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新たな町へ
235話 抱っこ
しおりを挟むナビと話しながら施設に入る。
「お邪魔します!」
一応は挨拶をして中に入らないとね。
入った途端に子供達に気付かれた。
「あ!お兄ちゃんだ!」
わらわらと、子供達に囲まれる。
「お、お、ライルさん!助けて下さい!」
子供に、囲まれているので前に進めない!
「こらこら、レイル達。アキヒコさんが歩けないてすよ?ほら」
そういって、レイルという子供をひょいと抱き上げる。
「だって、シスター。このお兄ちゃんが、お家をきれいにしてくれたんでしょ?」
「そうだ!お兄ちゃんありがとう!」
「え?なんで分かったの?」
「だってシスターが言ってた!」
「「「いってた~」」」
「あっ!そうなの?」
「「「「そうなの~」」」」
オウム返しが多いなワハハハ。
まぁ、良いかね………バレても。
「で?シスター?水回りの説明しますよ?」
「そうでしたね?お願いします」
「ほら、みんな食堂にいくよ?歩いて歩いて」
そういうと子供達が食堂方向へ走り出す。
危ないぞ~!気を付けろよ~?
だが、女の子と男の子が俺の側に残る?
「えっと………お嬢ちゃん?とボク?何かな」
しゃがんで、子供になんで?と聞く。
「えっとね?抱っこ!」
「ボクも抱っこ!」
は?抱っこなの?…………なんで?
「抱っこするの?」
「「うん!」」
おもいっきり、抱いて欲しそうな返事が返ってきたので仕方なく、両腕で子供を抱き上げる。
これは腕に負荷が………掛かるね…きつい………。
子供を抱き上げると、抱き上げた子供が声を上げて喜ぶ。
「「わぁい」高い」
キャッキャッと嬉しがる。
「お兄ちゃん!たかぁい~!」
「恐いかい?」
「大丈夫。楽しい!」「ボクも楽しい!」
子供を抱いて厨房まで歩く。
「君たち、お名前は?」
「わたしは、アリア」「ボクはクレイム」
「そう?私の名前はね?」
「「アキお兄ちゃん!」」
「あれ?知ってるの?」
「「うん」シスターが言ってた」
「そ、そう」
うん!といってニコニコと子供が笑う。
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