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新たな町へ
108話 アキくん、知らないの?
しおりを挟むマルクくんが俺の隣に座ったので、若干喋りずらいが気にせずにマルクくんの話を聞く事に。
「えっと、マルクくん?」
「何? アキくん」
「君、学校は行かないの?」
「学校? えっと学院のこと?」
「あ、あぁそう学院行かないのかい」
「アキくん知らないの? 学院は貴族しか通えないんだよ」
「そ、そうなのかい? 知らなかったよ」
アハハっと笑って誤魔化した。
「だったら、お金持ならけるのかい?」
「ん~わかんない。商人の子なら行くかも?」
「へぇ~そうなんだ? 教えくれてありがとう」
「うううん、何でも聞いてよ」ニコッ
う、笑顔が眩しい。オジサンには辛い眩しさです。
しかしこの世界、義務教育も無いんだな。
『俺はやだぞ!パンが無ければ『ケーキ食え』とか言う貴族が、居たらハッ倒すぞ!』
《主、そんな貴族は普通に居ますから騒がずに》
『へぇ~居るんだへぇ~最低だ!まぁ絶対関わらないぞ』
《フラグ立てないで下さい》
『フラグね…………。むしろ全力で打った切ってやる!ハハハ!クソ!』
《主。テンションが、可笑しいですよ》
『おう、すまん。興奮しすぎた…ふぅ……冷静にだな』
《ですね……》
それじゃ気落ち着けて………
「じゃ、マルク君が計算出来るのはお父さんが教えてくれたのかい?」
「えっ……それは違うよ………」
あら?テンション下がったぞ?
もしかして俺……要らんこと聞いちゃった?
やっちまった……俺のバカ!
「ご、ごめんね変なこと聞いたのかな?俺……御免な。あっ!そろそろ、お父さんの料理出来たかな?」
ちょっと見てくるねと、席を立ってマルクから離れた。
アブねぇ~!本当に地雷だった。
うん…絶体この話題は避けよう。
ごめんよマルクくん。
俺……反省。
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