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新たな町へ
280話 馬車と馬
しおりを挟む見せられたのは黒塗りの立派な馬車……おお!高そうだね?でも、鑑定………。
馬車………
一般的な貴族が乗る馬車だが……作りが脆い。塗りも雑で衝撃に弱い。
この時代の普通の馬車スプリングなしだからお尻痛いよ?金額にすると100万位です。
………………ノーコメント。
これでいいかね?作り直すしね?
でも値段だね?
「ニングス?」
「なんですか?」
(金は?どれくらい余ってる?)
(未だ結構ありますが……?)
(分かったありがとう)
「店主さん?あれはいくらになるの?」
「これですかい、坊っちゃん?」
「うん!」
「これは……そうですねぇ……馬も買うなら少し負けますが。馬車だけだと……大金貨1枚と金貨1枚ですよ?」
お!吹っ掛けた?でもまぁ………値切れる!
「馬は?何頭引きになるの?」
「4頭ですね」
「4頭ね?馬ってどこで買うの?」
「馬もここでも買えますよ?見ますか?」
「うん、見せて?」
「ではこちらへ」
店の奥に案内をされると、家畜独特の匂いがする。
うん………苦手だ!
《主!耐性がありますから大丈夫です》
『何のさ?』
《吐き気や、色々な菌の耐性ですよ?アレルゲンとかもそうでね》
『あっそう……それは良かったよ』
何なら匂い遮断したい。
「旦那様?子供のふり、上手いですね?ククク」
「カナルさん?」
「あ、私の事もカナルでお願いします」
「で?ふりね……仕方ないだろ?何度か子供に見られるんだからさっ!いちいち反応するのは面倒だよ」
「そうでしたか?坊っちゃん?」
「カナル!」
「ハハハ!すみません。ほら馬見えましたよ?」
全くからかって!
「御客様?こちらが厩舎になります。馬は相性があります。気を付けてご覧に成って下さい」
そう言われて厩舎の中に入る。
すると馬達が一斉に俺を見る。
「な、なに?馬が見てるんだけど……」
こ、恐ぇぇぇ!
「おや?馬達が、坊っちゃんに興味があるようですね?これは珍しい」
なにそれ……?
《主、テイムのスキルがありますから、それでじゃないですか?馬達がアピールしてますよ?》
『知らんがな!』
「ニングス!」
「はい?」
「馬ってオスと、メスのどっちを買えば良いの?」
「そうですねぇ……」
あ!考えちゃったよ?仕方ない。馬に聞くかね?
先ずは、鑑定しながら一頭づつみて回るか?
柵から馬を眺める。
鑑定
メス
3才馬、馬力は有るが気分屋。
「お、そうなの?」
すると………そうよ?という鳴き声をあげる。
「ヒヒ~ン」
つ、次は?
メス
4才馬、こちらはも馬力は問題なし。穏やかな気性でおっとり。
「ふぅぅん?」
「ブルブル」と、首を振る。あ、いやなの?
《いえ、アピールしてますよ?》
『マジ?』
《はい……モテますね?ククク》
段々ナビが……人に近く成ってないか?
つ次は?
オス
3才馬、若いですが馬力はあります。気性は普通。
「……………」
お!大人しいね?この子良いかも?
そして次々に馬をみて回る………疲れる。
「どうですか?気に入ったこの子いましたか?」
「そうだね……オスを二頭にメスを二頭か……なら………」
どうするかな?決まってないよ……。
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