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新たな町へ
342話 やり過ぎ……
しおりを挟む俺は明日の準備をするために、部屋に籠る事にする。
「ニングス悪いんだけどさっ、暫く部屋に籠るから。夕食になったら声掛けてよ、そのインターフォン鳴らして呼んで」
「畏まりました」
そして……自室に戻ると設置してある、ウォーターサーバーから水を汲んで、ソファーに座って水を飲み干す。
「喉乾いてたから、水が旨い。全くギルドに行っても、お茶も出てこない」
文句を言ってネットを詮索……。
「えっと……明日着る服は……。あ、こんな感じていいかな?三つ揃いの貴族風のスーツと、ネクタイ。後はニングス用に燕尾服と、ワイシャツ、ネクタイ、カシューと、カナル達には……なににしよう?格好良く軍服にしてみる?」(笑)
《やり過ぎですよ!》
『フフフ分かってるよ。冗談だよ』
普通にシャツとベストにパンツに、ネクタイでいいよな?
それから、装飾品か……タイピンとカフスでいいかな?
ニングスにはオニキスのタイピンで、カシューには……ルビーのカフスにタイピン。
カナルには、エメラルドのカフスにタイピン。
俺は……サファイアで、良いかな。
ごそごそと明日の用意をしていると、部屋に置いてあるインターフォンの音が鳴る。
「うぉ!ビックリした……。ハイハイ今出ますよぉ~」
受話器を取り呼び出した相手に返事をする。
「ニングス、呼んだかい?」
「ええ、旦那様。御食事のご用意ができましたので、食堂まで下りてきて下さい」
「了解!今行くよ」
ニングスに返事をして受話器を置き、ニングス達に渡す衣裳をアイテムボックスに入れると暁彦は、部屋を出て衝動に向かう。
食堂の中に入ると素手に使用人全員がテーブルに付いていた。
「みんな……待ったかい?」
「そう待ってないよ。旦那様」
「そうかい?なら皆で頂こうか。いただきます」
「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」
「うん、旨い。グレド……今日も旨いよありがとう」
「い、いえそんな……。こちらこそです」
「そう言……グレド、奥さんの田舎まで行く交通手段は聞けたかい?」
「それが……隣町までの辻馬車なら出てるそうですが……その先までは分からないそうです」
「そうか。で、どうするの?」
「それでも、一度向かいます。向でなんとか探して……」
「……なら、食事が終わったら話そう」
「は、はい」
そうしてるうちに、みんなの食事が終わり全員でご馳走様と言って席を立つ。
「カシュー、カナル。ニングスはリビングに来てよ。あとの人達は好きにしててね」
「「「「「「「「はい」」」」」」」」
「あ、グレドは、後片付け終わったらリビングね?」
「は、はい」
そして三人に話を始める。
「明日さ、領主の屋敷に行くだろ?」
「「ええ……」気が重いですね」
「は?なんですかそれは」
「あ!話してなかったね……明日さ、領主邸にお呼ばれしてます。俺」
「なんで、ですか!」
「嫌、ほら。商業ギルドの、ギルマスさん捕まったらしいよ?」
「あ!………あぁ捕まったんですか?それは良かった」
「そうだろ。で、明日の領主邸に出向く為の衣裳だ。三人それぞれに用に、用意したから来てみてくれ。着てみて、何処か着づらかった教えて欲しい」
「「「……」」」
な、なんで無言で服は受け取るの?
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