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新たな町へ
449話 呼び出された。
しおりを挟むそれから……。
半年の月日が流れ、暁彦は相変わらずブルーと妖精達に使用人達となにも変わらない毎日を送って居た。
そんなある日、ギルマスから呼び出された。
仕方なく、俺とニングスと護衛二人…4人でギルドに出向きギルドの中に入る。
受付のカウンターには、メルが座って居たのを見つけてメルの前に立つと話しかける。
(いつものからかいは今日無しですよ。毎回は面倒)
「やぁ、メルさん。元気?」
「あら?久しぶりね?アキヒコ君。今日はなに」
「ギルマスに呼ばれたんだけど、なにかな聞いてる?」
「……そう言えば、そんな事を言ってたわね。少し待ってて、呼んでくるわ」
「ああ、宜しく」
メルが奥に引っ込んで行ってしまったから、なんとなく手持ち無沙汰だな。
偶には依頼ボードを見るのも暇潰しに為るかと思い、なんとなく覗いて見る。
ゾロゾロと3人で依頼ボードを眺める。
今日の馬番は、モルマンだ。
ん~なになに?
ゴブの討伐……募集ってなに?人集めて行くの?
…………絶対に無理。
それから?
ああ、下水の溝さらいね……。
迷子のネコ?探しって、見つからんて……ふふふ。
それから……オークも人集めてるね。
後は…………なにこれ蜥蜴?(ビックサラマンダー)狩の依頼?なんで?ってか…この辺にも生息してるのか?
後は……商人の護衛ね……パーティー募集?却下。
お尋ね者の盗賊のアジト探し?……これ…捕まえられるの?
20人態勢……冒険者募集……こっちもなんだね?
多分これ無理じゃねぇ?
《そうでもないですよ?盗賊の頭以外は、低ランクですからね。ですが、討伐する側も被害は多いですね。ドングリの背比べ的な?》
『そうなんだ……。まっ、知らねぇな』
絶対に嫌だ!そもそも人と話すのは苦手。
集団に入ったら、必ず絡まれるのは絶対に俺だもん。
等とぶつぶつ言いながらポードを見ると。
いつの間にか、メルさんがギルマスを連れて戻って来たらしく声が掛かった。
「アキヒコ君?こっち!戻って来てよ」
「お、すまんね。今戻るよ」
手短に返事をしてカウンターに戻る。
ニングスとゲイルも、俺の後ろを歩いて一緒にカウンターに戻る。
二人共、悪い…彷徨いて。
「よう!アキヒコ、依頼受けんの?」
「いや、見てただけで別に」
「そうか?俺としては……。ゴブの掃除くらいは、手伝って欲しいがな?ハハハ!」
「あ~そうなの?なら、協力はするけど…。他の冒険者達とは、組ませないでね?」
「なんだよ、お前未だ人見知りなのかよ!」
「悪いかよ!って……ギルマスに呼び出されて、俺らは来てるんだけど?」
「そうだった!ここで話すのもなんだならな。上に行くぞ」
「了解」
ゾロゾロとギルマスの後ろを付いて行くとあれ?執務室じゃないんだな?
普通に会議室なんだ。
「ここに入ってくれ。悪いな、俺の部屋でも良いんだが…今ちょっとな?」
「そうなんだ?別に俺らは構わないよ」
ギルマスに返事をしながら、会議室の中に入り粗末な椅子に座る。
「で、なにギルマス?」
「……そこの、ニングスの件だよ!」
ああ…そういえば、依頼してたね。
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