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新たな町へ
522話 ケイルスの感想は?
しおりを挟む結局カナルは何処の店にも寄らずに、屋敷に三人で戻ったよ。なんだよ買い物なんて無いじゃんか!
《よっぽど瞬間移動が嫌だったのですね》
『だな、言えば良いのに』
《訴えてましたよ……。気が付かない主が悪いのでは?》
『さいですか……でしたら反省!はい終わり』
《雑過ぎですよ》
『フフフ』
「旦那様、お帰りなさいませ」
「お帰りなさいませ」
「ああ、戻ったよ。ニングスにケイルス。疲れたよ」
「ハハハ、旦那様はそうでしょうね?要らん者にも絡まれましたからね」
「そうです!お疲れでした」
「カナル、カシューそれはどういう事ですか?」
一瞬ニングスの眉間に皺が寄った……なに?
「まぁ、ほら…ここで話すのもなんだからな。皆でリビングに移動しょうか?」
「えっあ!はいそうしましょう!ケイルスお茶のご用意を」
「はい、用意して参ります」
リビングに移動をして、ソファーにどかりと座って息を吐くとなんだか疲れがどっと出た。
「なんか疲れた……」
「まぁ、そうですねぇ~俺たちも疲れましたよ」
「そうだよな、あの二人を押さえてたのはお前らだったしな」
「まあそうですが……(違う意味でも疲れたよ)」
相変わらずトラブル体質な俺、人が絡むと特にだな…なんでだ?
「すまんな、みんな。俺が、トラブル体質なばっかりに…迷を惑掛ける」
「……なに言ってますか?意味が分かりませんよ」
「そうですよ、人が絡むと揉めるのは当たり前ですよ」
お茶を運び込んで来たケイルスが、そんなことを言い俺の前にお茶を出す。
「なに?ケイルスどうしたの?」
「いえ、新参者の私が口を挟むのもなんですが…。人には感情があるのです」
「強調姓に欠ける人間は、厄介って事だな!」
「……そうでございます!」
「ふぅ~ん。なら、お前はこの屋敷を見てどう思ったんだ?」
言い機会だ、初日の感想を聞こうじゃないの。
「そうですねぇ…此方の御屋敷は、貴族で働いていたときとは違い。お屋敷の環境は、とてもいいです。それに、こうして直接屋敷の主と話が出来る。そんなことが、出来るとは思っても見ませんでした。それに、衣食住何でも揃っていて、屋敷で働く使用人達にもちゃんと配慮して頂いてます。それと、私達に頂ける破格の給金です!これで文句が出るなんて私には信じられない。使用人として雇われるなら、それ相応の働きをしないと!と、思いました!」
おっと、色々力を込めて語ってるが……暮らす環境は気に入ってくれたのかな?
「そう、仕事は出来そうかい?」
「ええ、先程ニングス殿から聞きましたが、何の苦もなくこなせそうです。それに、子供達の勉強も見れます。問題ないです!」
おお、頼もしいね!さすが元は貴族で働いてた人だけはあるのかな?
「そ、そうか。それなら頼りにしてるよ。ニングスも、そろそろ旅に出ないとならないからね。暫く屋敷の管理は、ケイルス頼りになっちゃうから宜しくね。それと、あまり堅く考えないでよ。何事も柔軟性が大事だよ?」
社蓄時代の俺の様な状況にはしたくないしね。
ここはブラック企業ではない。
安い給料で時間関係なく働くなんてあり得ないし!それに外にはブルーが居るしね。
妖精は誰にも話せない秘密だしな、…あれ達の管理は気を付けないと。
「わ、分かりました!努力します」
「それが、堅いんだけど?」
「ハハハ、仕方ないですよ、未だここに来て1日経ってませんよ?」
「そうだったね?そういえば、そろそろ皆が戻って来るのかな?戻るのは寮の方かな?」
「さあ、部屋が彼方の者は寮では?」
「そうだったね、なら、ニングス悪いけど新人二人を呼んできてよ。それと、グレドを誰が呼んできて」
「では、私が呼んで参ります」
「そう?宜しくねケイルス、ニングスも頼む」
「畏まりました」
今夜の飯は、外で焼き肉パーティーをしようか?新人も居るからな歓迎会だな。
肉は……ボアの肉もコカトリスの肉があるからあれで良いかな?
あっ!オーク肉の残りが一塊がある……これも出すかな。
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