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新たな町へ
553話 奴隷商にて…またまた鑑定。 改稿
しおりを挟むそれから……気になった奴隷を順番に連れてきて貰うことに。
先ずはお勧めされた男の人。
「アキヒコ様!この男です。名は……アンクと言うそうです。おい、お客様にご挨拶なさい!」
「は、はい……ええと……」
喋るじゃんかよ……。
「あぁ、固くならないで、こっちに座ってください」
「は、はい」
おずおずと俺の目の前に座るアンクと謂う男の人だ。先ずは鑑定……細かくなくて良いか。
〈了〉
…ん?
ステータス
名前 アンク
年齢 18才
職業 奴隷
Lv 20
HP 105
MP 70 /400 MAX
スキル
生活魔法
家事 料理 裁縫 細工
元冒険者 ランクF
へぇ~本当に戦闘魔法持って無いんだなぁ~。
でも、魔力枯渇してんじゃんかよ!管理は?
「あ、あの……」
おっと……面接中だな。
「失礼…それで、貴方はここに来る前は?」
「あ、あの……家から追い出されて。で…冒険者登録して、細々と雑用などの仕事をしていたのですが……。冒険者の人に騙されて、荷物持ちしていたのですが…。俺が役に立たないからと言ってパーティーの借金を肩代わりさせられて……その……」
「嵌められて売られたと?」
「………っ! ……はぃ……」
な、泣くなよ!俺が泣かせてるみたいに為っちゃうからさ。
「ええっと…私の屋敷にね、今メイドが居なくてですね。それで家で、貴方が良ければ家でハウスキーパーしませんか?」
「は、ハウスキーパーですか?戦う事をせずにですか?」
「ええ、その代わり屋敷の中の事をして貰いますが…それでも?」
「は、はい!ぜ、是非!お、俺を…」
「分かりました。っと、もう一人と話があるので戻って貰っていいですか?」
「は、はい」
返事をして立ち上がり部屋を出ていったのを見送ると次は…獣人の子が男に連れられて部屋に入ってきた。
「失礼します。この子でしたね?」
「そうそう。あぁ座って貰ってくださいね?わかるかな?」
付いて来た男に、男の子を無理やり取り椅子に座らせる。……ん~そんなに強制しなくても…とは思うけどなぁ…。
取りあえずびくびくしながら座ってるから。
チャッチャッと鑑定してしまおう。
鑑定……。
ステータス
名前 ?
年齢 ?
職業 奴隷
Lv 1
HP 120
MP 170
スキル
風魔法 火魔法
武術
※
名無しの獣人、人と獣人のハーフ。
年齢は役約8才程と見られる。
身体能力が高いので戦闘向き。
耳は聞こえているよ口も利ける。
悪列な環境で育てるね。
親に売られたショックで話せないんじゃないかな。
うわ~これは…引き取っても時間が掛かるかな?
でも、家には子供が居るし……何とかなるかな?
《良いのでは?主には子供居ませんし》
『まあ…グレトとかゲイル君やマイナが居るから何とかなるかな?』
《そうですね…?なんとも言えませんが》
『なんなら俺が連れ回しても良いしな』
《そ、それは…悪手では?》
『そう?ならやめとくよ』
「ええっと……君」
「……」
と声を掛けても、びくびくするだけだな…これは困ったぞ……だったら飴ちゃんで釣ってみるか?
「こっちにおいで?甘い物食べない?」
試しに、飴玉と行かないが…皿にクッキーを出してテーブルに置いて、クッキーをひとつ摘まんで目の前の子供に差し出てみた。
「食べない?」
***
獣人の子供……懐くかな?
で、アルシャさん達の話しはそろそろおしまいに、近付くのかな?
「さぁさぁ、皆さんお座りくださいねぇ。暁彦くんからはちゃんと皆さん分このお菓子が届いてますよぉ~」
とアルシャが箱を高だかに持ち上げる。
暁彦がこの風景を見たらなんと表現するのだろう?余りにも…な風景だ。
神様達が集って遣ることかねと言うのに決まってる。
で、アルシャはその箱をそれは大事に扱い箱を縦にせず横に持ち上げた。
なぜ縦にして雑にもちあげないのか?
それはアルシャがちゃんと中身を知ってるからだ。
先日暁彦の屋敷に行ったときに(むりくり押しかけたたとも云うぞ)出た菓子。
それは暁彦が菓子を箱から出してるのをちゃんとみてるから。
中の菓子は可愛い花の形をかたどった菓子だ。男二人が部屋に押し掛けたのに、花の形をした菓子を出すのか?と、思ったが暁彦から薦められたので、一口齧って見ればこれまた何とも…ほんのり甘く、サクッとして美味いと言葉に出る程の甘味だった。
私はこれを一発で気に入りました。
ですのでおねだりしたのです。フフフ。
私偉い!
そうして持ち上げ、素直に席に座る神達に配り始める。配りかたはまぁ年功序列で、これなら文句はでないと踏んでの配り方だ。
私は空気の読める神ですからね?
で、配るのは15人分。
若干一人はパルミラとサンズの勢いに負けて逃走中だからだ。だから、あやつの分はアルシャの次元空間の中だったりする。
そうして配り終わった菓子の箱。
受け取った神達は其々嬉しそうに微笑みながら自分の持ち場へ戻って行った。
それを見送ったアルシャはほっと一息ついてニンマリした。
(よかった……社のことバレないで……)
あっ逃げ出した……リンデル……あいつの分も私が……と思ったら…リンデルが慌てて部屋に飛び込んで来た。
「アルシャ!まて!私の分の菓子を寄越せ!」
「ええ!どうしましょうか?」
「いいから、寄越せ!」
……仕方ありませんねぇ……。
「では、リンデル、例の事は私と貴方の二人の秘密ですよ?」
そっと、菓子箱を取り出してアルシャはリンデルの目の前に差し出した。
「フフフ、アルシャ。そちも悪よのう」
「ふふふ」
「ふふふ」にやり。
暁彦にはなにか、いいものを送って遣ろうと二人の神は結託しのだった。
だが…社の事はすぐに他の神にバレてアルシャとリンデルの二人は、他の神から大目玉を貰ったとか貰わなかったとか?
暁彦はその話を随分経ってから美の神から聞くのだった。
ちゃんちゃん。
なんだったのかな?
ちょっとまて?何故俺が神さんから責められる?
解せない!!!
でもこれは後での話し。
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