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新たな町へ
347話 一等地の地代は高そうだ。
しおりを挟むどうやってここまで来れたとか、色々探られても答えられないので、早々に話題を変える事にするか。だけど……言い訳するのも面倒だ。
「そ、それでカードは、持ってますけど……なにか?」
「………そうだったね?」
「ギルドカード持ってるなら何処でても、商売は出来るぞ。何なら例の宿屋の土地家屋を、良い値で売ろう。うん!それが良いな、ギルマスそうしてあげたらどうだ?」
「えっと……宿屋って何処のですか?」
「ほら、ドレイドだよ!あの宿の主だ。あいつも捕まえたからな、宿屋が潰れた」
ほぅ……宿屋が潰れてたね……ふぅ~ん。
物件としては良い物件だけど……高そうだ。
『手持ちでも買えないよな?』
《無理ですね……。魔物、ベアとワイバーンを後数頭狩りに行くか、手持ちを全部売りますか?》
『あ、でもトレント……。あれでなんとか、ならないかな?』
《それもアリですが。……トレントを細工して、置物でも良さそうですね》
『ほぅ……色々出来そうだね。フフフ。楽しみだ』
「そう、その跡地を言い値で売るぞ。どうだ、町の一等地だぞ」
「と言われて、はいでは!とは行きませんよ手持ちも少ないのに。それに私が呼ばれたのは、事情を話しに来ただけですよね?商売の話しではない筈ですが?随分話が脱線してませんか」
話が終わったなら帰りたい。色々考える時間が欲しいぞ!
《手土産忘れてますよ?》
『あ……っ!もういいや、出さない』
「アハハ、済まなかったね?それにしても君は、しっかりしてるんだね?華奢な人物と聞いて居たから誤解していたよ。君は何処かの国の貴族なのかい?」
「いえ、違いますよ?私は平民です。それも島国出の田舎ですよ」
「そ、そうなのかい?平民でその衣裳を持てるとは……」
「さ、さて、話しは終わりましたか?私はそろそろ暇をしたいのですが、宜しいでしょうか」
「まぁ、待て。ギルマス達の情報をもたらした君には、礼があるのだよ」
「礼?ですか……一体なんでしょうか」
……また、面倒な。
「奴は闇ギルドと繋がって色々と、悪事を働いてたからね。それがずるずると分かって闇ギルドも潰せたよ。本当に君のお陰だ!ありがとう。お礼に君には賞金が出る」
「賞金ですか………それは、また……」
棚ぼたですかね?
嬉しいけど……怖い金だ……裏がありそうだ。
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