。
「了解です!」
「皆にはさ、日頃から感謝してるんだよ。だから皆、この子たちのこと宜しく頼むよ」
「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」
約二名が、未だここに来ないから解散は出来ないな…どうしょうか?
それなら今の内に部屋割りしてしまうかな。
「今、寮に空き部屋あったよね?ケイルス」
「ええ、ございますが…」
「俺の部屋の隣が空いてますよ。でも入ったばかりで、一人部屋は色々と不味くないですか?」
「それもそうか?今日が初日だしな。それに、この子未だ小さいんだよね」
隣に座るアンクと、膝に乗せてるトランを見て、その子たち一人づつの個室は無理なのでは?と言うカシューの意見に納得する。
さて、困った。
「なら、俺がアンクさんでしたっけ?その人の面倒見ますか?」
「えっ!良いのヘンリル」
「ええ、朝が早いのは料理人とメイドですからね。その人、ハウスメイドになるんですよね?」
「そう、そうなる」
「為らば、俺の部屋にベッドを入れる感じで良いのでは?」
「ヘンリルが良ければ、そうさせてくれよ。後でベッドを入れるから、部屋に案内してくれ」
「はい!了解です!」
「アンク君」
「はい」
「彼はヘンリル、屋敷の料理人の一人だ。君は彼と一緒の部屋に入って貰うから、色々彼から聞いてね?後で君の必要な物は渡すから」
「えっと必要な物はとは?」
「衣服とか、要るでしょ?」
「は、はい。で、でも……」
「なに?」
「俺は……その」
「ああ、気にしなくて良いぞ?ここに居る殆んどの奴らに、服を配布してるし。要は制服…仕事服だね、それを渡してるから気にしないでくれ」
「せ、仕事服ですか?」
「そう、だから気にしないで。後で渡すから」
「は、はぁ……それなら…」
よし、これでアンクはOKだ。
「次は、この子トランだけど…」
どするか…俺の部屋に入れる?
それはなんか不味い気がするしなぁ~、と悩んでると珍しくゲイルが名乗り出て来たが…。
でもゲイルはなぁ~。
出来れば…違う人が良いかな?
けしてゲイルが悪い訳ではないが…。
それに着替えも必要だな。
「為らば、俺が面倒見ますか?」
「…おっ、カナルがか?」
「そう、俺がですよ!さっき俺…旦那様に、失礼な事を言いましたからね。印象悪くなったから、挽回したいんで」
ん~大丈夫かな?お前、子ども苦手なんじゃないのかな?
でも、そうだなラルフ君たちに剣術の稽古付けてるから平気かな?
「なら任せるな。それから、先にこの子たちは風呂だ!お前らも入ってこい」
クリーンで一応は綺麗にしたが、風呂にも為れて貰わんとな!
「そうですね、男たちで風呂に行って来ますよ」
「そうだな、入り方も教えられるしな」
「そうしてくれ。多分ベントンも、風呂に居るんだろうからなっ!いろいろ風呂で紹介しあって裸の付き合いしてくれ」
「それは良いですね!為らば行きますよ!旦那様申し訳ありませんが、ヘンリルの部屋とカナルの部屋の改造お願い致します」
「了解。後は…マイナさん?」
「なに?部屋なら案内するよ?」
「フフフ、良くお分かりで。なら、宜しくね頼むね」
「任された。あっ!アンクさん!トラン君私はマイナ。お屋敷でメイドをしています。宜しくね」
「は、はい!宜しくお願いします」
「……うん」
よしよし、これで一通り二人の紹介は済んだな。
残りのケイトは、まぁ風呂で鉢合わせするだろから放っておくかな。
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