上 下
381 / 761
新たな町へ

326話 誰が逃げた?

しおりを挟む


「で、誰が逃げた?」

「えっと名前と、年齢しか知らんが?」

「それで充分だぞ、今朝の話しだしな?」

「なら……ニグスだ。年は18才と言ってたな」

「了解!こっちで処理場しておく。下に行って売りもん出してくれや」

「悪いね?宜しく頼むよ?したの解体屋のノルンさんにいえば良いのか?」

「おう、そうしてくれ。下の倉庫に居ると思うからな」

 そして、ギルドの解体倉庫の中に三人で入る。

「う!なんです?この匂いは!」

「相変わらずここは…凄い臭いだ!おーいノルンさんいるかい?」

「………」

 おや?返事がないぞ?

「ノルンさん~!ベア要らないかい?」

 すると、倉庫の奧からバタバタと人が走って来る。

「な、何だとぉ~!ベアだとおい何処にいる!だせ!!出しやがれ!!」

 俺の両肩をガッリつかん揺さぶりながらベアを出せと言うノルン。
 ……やめてくれ~!脳が揺れる~。

「ノルンさん~やめ、やめてぇ~くれぇ~!気分が悪くなるよぉ~」

「おっと、悪いな。えっと……お前……誰だ?」

「ひ、ひでぇ~!人の肩揺さぶって置いて?誰だとか!」

 う、気分が悪い……クリーン!浄化……。
 ふぅ~落ち着いた……。

「お、思い出した!お前、やたら獲物持ち込んで来た奴だ!ワハハハ!」

「……………」

 煩い。

「えっと……久しぶりですかね?ノルンさん」

「おお、で、獲物は何だ早く出せよ」

 か、顔が近いから!離れろ。

「そう、慌てないで下さい今出しますから。離れて下さい。近い」

「お、悪いな!なら…あの辺に出してくれ」

「分かりましたよ!」

 あの辺にといわれた場所に移動して、場所はここで良いかと確認する。

「ノルンさんこの辺に出して良いですか?」

「おう!頼む」

「了解なら………」

 ドサドサと三頭のベアを床に出す。

「何だまたベアか?兄ちゃんしけてるなぁ~」

「まあ、そう言わないでよ?何ならワイバーン出すか?」

「お!在るのか?なら出せよ。高く買うぜぇ~魔石付きなら、もっと高く買うぞ」

「「だ、旦那様……」」

「ん、なに?カシューにカナル?」

「ワイバーンって本当に!お持ちで?」

「冗談ではなく?」

「なに?冗談だとか思ってるの?」

「おい、兄ちゃんこいつらは?」

「え、ああ、こいつらは……俺の使用人達兼、仲間……かな?」

「ほぅ……偉くなったな?で、ワイバーンだせ!」

「お、おう。なら…………よっ!」
 
 ベアの隣にワイバーンをポイっとだした。

「「おお!旦那様本当に……これ……」すげぇ~」

 カナルと、カシューが俺の側に来ると、出したワイバーンをマジマジと見る。疑い深いねカナル、カシュー君……。

「で、ノルンさん。これで、良いかい?」

「おう!後で報酬取りに来いよ。そうだな……明日ならいつでも取りに来て良いぜ?ギルマスに伝えておく」

「なら、明日取りに来るよ。宜しく」

「おう!」

「ほら、二人とも、それ見でないでここ出るよ?」

「「あ、はい!」」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~

hisa
ファンタジー
 受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。  自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。  戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?  教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!! ※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく! ※第5章に突入しました。 ※小説家になろう96万PV突破! ※カクヨム68万PV突破! ※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

加護とスキルでチートな異世界生活

どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!? 目を覚ますと真っ白い世界にいた! そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する! そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる 初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです ノベルバ様にも公開しております。 ※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス

於田縫紀
ファンタジー
 雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。  場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。

まさか転生? 

花菱
ファンタジー
気付いたら異世界?  しかも身体が? 一体どうなってるの… あれ?でも…… 滑舌かなり悪く、ご都合主義のお話。 初めてなので作者にも今後どうなっていくのか分からない……

処理中です...