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新たな町へ

407話 マイナの敬語はスルーです。

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 話しが終わり三人にも朝食をとらせる。
 ケイトを畑仕事に行かせた後で、俺とマイナは厨房で食器の後片付けだ。
 これが面倒……洗剤で食器を洗うのだが非常に面倒。食洗機付けるか?

「よし!そうしよう」必ずと心に決める暁彦だ。

 因みにだが、イリヤは掃除一択と決まった。
 それはケイトが嫌がったからで、何故なら畑に来て所構わず平気で歩き回るそうだ。そして、何より使えないのが、野菜の種を撒いて漸く畝に野菜の芽が出てた場所を!この子は、畝を気にせずにそこを踏み、それを注意したら慌てだして挙げ句に、その場で転んで泥だらけになると今度は泣きわめくそうだ。
 本当に……なんなのだろうか?
 本当に貴族の屋敷でメイドしてたのかね?
 と、不思議に思う暁彦だ。

 それはさておき

「むぅ……マイナさん。俺が食器洗うから、隣で水が切れた食器を拭いて仕舞って行ってくれ」

「分かりました……」

「食器…落とさないようにね?」

「…うん了解」

 それから、無言で水音とカチャカチャと言う音が厨房に響く。

「よし!洗い物はすんだな。マイナ、そっちは……未だか」

 なら良いや魔法で、乾燥させるか。

「マイナ、もう良いぞ。後は昼の準備……あ!」

「な、なに?旦那様」

 皿を拭くマイナの手が止まり俺を見る。

「今日は来客があるんだったな。マイナさんや、今日の昼飯は遅い時間にするよ」

「わかった、です」

 なんだその敬語……は?突っ込んだ方が良いのかな……。

「だから客が帰ったら、直ぐに昼の順次をするから…。外の仕事だが、昼飯が終わってからにしてくれ」

「え?ならこの後の仕事は」

「昼飯の下準備と、お客が来たときのニングスの手伝いだな」

「分かった…です」

 ま、マイナさん……その敬語は今後も続くのかな?

「でだ、このポットにお湯を入れて置くから、お客が来たらお茶を出してな?」

「ニングスと出せば良いの?」

「そう、湯が熱いから気を付けてな」

「これ…です…ね?」

「そうそう。で、この後は昼飯の下準備だ」

「分かった……です」

 さて、昼の下準備だな。
 だがまずは…食洗機付けるか……。
 マイナの変な敬語はスルーです。

 マイナには、一応ここに残したが…。
 まあ、みられても別に支障はないのでそのままスルーして、暁彦は構わず流し台の隣の作業台にネットから設置タイプの食洗機を出すと直ぐ様食洗機の取説見ながら設置開始!

 作業する事30分………つ、疲れた。
 設置完了!試しに試運転………。
 よし完璧だ問題なく動く。
 これで食器洗いが楽に成った。

《主……やり過ぎですよ》

『そう?でもさ、俺が暫くここで料理しないとだぞ?料理人を雇うっても……慣れるまで多分時間が掛かるだろ?』

《………ごもっとも。ですが、食洗機を……そもそもここの厨房自体が不味いのでしたね……》

『だろ?』
 
 ナビと軽く会話の後…何気にマイナを見ると、厨房に有る丸椅子に座ってウトウトしてた…。
 この子は…何時から転た寝してたのかね?まあ良いけどさぁ~。

 さて、マイナ起こして昼飯下準備だな。

「おい、マイナ! マイナさん?」

「ん……ん? あっ!寝て……まし…たね?」

「うん、君がね。ほら手伝ってくれるかな?」

「う……はい」

 では早速…昼は何に……

 ああ最近パスタ食べて無いよね?なら麺を出しておいて……それからトマト缶に、挽き肉にニンニク、デミグラスソースに……。

 ミートソースの下ごしらえと、スープにはコンソメの……オニオンスープでいいか?
 それからサラダかな。

 これなら昼に麺を茹でるだけでいいか。

 冷蔵庫の中には野菜……何か有るけど……なにに使うかな。
 サラダに成るような野菜は……ないな。
 畑の野菜はなんだっけ?
 トマンと、イモモと………忘れた。
 後で見に行くか?

 で、野菜は後だな。

 それから肉はあるな、暫く買い出しはしなくて良いか。米も粉もあるな。

 …………これは当分買わなくて良いか。
「旦那様?」
「なにマイナさん」
「あたし、なにすればいいの?」
「あっ!そうだねぇ……じゃあ…玉葱の…オニンの皮を向いて」
 マイナに玉葱を渡して皮を剥かせ、暁彦はとマイナは昼飯の下ごしらえをしてると、ニングスが厨房へやって来ていた様で、暁彦は何かと視線を感じて厨房の出入り口に目を向ければ、何やらニングスが感心して見てる………なに?

「旦那様は、本当に器用な人ですね?」

「なにそれ」

 トントンと音を立てて、ニンジンのみじん切りを切りながらニングスの問いに答える。
 その隣でマイナが、玉葱のみじん切りをバットに移してる…。

「いえ、グレドが教えを乞うのがよく分かると思いまして……」

「誉められてる気がしない」

「フフフ。誉めてますよ」

「主を誉めるとか……あり得ねぇ……」

「そうですねぇ……失礼しました」

「いや、別に怒ってはないから。てか、いま何時?」

「え? 時間ですか?」

「うん」

「少しお待ちを……」

 リビングに時計があるからなそこに行ったか……。
 しまったったなぁ~ここにも時計付けとけば良かった。

 なら各部屋とここ厨房にも付けとくか。
 それと………ニングスには懐中時計持たせるか。
 すっかり忘れたよ。

「旦那様…不便」

 マイナがボソッと呟いた。

 ………すんません。

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