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新たな町へ

275話 ポット

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「朝5つ……旦那様、申し訳けありません!」

「い、嫌……いいよ?昨日は疲れたろ、だからいいよ別に。さっ、そろそろ朝食の時間だよ?午前中は出掛けるからな。さっさと食べて仕舞おうか!ニングスは、未だ起きてこない奴ら起こして来てよ?」

「畏まりました!」

「グレドは、お湯沸かして?」

 食後にお茶飲むから、お湯が沸いたらこれにいれておいて?とポットを渡す。

「旦那これは?」

「お湯が冷めない様に入れておく入れ物。名前はポットという?蓋を……ここね?ここを開けてお湯を入れて蓋をしておくと……そうだね?半日ぐらいは熱いままで置いておけるかな?」

「ほ~ポットですかい?ティーポットと、とは違うんですね?」

「そうそう!ほらお湯を沸かしてよ?」

「は、はい!」

「じゃ俺は食堂に居るからさ。イリヤ!」

「は、はい!お待ちください。旦那様、なんでしょうか?」

「食堂でみんなの食事の準備!カトラリー出してね?カトラリーはこっちだよ?場所覚えて!」

「か、畏まりました!」

「グラスはここだよ?水を入れるポットはこれでお茶は後でね?」

「は、はい畏まりました!」

 そして食堂に行って上座に座る。
 すると、寝起きの使用人達が食堂に入って来て俺の姿を見ると……何で居るの?という顔をする。 俺が居ちゃ悪いかよ!

「お、おはようございます……お、お早いのですね?」

「ん?あぁおはよう。カナルさん」

「……早いですね? 主様は」

「おや?カシューさん、おはよう。早いかな?でも、暫くは早いと思うぞ?グレドが料理をちゃんと覚える迄はね?」

「そ、そうですか?(朝7つと言ってたから油断してた……)」

「まぁ、気にしなくていいよ? 勝手が段々分かってからでさ?」

「「すみません……」」

 カナルとカシューが俺に頭を下げる。

 そんな中また人が食堂に入って来る。

「おはよう~」

「おはよー」

「おはようございます」

「おはようさん!」

 うんバラバラで、また………なんとも……。

「ば、馬鹿お前達! 旦那様がいらっしゃるのに!」

「「「「え!」あ!」」あらら」

「旦那様おはようございます!申し訳ありません!」

「すみません……」

「旦那!早いねぇ? あたしも、早く起きればよかったかしら?」

「まぁ……なんとも言えないな。気持ちの問題だからね、今日は良いけどね。毎朝は困まるよ、ケイトさん?」

「はい………すみません」

「嫌、怒ってはないからね?でも、考えて下さいね?じゃ、そろそろ朝食べますかね?座ってくれ」

「「「「「「「はい」」」」」」」

「グレドもニングスもイリヤも座れるか?」

「もう少し、おまちください!」

 おお、イリヤの手元が危なっかしい。
 これは料理を運ぶワゴンいるかな?

「ニングス!」

「は、はい!」

「ワゴン買うかい?」

「そうですね? …欲しいですね?」

「なら今日買ってこようか……?」

「申し訳ありませんが、お願いします」

 人数多いしね……。

「さて?みんな揃ってるか?」

「はい揃って居ります」

「なら、全員で頂きます!」

「「「「「「「「「頂きます」」」」」」」」」

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