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新たな町へ

93話 栄養ドリンクじゃ、ないんだからさ! 改稿

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 パトリックさんを見ると何やら考えてる。
 すると、何やら思い付いた様だ。
 ……なに。

「そうだな、明日は白身の魚…ユキが有るから、それを焼いて出すよ」

「そうですか。だったら今から塩と胡椒振って、寝かせて置きましょうか」

「へ? 今からかい?」

「そうです。肉も魚も下味って大事なんですよ? ほらそのユキと云う魚出してきてくれませんか?」

 パトリックさんを急かして、ユキと言う魚を保冷庫から出して来て貰う。
 で、その魚を見て鑑定する。
 と、どうやら「ユキ」とは鱈のようだな。なんだ鱈じゃんこれ、これならフライが旨そうけど…それは朝に出すメニューじゃないな。うん。

「だけど、アキヒコくんうちには胡椒なんて無いぞ」 

「…ご心配なく、胡椒なら有りますよ。ほら」 

 鞄に手を筒来んで胡椒をパトリックさんな目の前に出す。昼間使ったからな直ぐに出せるぜ。

「胡椒まで有るのか、……凄いな。じゃ甘えさせてもらうかな。これで下ごしらえさせて貰うよ」

 パトリックさんが、出してきたユキに塩と胡椒をまぶす。約20人分の魚を用意して、それが終わるとパトリックさんが保冷室に仕舞いに行く。

「パトリックさん、後はスープ鍋の様子を見て火を落としましょう」

「まだ、煮なくて良いのか?」

「余熱で結構煮詰まるので。今夜はそっとして置きましょう。それから朝の用意ですが、作業台に出ている野菜を洗っておいて下さい。朝一緒に作りましょう。出して有る物はそのままにして置いて下さい」

 などと適当に話をして、鍋にこっそり近付いて、スプリルを掛け時間を早めた。

「おう、分かった。すまんなアキヒコ君、何から何まで」

「いえいえ、乗り掛かった船ですから大丈夫ですよ。じゃ、俺は此で部屋に戻りますね。明日は朝の4つでしたね? お疲れ様でした…お休みなさい」

「おう、おやすみ。ありがとう」

 別にと手を振って、厨房を出たら自分の部屋に戻った。

 部屋は元々借りていた部屋なので階段を登って戻った。

 部屋に入って硬いベッドに倒れ込む。   
 ふぅ~やっと解放された!長かったよ~疲れた。

《回復薬を飲めば、疲労が取れますよ》

『えぇ、栄養ドリンクじゃ無いんだからさぁ……ってこれ飲むの? 苦そうだよ?』

《薬ですから。さっ、ぐいっと飲む!》

 マジ?あれ飲むの?
 仕方ない飲むか。アイテムボックスから回復薬のビンを出して、…………一気に飲む。
 飲んだ瞬間に苦味が口に広がる。

『苦い苦いぃ~ナビにがいぃ~!』

 慌ててネットからコーヒー牛乳を出して、一気飲みする。

《…落ち着きましたか?》

『落ち着かないけど、落ち着いたよ。……ああ苦い!未だ苦い』

 これは絶対甘い薬作ろう。

《程々にしてくださいね、自分の分だけですよ》

 『分かったよ』大丈夫です。

 さてさて、ウォッシュ、ドライ、クリーンよし、綺麗にたったな。
 じゃ寝具出してカーテン着けてと、着替えて目覚まし懸けて寝ます。お休み。

 あっ、空間広げればいいじゃんね?
…それも後からだな……すぅ…。

 Zzzz……
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