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新たな町へ

84話 偶々? 改稿

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 何だか、子供にしんみりとさせられたが…。
 ナビに茶化されて雰囲気が台無しになったな。(笑)

「パトリックさん、部屋の事だけど?」

「そうだったな、確か…そう三週間だったかな」

「そうなんだよ、何か10日後に祭り?が在るとかでさ」

「あぁ、そうだ!それがあったな」

「その祭りが終わったら、領主に合ってくれだって言われたよ全く………」

 ぶっぶっと文句を言う。

「アハハ。アキヒコ君は、面白いな。で、宿代の話だよな?」

「そうです、それですよ!今日から三週間分、金貨1枚、大銀貨1枚、銀貨5枚、大銅貨5枚で良いんだったよね? それで…今お支払したいんだけど」

 子供が居る前で何だが……、宿屋の息子なんだから構わないよな。パトリックさんの目の前に金を出す。

「あ、アキヒコ君それは今じゃなくても。それに、うちはあの女が君から取った。金の返金もしてないのに」

「いや、大丈夫ですよ、まぁ出来れば、ここから返して……」

 と言葉を濁し続けようとしたら《主、セコイ》ナビにこの先は言わせねぇ~と遮られた。(笑)
 まぁいいけどね(クソ!)

《あるじ、言葉が下品ですよ》

『五月蝿いやい!』

「コホン!す、すみません大丈夫です。何だか領主さんから、褒美が出るらしいので」

「そ、そうか?でも、多く取った分と残りの日数分は引くよ」

「イヤ、もうそれは忘れませんか? 彼奴ら捕まった事ですしね。パトリックさん、明日からまた宿頑張るんでしょ? この先は、人手が足りなくて困りますよ? 二人も居なくなって、しまったのだから」

 まあ俺が心配する義理は無いがな。

「だよなぁ~」

 どうするかなと、パトリックが頭を抱える。

「父さん、僕頑張るよ。宿の仕事手伝うから。それに、あいつらが来る前に戻ったんだから、大丈夫だよ」

 マルク君良い子やぁ~。

「パトリックさん? 今日の泊まり客って何組み居るの?」

「今日か、今日はぁ~」

 パトリックが考えてると横からマルクが答えた。

「アキ君、今日のお客さんは。アキくん入れて八組みだよ」

「そうなんだ、何人泊まってるの?」

「十五人だよ」

 おぉ、ちゃんと仕事してるねぇ偉いわ本当に。

「そう、じゃ明日宿を出る人居るの?」

「あぁそれは、アキヒコくんを抜いて全員明日出立するから。明日からは、暫く泊まり客は居ないよ」

「へ? どうして?」

 偶々にしちゃ偶然過ぎやしないかい?


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