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新たな町へ

337話 また領主と、合うの?

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「おう、未だあるぞ……。何故だかな、領主様がお前に会いたいそうだぞ!そこで褒美が出るそうだ」

「「「「はあ?」」」」

「な、なんだ煩せぇな?」

「ああ、すまんね。仲間が……騒いで」

「皆、一応……静かにね?」

「「「「す、すみません」」」」

「あのさ、それってお断りしても宜しいでしょうか?アハハ。なんて」

「ば、バカ言えよ、断れる訳がないだろよ!」

「で、ですよねぇ……」

 チッ!またかよ……なんでこう……煩わしいかねぇ~。貴族ってさっ!
 いちいち面倒なんだよ。

《恐らくギルマスが、領主に伝えたのだと》

『………そうだろうね。フン』

「でな、アキヒコ…………」

「ち、ちょっと待ってくれない?ギルマス」

「な、何だよ」

「あのさ、何で俺が領主様と会うなんて事になるのかなぁ。良ければ事の顛末を、是非!聞きたいかな?」

「はぁ!何でって、お前が持ち込んだ事件だろうよ。警備隊の隊長に連絡入れて、話しを通して。それから、領主様に話す。その流れになるのは、当たり前だろがよ」

「持ち込んだって……。仕方ないだろ!助けて貰えると思ったのが、ギルマスだったんだからさ。だけど、その話し合いの中で何で、俺の名前が出ちゃってんだよ。って話しを聞きたいのだがね?」

「ああ、それな!最初は一冒険者がと言って、お前の名前は伏せてたんだがなぁ………。話しの流れで、お前の実名を聞かれてなぁ~」

「なぁ~!じゃねぇよ、ギルマス。そこら辺はさっ、頑張って名前を伏せてくれよ。まったく持って迷惑だ」

 使えねぇ~。個人情報漏れ過ぎだろ。

「……………」

「お、おい?アキヒコ、どうした黙って」

「いえ、少し苛っとしたので………落ち着く様にしてました。で、何ですか?」

「で、だな……。最初は取り敢えず言わないで、のらりくらりとはぐらかしてたんがな……」

「……なに?はぐらかせてたのに、なにゲロってんのさ!」

「す、すまんな。領主にしつこくされれば、隠すのは無理だろ。貴族様だせ相手はよ!」

「だからってさ!全く……、ギルド……信用できねぇ……」

「す、まんて。まぁそう言うなよ!だからよ、今後はいろいろやってやるからよ!なっ」

「あ!そう言うのはいらない。普通で良い!」

「お前………我が儘だな!おい。んだよ、こっちは悪いと思って、色々してやるってんのによ!要らねえとか………」

「特別扱いされるのは苦手だ!俺は普通が良いだけだ。我が儘は、言ってない。なぁ皆?俺なにも言ってないよな?」

「ええ、お聞きしてても、我が儘は言ってませんね?旦那様は」

「だろ、カシュー」

「ええ。全く言ってませんね?」

「ほら、なっ?ギルマス」

「お前ら……。だが!領主様に会うのは、決定事項だ!絶対会って貰うからな!」

 はあ、これは嫌がっても無理だな……。

《覚悟しますか?》

『仕方ないだろ……本人抜きで決めてんだから。まったく……迷惑だぜ!』

「わかった、分かりましたよ。其で?俺一人で手向くのか……それは、無理だろ?」

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