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新たな町へ

539話 愛し子……!

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 突然現れたアルシャ神……それと名乗らない神……。
 アルシャ神は一体何しに来たんだ?
 まったく……神殿に挨拶しに行かなくてもここに……ん?待て前にもここにきてないっけか?

 神殿にはあの神父?が居るから……顔を出し難いんだが?

「で、その祝いとやらは?」

「えっ…あぁ、そ、その前にほら、リンデル!挨拶を!」

「………リンデルだ」

 そ、それだけ?えっ?

「すみません…この神無口で……」

 無口にも程があんだろがよ!

「オッホン……それで、ここに来たのは……」

「……うちのブルーが迷惑を掛けているそうだが?」

「へっ?ブルー?…………ああ、ブルーね?あいつですか……まぁ迷惑ではありますよ?食費も嵩むし食っては寝ての繰り返しですから。ま、それでも暴れないでくれてるので、助かってはいるけどね?それに………あっ」

[主ぃ~!我は腹が減った…………ぞ………おぉぉぉーー]

 あ~また、五月蝿いのが結界すり抜けて来ゃがった!

「あぁ~ハイハイ……腹へったのか?ってかブルー……?」

[こ、これは………水の神……リンデル神様~~!お久しゅうございます!]

「………誰?」

[ひ、酷いでは……私はあなた様より造り出された水竜でございますよ!お忘れでしょうか?]

「………ああ。で?」

 本当に口数が少ないんだねぇ~この神様は……(笑)

[……と、所でリンデル神様、このような雑多な場所へ?なに用で御座いましょうか?]

 ブルー、テメェー俺の家を雑多な場所とか抜かしやがったな!くっそ、もう決めたからな!

「アルシャ神様、リンデル神様……相談なのですがね?」

「何ですか?暁彦さん」

「その、水竜面倒見切れないので、引き取ってくださいません?なんか俺への贈り物とかを、ご用意をしていただけてる様ですが。それはご辞退致しますので、変わりに俺の願いを!利いて頂きませんかね?」

「おや?暁彦さんには良いものを用意してきたのですが……そうですか?願いを?リンデルどうしますか?」

「………別にどちらでも構わん」

 おお、口数が今多かったよ!喋れるんだね?

「おい、お前……俺に失礼だぞ?」

「はっ!これは失礼しました……。さっ、お茶のお代わり如何でしょうか?」

「うん………貰おう」

 ふぅ……危ない…ご機嫌損ねるところだった!

「で、私の愛し子は何を願うのでしょうか?」

「ああ、私の願いは…その口の利き方の分からない、竜を引き取ってくださいませんか?と言う願いただ一つです!」

[な、なななな、何を冷たい事を言うこのだ!主殿! それに主が愛し子と言うのは?]

「ふん、お前俺の家をさっき雑多な場所と抜かしたろ? そんなに、ここに居たくないなら出て行ってくれよ。丁度リンデル神様も来てる、引き取って貰いたんだよ」

「ブルー……お前、俺達の愛し子に迷惑を掛けてるのか?」

[い、いえ飛んでも御座いません!]

「では、愛し子が苦労をしてこの屋敷を手に入れたのに、この屋敷を雑多等と我らに宣った意図は?」

[そ、それは………神と崇める方達が……人の住む家に等………来るのはどうかと思い。思わず口走ってしまっただけです!決して悪意は御座いません!]

「だそうだぞ?愛し子よ?」

[あ、あの~?]

「なんですか?ブルー」

[あの、僭越ながら一つ伺いたいのですが。……その、何故、暁彦殿…我が主が神達の愛し子等と?]

「愛し子なのだから仕方あるまい?」

[………?]

「ブルー、暁彦さんは私の愛し子なのですよ?そして眷属!」

[ひ、ヒェ~世界神であらせられるアルシャ様の眷属……。主が?]

 なんか面倒な事に為ってない?
 そろそろ話を終わらせて、神とブルーにはお引き取り頂きたいのだがなぁ……。

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